はじめに

〜このWeblogの生い立ち〜

2000年1月〜2001年の暮れまで、私は目覚めてから眠るまでを病室のベッドの上で過ごしました。入院生活が1年と4ヶ月が過ぎようとしていた頃、友人が「無料のHPがあるけど、気晴らしに書いてみたら?」と、提案をしてくれたことがきっかけとなって、ポケットボードという物を入手し、日々思うことを綴り、それを友人の携帯に送ってUPしてもらうという形で日記はスタート。住む場所、職業、性別、何も明かさずに始めた日記でした。

「wasa-b」は、当時お気に入りだったわさびふりかけから命名。

投稿日:2014年04月28日

2014年04月28日

外来日。

採血結果は

白血球数2.6
ヘモグロビン7.0
血小板数4.5
網赤血球数1.4

薬をいろいろ飲んでいるので腎機能が悪くなっている。クレアチン1.50

ボンゾールという薬が増量になった。これはおおまかに言えば男性ホルモンで、造血機能を高める薬なのだそうだ。効けば網赤血球といって、血液の赤ちゃんを作る機能と血小板を作る機能がアップするらしい。副作用がいろいろあるみたいなのでそれは相変わらず憂鬱の種だがそんなことも言っていられない。効果が出ますように。

診察後は輸血を3単位受ける。これでヘモグロビンは上がり、次の輸血日までの2週間、日常生活を送ることが出来る。

なんだか更に低空飛行気味になってきたが、気を取り直して行こう。

頑張れ頑張れ、わたし。


投稿日:2014年04月19日

2014年04月19日

まだまだ近所を探索中。

知らない道を行ってみると、思わぬ場所に繋がっていたりと散歩猫気分なのだ。

今日は花の苗を買いにホームセンターに行ってみた。今の時期は花の苗が豊富なので変わったタイプの苗を見つけられたらいいなぁと思いながら出掛ける。夏の花の苗が出ているのでペチュニアとサフィニアと数種ゲット。あとはミニバラも蕾がたくさんついているのがあったので購入した。

苗を買ったら帰ろうと思っていたが、隣りにスーパーがあったので寄ってみる。

入り口は・・・ここかな?

中に入ると丁度店の真ん中の位置だった。

右からまわろうか、左からまわろうか・・・。初めて入ったスーパーなので順路がわからずにキョロキョロしていると・・・。

私が立っていたのは店舗の出口側。

左側は前面鏡になっていて、右側の景色がそのまんま左に映っていただけだったことに気づいたのだった。

しばらく気づかなかった。

これ、左側が鏡なの?

浜田山にも同じように鏡を使って店舗を広く見せているレストランがあって、鏡とわかってからもずっと目の錯覚はおさまらないままだった。たま〜にあるのだ。こういう店が。ここのスーパーも「鏡」の景色だとわかってからも目が慣れてくれない。確かに店内は広く見えるのだが、空間認識力が弱ってしまい、なんだかスッキリしない感じもある。

友人が以前、あまりにピカピカに磨かれているガラスドアに気づかず、顔面からぶつかって鼻血を出したことがあった。

今日の私もめっちゃ急ぎの買い物があったら、鏡にぶつかっていたであろう。

何事もない平穏な土曜日。

また新しい道やお店を探索しに行くのだ。


投稿日:2014年04月17日

2014年04月17日

引っ越しってやっぱり大変なのだ。

去年の11月半ばに今の家に引っ越してきて、少しずつ引っ越しの諸手続きを進めてきたものの、最後に車と原付の手続きが残っていてようやく今日それがほぼ終わった。

必要な書類やら手続きの順序などを聞いて行ったのだが、担当の人が説明自体を間違えていたりして警察に出向いたのは今日が3回目。それまでに揃える種類の多さも思った以上に多く、車屋さんから書類を取り寄せる為にローン会社にまず電話をして引っ越し手続きをしそれから書面のやり取りが更にあったり、住民票を取りに行くこともあり、駐車場の管理会社に電話をして書類を取り寄せたり・・・。

それで終わればいいのだが、私は東京都の駐車禁止除外標章をいただいているのでそちらの手続きやETC割引の申請もせにゃならんかった。

行く場所も、警察や区役所、自動車検査場などなどスタンプラリーでもしているかのごとく、あっちへ行ってはこっちへ戻り・・・。はぁ〜〜〜っ、続きは来週になっちゃうなとか、そんな感じでいよいよ自動車保険の更新時期が近づいて来て、本当にこの手続きを終えないといよいよ困ったことになると思って、今日は結局一日を費やすハメになってしまった。

もう・・・これで終わりですよね・・・。

と、思ったらETCの機械をまた再セットしてもらい、割引申請の書類を書いて送らないといけないという指示がやってきた。

こういう申請ものは、途中で「もうええわ」と脱落しそうな気分に何度もさせられる。

それでも日本は早いようで、他の国だともっと時間がかかるらしい。

引っ越しをよくする人ってあらためてすごいパワーを感じる。

私の引っ越しスタンプラリー、ようやくハンコが最後のところまで来た。

スタンプが全部溜まったら家賃一ヶ月分タダになる!というような特典もなく、小さくガッツポーズをするだけのささやかな喜びなのであった。


投稿日:2014年04月14日

2014年04月14日

外来日。

最近、最初の病気の筋無力症の方は数値も症状も安定しているのだが、血液内科の方の病気は相変わらずがけっぷちな状況で、採血結果に一喜一憂しているのだ。

病名も、入院時の赤芽球癆から変わってきていて、T細胞大顆粒リンパ球性白血病であり、再生不良性貧血であり・・・造血機能があまり働かなくなってきてしまったみたいだ。

血液の赤ちゃんを作る網赤血球数は0.6。ここ数日で青あざが急に出来たなぁと思っていたら、今日の採血の結果は血小板が6.8。前回の正常値から一気に下がってしまった。白血球数は2.6。2台をウロウロしてなんとか維持しているといった状態・・・。

薬の副作用で糖尿病にもなってしまったし、最近はまた薬の副作用で腎機能が悪くなっている。午前中の採血のあと、診察で採血の結果をもらうのは毎回ドキドキする。やっぱり結果を見れば暗くなるし、実際に前は大丈夫だったところにほころびが出始めていると知るとどんよりもするのだ。

数日ぐらいしたらようやく”おまけの人生だしなぁ”という風に思えてきて、また気を取り直して過ごしていたりするが、次の人生は「おかげさまで私、身体だけは頑丈なんです」と言ってみたい。自転車の立ちこぎでスーパーのはしごをしたり、素潜りの練習をして海の魚を手づかみで捕れるようになれたり、山登りをしてヤッホーと向こう側の山に向かって叫んだりしてみたいのだ。

頑張れ頑張れ、私。

まぁ、落ち込む日もあり。

またしばらくしたら気を取り直して行こう。


投稿日:2014年04月01日

2014年04月01日

エイプリルフール。

「よ〜し、今日は頑張って誰かを騙すぞ」

と、意気込んでいた時期もあったが、最近はエイプリルフールを楽しいイベントとして迎えることもなくなった。

私は嘘がつけないタイプだ。仕事上やんわり嘘をついた方がスムーズに事が進むような時でも咄嗟に話さないといけない状況に陥ったならそこまで頭がまわらない。融通がきかないということでもある。

今までに何度か、目の前の人が「咄嗟に嘘をつく」場面に遭遇をしたことがある。

あとになって辻褄が合わずに嘘と知ったり、本当のことを知っていて嘘を聞いたこともあるが、咄嗟の時に顔色一つ変えずにすごくサラリと嘘がつけることを逆に私は怖いなと思ったのだ。よく全くありもしないストーリーをスラスラと言えるなぁ。頭の回転はとても早いんだろうが、自分も知らないところで嘘のアイテムになっているのかなと思い、信用が出来なくなった。

いずれも本当のことを言ったって、たいして大事に至ることでもなかったのに。嘘をついて、その嘘をずっとつき続けることの方がよっぽど面倒臭くて重たいのにと思うのだが。

映画の中の嘘では「リプリー」にイライラし、「スティング」「ユージュアルサスペクツ」に敬服した。

嘘つきは頭がいいとは思う。

しかし、楽しいに繋げられる嘘つきが一等賞。

一番頭がいいと思うのだ。


投稿日:2014年03月29日

2014年03月29日

今日は関わらせていただくようになって4年になる親父合唱団のお花見の会。

親父さん達は文京区にある某幼稚園の園児や卒園をした園児のお父さんの集まりなのだが、普段からみんなで集まって飲み会をしたり、子供達を楽しませる企画を練ったりしていて、親父合唱団も今では卒園の時期だけでなくお花見の会や区民ホールでの出演など、活動の場が広がっていて、私の知らないうちに歌の技術もどんどん上がった今やすっかり頼もしい会となった。

よくみんなは飲み会を開催しているみたいで、練習の後もそのまま飲み会になっていたみたいだったが、ようやく今日はその「打ち上げ会」に参加することが出来た。

バーベキュー大会をしたり、肝試しをしたり、年間を通じて子供達へのイベントを真面目かつ遊び心いっぱいで取り組んでいるお父さん達。大人になってからたまたま、娘や息子が入園した時期が一緒だったというそれだけの繋がりでこんなに親しくなれるチームがあるのがいいなと思う。

大人なんだけれど、子供の部分も実は全然卒業していないお父さん達。

学校の休み時間のような賑やかさで室内サッカーまで始まった。

「よ〜し、じゃぁ次は縄跳びするぞ!」

「ほら、入ってみ!思い切って!」

本物の父娘だと思って見ていたら、本当のお父さんは座って飲んでいたりする。

他所のお父さんが他所の子と思い切り遊べる、という関係がいい。

今日の東京はポカポカとしたいい天気。

日本の春はなんて柔らかく素敵なんだろう。

今日の日もきっと記憶に残る一日になるのだろう。


投稿日:2014年03月28日

2014年03月28日

深夜にパースを発ってからシンガポールに到着したのが朝。それから成田行きの飛行機に乗り継ぐのだが、このシンガポール空港というのがまたすごく広いのだ。ターミナルとターミナルの間は電車で移動をするのだが、電車移動のあとも果てしなくテクテクと歩く。これがとっても辛い。もっと動く歩道をいっぱい作って欲しいのだ。

シンガポール空港では買い物をする元気はもはやなく・・・。

徹夜明けって一気に10歳くらい年を取った感じがする。膝は痛いし、身体は重いし、顔はブルドッグのようにぶるんぶるんの頬になっている。飛行機のあの窮屈な椅子で眠るということは私には出来ないようで、横になって眠れることがすごく幸せなことだとしみじみ思ったのだ。

こうしてシンガポールから成田行きの飛行機で更に7時間のフライトを終え・・・。

夕方、5時にようやく成田に到着。

よかった。

無事にお仕事を終えられて何より。

ラーメンが食べたいねという話になって、解散前に空港でラーメンを食べに行き、ここでプチ打ち上げ。コーディネイターのNさんにここでもご馳走になる。Nさんはとてもキメ細かいケアを旅の間して下さった。仕事以外にも船旅の間の便利な過ごし方から海や空、知らなかった自然も教えてもらった。

空港には多分ヘバっているであろうということで、Y氏が迎えに来てくれていたので空港でみんなと別れたら家までは車で送ってもらった。

旅の途中であった出来事をさんざん話したあとで、家が近づいて来たので冷蔵庫の中の物を買いたいとスーパーに寄ってもらうことにしたのだったが・・・。

下船前に日本円とアメリカドル、オーストラリアドルへの両替用のお金の仕分けをしていて、ベッドの上に一万円札を置き忘れて来たことにそこで気がついたのだった。

うぎゃ〜〜〜〜〜。

えらい高いチップじゃないの。

1万円のチップを置いて来るなんて、全然身の丈に合わない。

しょんぼり。

旅のハプニング。

今回もなんだかいろいろやらかしてしまったが、まぁ無事に家に帰って来れたのでよしとしようか。

また、旅に出たいなぁ。

ふわり、夜風が春になっていた。

ここが私の暮らす場所。

お引っ越しをして初めての春が来るのだ。

はじめて見る景色。

近くの桜並木が花を咲かせ始めておかえりと迎えてくれた。


投稿日:2014年03月27日

2014年03月27日

快晴。

お昼を過ぎた頃に船内アナウンスがあり、外を見たら町が見えた。オーストラリア、フリーマントル港に到着したのだ。


ここで飛鳥Ⅱは2日程錨をおろし、私達は下船をする。

フロントでパスポートを受け取って船を下り、体育館のような所でまずは入国審査を受ける。オーストラリアは南半球なので夏の終わり、まだ日差しがとても暑い。


もう一隻、大型客船が港に着いたばかりでこちらはvoyager of the seas、アメリカの船の様子。ものすごく大きな船だった。

さぁ、入国審査が終わったら、すぐに移動だ。

今日の深夜に日本に向けて出発をするので、夜の11時頃までパース空港方面のホテルで待機をするのだ。お迎えのチャーターバスの中で、待機先のホテルを知らされたのだが、さっきまでは市内のホテルだと聞いていたので車内は「えぇ〜〜っ」とざわついた。だって空港方面のエリアはどの国もたいてい町から離れている。市内だと聞いていたから市内観光が出来るなぁと楽しみにしていたのに、タクシーで3000円ぐらいの所での待機となるとすんごくビミョーじゃないの。

移動中の景色/土地に余裕があるせいか一階建ての建物が多いです。

結局、ホテルに荷物だけを置いて、本日の帰国組は全員チャーターバスで町に連れて行ってもらい、帰りは帰国の便それぞれに合わせて自力でホテルに戻るという流れになったのだった。

オーストラリアのパース。

日本からの直行便はないので、何か機会でもなければなかなか気軽に訪ねる場所ではないので、ちょっと歩いては写真を撮り、またちょっと歩いては写真を撮る。ロンドンストリートというちょっとした通りなどもあり、駅の南側がお買い物エリアのようなのだが、一見去年訪ねたトロントのような大きな街なのに店が閉まるのがとても早い。駅前の栄えた場所なのに5時になるとどんどん店が閉まって行く。ちょっと早過ぎるんじゃぁないの。こんな大都市なのに、めずらしいです。

駅の北側はモダンなモニュメントがあったりして、美大のような景色だった。そしてそこから少し西に行くと今度はチャイナタウンやイタリアン街など、レストランが密集したエリアになり、ここは店がこれから賑わう前の静かな雰囲気だった。

暮らすには車が必要かなぁ。

結局その中のイタリアンのお店に入って、私達蘭さんチームは夕食をとった。

このまま、ホテルに帰って眠れたらいいなぁ。

今日は一日が長いのだ。

というか、飛行機の乗り継ぎや時差など、もろもろ区切りがつけられなくなっているので、一体どこまでが一日なのか私にもよくわからない。とにかくこのまま夜にはホテルに帰って、深夜にお迎えが来て、空港に向かい、夜中の2時の便に乗ってシンガポール経由で明日の夕方に成田に着くということなので、最後の最後に徹夜みたいな夜を過ごすわけなのである。

最後、あと一息。

無事に帰るまで踏ん張ろう。

ん?

足元がどうも揺れている気がする。

ずっと船に乗っていたからなのか、それとも貧血が進んだのか。

とにかくふとしたことでクラっと目眩がする。

もう病院には行けないぞ。

は〜ぁ。空が飛べたらラクチンなのになぁ。

パース観光を早足で楽しんで、さぁいよいよ帰国モードだ。


投稿日:2014年03月26日

2014年03月26日

船の旅も今日までとなった。

急性胃炎も治って食欲も戻ったが、下船前にもう一度診察を受けることになっていたので、医務室へ行く。血液検査を受けて、炎症反応なども収まってきているので大丈夫でしょうとのことでホっとした。

ネットが繋がらない生活は、とても時間がゆっくりと流れていたような気がする。

ずっと前はこうしてネットもなく私達は暮らしていたのだ。

ちょっとだけ不便な生活はとても新鮮な空気をかわりにくれた。

海と太陽と空にはとても大きな力があることも学んだ。

最後の夜は甲板に出て長い間、夜の海を眺めていた。

今回、旅に来られてよかった。

人も景色も、新しい出会いがあった。

なんとか無事に終われそうな気がする、と思ったらホっとしてちょっと寂しくなった。

ボーっとして”今”を味わえる幸せ。

深呼吸を好きなだけして船旅を胸に刻んだのだった。


投稿日:2014年03月25日

2014年03月25日

旅も後半となった。

夕べはとても綺麗な星空を見ることが出来た。

「南十字星」の近くには「偽せ南十字星」があるのだそうだ。お客さんへの説明を私もそばで聞いて「本物」と「ニセモノ」がどれなのかを目で追う。満点の星空に天の川が瞬いていて、それはそれは綺麗な星空だった。下船するまでにもう一度見られるかなぁ?あの綺麗な星達を。

朝食のビュッフェから部屋に戻ると、またぐっすり眠っていた。

船での生活にも慣れてきてここ最近は、蘭さん、Nさん、Iさんとは一日数回偶然顔を合わせる程度というペースになっているが、それぞれ有意義に過ごしておられると思われる。私は昼寝をしているか図書室で旅の本を眺めているか、どこかでスィーツを食べているか・・・。それにしても、よく寝るなぁ。

今日は午後に蘭さんの「講談初級講座」があったので、シアターに行った。実際に講談の語り手の表現の手法を教えてもらって、みんなで練習して語ってみるのだが、やってみるとこれがとっても難しい。わかりやすいお話ながらもプロのお仕事を垣間見ることが出来て、あらためて彼女の才能を感じる時間となった。なんか、アッという間に終わってしまった楽しい講座だった。

図書室では、下船日がだんだん近づいてきたので、下船先のフリーマントルとパースのことをあれこれ調べている。

パースとフリーマントルにはスワン川という川が流れていて、どこだったかではブラックスワンが見られるらしい。なんとも素敵、エリアはスワンの町なのだった。フリーマントルとパース間は電車で30分なのだそうだが、バスはそれぞれ無料バスが走っていて、クルッと回れる様子。一泊出来たならバスで景色を眺めたいなぁ。

が、去年のアメリカカナダ旅では、最後のロサンゼルス空港の乗り継ぎで突然力尽きた。ものすごくしんどくなってフラフラになりながらなんとか帰り着いたという崖っぷちな感じを経験したので、今回も最後の乗り継ぎが怖いのだ。体力を温存しておかねば。

東京は桜が咲き始めたのだそうだ。船にある今日の日付けの日本の新聞で見た。

日本の春は素晴らしい景色だ。

私にもいつの間にか沢山に増えた桜の頃の記憶を辿っていた。