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投稿日:2008年05月21日

2008年05月21日

夜、バイクに乗って「弦巻カフェ」というお店に探検を兼ねて行ってみた。
ここは雑誌のカフェ特集に載っていて、とても興味を持った所なのだ。古い一軒家を丸ごとカフェにしているので、庭でもお茶が飲めて、あとは住宅地にさりげなくある”らしい”。夜12時までやっているそうなので、お酒や食事も楽しめるみたいだが、まずはどんな所なのかをこの目で確かめてみたい。
そこでいつものように”なんとなくこの辺”と地図を頭に入れて6時半頃にバイクでフラっと出掛けたのだった。
お酒が好きな人が飲み屋さんを欲するように、飲めない分私はたまにカフェに行きたくなる。もし飲んべえだったら夜はどこかで一杯やりたくなってウズウズしてしょうがないタイプなのではないだろうか。一人で出掛けるのは平気な方なので、夜出歩くということも十分想像出来るのだ。
目的のカフェにはやはり一発では行けず、近くに来てから随分迷う。だが迷いながら店を探すというのも宝探しのようで好きなのだ。だいたい店に入ったら5分でジっと座っていることが退屈になるので、店を探して迷うぐらいが丁度いいのかもしれない。
この辺だと思うんだけどなぁ・・・。
不安気にウロウロしていると、突如店の看板が目に入った。
外から見ると普通の家。でも暖色系のランプがそこここに飾られているせいか、明かりの感じが民家とは少し違う。門を入って行くのでちょっとドキドキしたが、ここで正解。雑誌で見たのよりもう少し小じんまりとしたカフェにやってきたのだ。
cafe2.JPG
ガラガラ・・・。
民家を改造した茶屋というのは、どうも入る時に「住居侵入」的な罪悪感がまとわりつく。お客なんだから大丈夫と言い聞かせて入ったのだが、お客さんが丁度誰もいない時間帯だったようで、一人で店内に座るというちょびっと緊張のティタイムとなったのだ。
cafe1.JPG
「もうすぐ予約のお客さんが来られますが、今ならお好きに回っていただいて結構ですよ」
コソっと写真を撮っていたら、そう親切に言ってもらえた。
庭に出て写真を撮る。適度な雑草と古い樹木、自然にそれぞれが伸びてこうなったというあまりちゃんとしていない庭も風情があってすごくいい。ガサっと音がしたと思ったら、大きなガマガエルが跳んで行った。
cafe3.JPG
写真に撮ったより、目で見た景色の方が断然よかった。
夜のプチ探検。
店に居る間、お客さんは私一人だけだったので、まるで古いお屋敷の令嬢のようであった。
「お会計500円になります」
令嬢は500円を払うと店を出た。そうしてバイクおばちゃんに戻り、また道を迷いながら帰途についたのであった。


投稿日:2008年05月20日

2008年05月20日

パソコンの画面が少し安定しなくなっているので、マックお客さまセンターに電話をした。
ここはいつも電話が混んでいて、待ち時間に流れる音楽を繰り返し聴いている。曲は「take5」。選曲は誰がしているんだろうか。なんで「take5」なのかなぁなどと思いながら今日も待っていた。
だいぶ待ったあとで
「申し訳ありません!大変永らくお待たせを致しました」
今日はめずらしく電話の向こうから女性の声がした。とてもハスキーで体育会系のサバサバしたおっかさんっぽい人が、今日の担当のようだ。いつものマニュアルに沿ったやり取りの途中、自分のパソコンをさわる時には「よいしょっと」「それっ」などの独り言が入っていて、マックの人にしてはめずらしい「祭り系」の人だ。
「ところで!今日はどうなさいましたか」
液晶画面が少し安定しないんですと伝えると、「それは大変でございます!」と、マックの人の反応としては意外な返事が返って来たのでちょっと笑いそうになる。それまでにも「大事に使って頂いて、ありがとうございます!」「長い間使って頂いて、嬉しい限りでございます!」といった会話もあって、それがやけに心がこもって聞こえるのでだんだん友達みたいに思えてくる。
「少しお調べ致しますので、少々お待ちいただけますか」
液晶部分の修理の見積もりは下調べでは、10万円ぐらいとあったので、ちょびっと痛い覚悟をして待っていたのだが・・・・。しばらくして、おっかさんは電話に戻ってきた。
「お客様!ご安心下さい。そんなに高い値段にならずに済みそうです。」
「なんと、5万1千円でございます!」
まるで懸賞に当たったかのように喜びを伝えてくれたが、それでも5万円だなんて私にはとっても痛い出費にかわりはないのだ。
ガッカリして、「これは、放っておいても直らないものですよね・・・」と、”ダメもと”で聞いてみる。
すると。
「それは心配でございます!」
と、大きな声でおっかさん。
「は!?」
パソコンのことだと思っていたら、
「このままでは、画面のチラチラが吉川さまの目に影響が出ないかと、それが何より心配でございます!」
同じマニュアルに沿って、ここの人達は仕事をしているのであろう。特にアップル社ぐらいになると細かいマニュアル指導もあって徹底されていると思う。それでも時々こんな風に、その人のキャラクターがこぼれるようにこっちに伝わることがある。
プロとしてはどう在るのがいいのかはわからないが、今日のようなやけに楽しい外れ方は、個人的に好感が持てたのだ。
本当に私のことを心配して一喜一憂してくれた感じがした。
きっと思ったより若い女性なんだろうが、愛あるおっかさんであった。


投稿日:2008年05月19日

2008年05月19日

今通っている歯医者さんは、東高円寺という駅の近くにある。東高円寺は丸の内線の駅の一つで、駅前は「高円寺」とは違ってとてもささやかなのだ。バスが通るT字の交差点があってそこにいくらかの店があるが、駅前の感じがない。最初にこの辺りに来た頃は、どこかに栄えているエリアがあるのだろうと思って探してみたが、一番栄えていたのが結局そのT字の交差点だとわかってからは、本当に用がなければ来ないようになったのだった。
歯医者さんでは、相変わらずウィ〜ンにドキドキしつつも更に歯磨き指導も受ける。
「もっと軽く持って」
「もっと」
「もっとです」
一体私は何十年歯を磨いてきたのだ。これだけ歯を磨いてきたにもかかわらず、そして過去にも歯磨き指導は何度か受けたにもかかわらず、この歯磨き指導の時には歯ブラシの持ち方からブラシの使い方、力の入れ具合い全てに於いて「まだ歯ブラシを使って間もない」チョー初心者となり、これは恥ずかしいものなのである。
そうして歯医者さんから、逃げるように帰って来るのだが、東高円寺で最近私は驚く発見をした。
小さな駅前、東高円寺。
T字交差点の横断歩道を渡っている最中に「あれ?ここにもファミリーマートがある!」と3つ目のファミリーマートを見つけて、そのまま振り返ると交差点を挟みそれぞれ50メートル圏内にファミリーマートがあるのを知ったのだった。
横断歩道7割渡ったそのあたりで、3軒の看板がバッチリ見えた。バミューダトライアングルならぬ”ファミリーマートトライアングル”。なんでこのささやかな駅前にファミリーマートが乱立しているのかと謎で仕方がなかった。
こんなにこじんまりとした駅前でありながら、「じゃ、駅前のファミリーマートで」という待ち合わせが出来ない町、東高円寺なのである。


投稿日:2008年05月18日

2008年05月18日

渋谷7thfloorに、種ともこさんの弾き語りシリーズ「雪月花Vol.2」を観に行った。
今回の共演者は柴草玲さん。柴草さんとは去年の秋に私が体調を崩して出られなくなったライブで、本当はご一緒する予定だった。去年の一件のおわびを直接言いたかったのと、一度ライブを観てみたいと思っていたので、ようやく4月に柴草さんのライブを観に行けたのだったが、そのライブがすごくよかった。
だから今日はとても楽しみなセッションなのだ。
私は自分が好きになるアーティストは、割合で見ると女性アーティストの方が多い。それは例えば歌詞なら、「私に向かって歌ってくれているんだわ!」という感動よりも、「私の心の中を言い当ててくれている!」という感動の方がグっとくるからなんじゃないかなと分析をする。
まず個人の私が、性別女性の心で音楽を聴いて、それから自分は音楽を演る側でもあるので、今度は楽器の音も聴こえてきたりする。また「作る」もするので、知らず知らずのうちに「作るアンテナ」でも反応をして音楽を聴いているのだとも思う。だから自分では特に分析をするつもりもなく、普通に聴いているつもりではいるが、多分結果私の音楽の感じ方はこの3つのアンテナが伸びていて、そこでキュンときたりグっときたりうなづいたりしているのだと思う。
お二人は、まず他に似ているアーティストが居ない。そしてもっとすごいと私が思うのは、それぞれ強烈な個性を感じさせられながら、そういうものが時として放つことのある下品な部分が全くないということなのだ。目線というか温度感と言おうか、私はこれは難しい部分だと思っていて、自分にも「ここはこう大事にしたいな」と思って目標にしていることがあるが、歌をどういうピアノ伴奏で支えるかという部分ももろもろ・・・・とにかくお二人のライブを観て、自分も頑張りたいなとあらためて思った。
しなやかに自分の音楽を進む。
そういう人が好き。
いつか共演がしたいと思っているお二人だ。


投稿日:2008年05月17日

2008年05月17日

ポンデケージョを初めて作った。
最近のスーパーのお菓子作りコーナーには、ホットケーキミックスやお好み焼き粉みたいな、手軽に作れる専用の粉が置いてあるようで、スコーンに並んでポンデケージョの素があったので、試しにと買ったのだった。
ポンデケージョは、パン屋さんに行けばよく見かけるモチっとした食感の一口サイズのパン。10年程前に初めて食べて「何て美味しいんだろう」と感動してからよく買っていたので、料理嫌いの私が久々に”作ってみたい”と思った品となったのだ。
え〜〜っと。
粉が100グラムに対して食用油が小さじ1杯。卵が一つとそれから水が30ml、あとは粉チーズが20g。
・・・で、お好みでゴマを入れてもいいと書いてある。
それを混ぜ合わせて、一口サイズに丸めたものをオーブンで20分焼く。
ねぇ、これで本当に出来るの。
レンジに入れてクルクルと回っているポンデケージョを見つめていたら、車酔いに近い気分の悪さになっていた。
見張りは・・・やめよう。
そして20分後。
チーン。
ワクワクドキドキして待っていたが、本当にレシピに沿ってやればアツアツで美味しい焼き立てのポンデケージョが出来上がったのだった。
初めてポンデケージョを作りました。
たいへんよくできました。
pon.JPG
それからもう一つ、発見がありました。
私は今までずっと”ポンデケージョ”を”ポンケデージョ”だと思っており、誰からも指摘を受けなかったのですくすくと名称を間違えたままいたことを・・・。
「私、ポンケデージョ、大好き〜!」
って、今まで何回人に言ったかな。
ダンボも一緒にオーブンの前でワクワク待っていたが、私は戴く時になって急に「ごめんね。ダンボにはあげられないんだよ。」と言ってダンボを見捨てる。
至福の時。
手作りって美味しい!
我が家のキッチンでは普段あまり美味しいものは輩出されていないので、久々のヒットである。
混ぜるだけで出来上がり。
粉の威力って素晴らしい。
フルーチェを作るぐらい簡単に出来たポンデケージョであった。


投稿日:2008年05月16日

2008年05月16日

5月5日の「子供の日」が終わると、部屋に飾ってあった鎧かぶとはママ達の仮面になる。
今年も紫外線防止グッズを身にまとって自転車に乗っている女性が出没する季節となった。やっと花粉対策のマスクをはずせたと思ったら、今度はいかつい黒いサンバイザーだ。最初は「そこまでしなくたっていいのに」なんて見ていた私も、ついに去年アレを入手したのだった。
仮面デビューを致しました。
本当は天気のいい日には、すっぴんのタンクトップで外に出たいと思う。適度な太陽の光と風を受ければ、多分とっても気持ちがいいだろう。
だが年齢的にそうして良いリミットはとうに越えた。
私も紫外線対策をそれなりにする。
そうすると体が窮屈で仕方がない。
化粧も日焼け止めも、塗ると私はやっぱり皮膚が窮屈な感じになる。塗って肌が気分がいいのは、洗顔後のローションぐらいなのだ。あんな薄付きの日焼け止めでさえ、塗ると肌がカピカピするので、「出たいけれど、もう少し日が沈んだらにしよう」と用事を日没にあわせるようにもなっているのだった。
あのいかついサンバイザーは、はたから見るとかぶっている人がどんな顔なのかが全くわからない。だが、本人は至って視界良好、人の表情もよく見えるのだ。だからアレをかぶると、見えていないと思ってあからさまにジロジロ見ている人の顔をよく見つけることになるのだ。
”この人、前が見えているのかしら”
どうぞご心配なさらないで下さい。
こうして目も合っていますよ。
黒仮面は日本だけで流行っているのではなかろうか。だから例えば海外から来た旅行客には、紫外線対策グッズだとはわからないかもしれない。
「カノジョタチハ、ハチミツヲ、トリニイクノカ」
「イイエ、シガイセンタイサクデス」
私はどちらの文章も英語に出来ない。
脱ぎたい季節になると、女性達は防護を入念にする。
<なんで?>
いや、本当になんでなのかと自分でも思いながら・・・。
日本人はやっぱり複雑でよくわからない構造になっているなぁ・・・と思うのであった。


投稿日:2008年05月15日

2008年05月15日

西川峰子さんが出演されているお芝居、「玉つき屋の千代さん」を池袋に観に行った。
ビリヤード屋さんの女主人の波乱万丈な人生のお話で、実話が元となっているので、昭和のはじめ頃から観客も一緒に時代を感じながら楽しめる内容でもある。戦争後の苦しい生活の場面も決して重い表現ではなく、常に光がある方を向いての見方で書かれているので、”観て楽しめる”お芝居だった。
配役は「千代」が浜木綿子さん、千代の旦那さんが赤井英和さん、千代の妹夫婦が加藤茶さんと西川峰子さんでお客さんは平日の午後ということもあってか、60代ぐらいのご婦人方が圧倒的に多かった。
ウチの隣りのご婦人も、たまにお洒落をしてコンサートやお芝居に出掛けておられるが、会場はまさにそういう女性達で埋めつくされていて、まずお客さんの活動的な空気に驚いたのだ。
以前、入院をしていた時に60代の女性の患者さん達が、「50代が一番楽しかったわねぇ」「えぇ、ほんとほんと!」という会話で盛り上がっていた。60代はさすがに肉体的にちょっと衰えを感じるということなんだろうが、子供が巣立って自分の好きなことに時間が使えることを、心から楽しめるのが50〜60代の女性なんだろう。
それにしても、70代や80代のおばあちゃま達もお洒落をして来ているので、こんなに観劇が好きな人達が居たとは・・・と、これがかなり意外だった。
加藤茶さんは、舞台に登場しただけで会場が沸いた。「へっくしゅん!」のくしゃみが出ると、更に沸いた。役柄よりあまりに「加藤茶」が大きくて、どんな役をやっても「加藤茶」にしか見えないってものすごいことだなぁと思った。
峰子さんも可愛い妹役だった。
お芝居と歌はやはり成り立ちが違うので、両方出来ることにまず尊敬をするのだ。
あとでご挨拶に楽屋を訪ねた。
「あら、入ってちょうだい」
お芝居が終わると周りの人間に気さくな峰子さんだ。
また今年はこのあとレコーディングの予定がある。よろしくお願いしますと挨拶をして会場をあとにした。
一日2回公演って大変だなぁ。
外に出たらまだ午後のまぶしい日差しが、池袋のロータリーの石畳みに差していた。


投稿日:2008年05月14日

2008年05月14日

もう今年も花火がお店に並ぶようになった。
花火は好きだが、基本的には「火を吹く棒」を持つ遊びなので、「やる」となると私はちょびっと怖い。ネズミ花火は突然暴れ出すのが怖いし、木の棒タイプの比較的安全だと言われている花火だって、火薬に火がつくまでに先の方の紙がメラメラと燃えていて、火が思ったより大きくなるのでドキドキするのだ。
ついた?
ついてない。
ほんとうについてない?
もしかして、やっぱりついてる?
どっち?
「ブォッ」
わぁーーーっ。
「火」って、ついたかどうかが今一つわからないのだ。ビックリした勢いで軽い尿もれをしないとも限らない。「火遊びをしたらオネショをする」というのは、多分厳密にはこのことを言っているのであって、だから私はやはり、自分から進んで花火に火をつける役にはなれないなぁと思う。
「へび」ってまだあるのかな。
ただ煙が異常にモクモクと出て、にょろにょろっとへびみたいに火薬が細長くのびていた地味な花火だ。ちっとも華やかではないかわりに線香花火よりも安全で、「へび」タイムの時にはなんとなく”ホっと一息、コーヒータイム”的な和みがあった。
「刺激もいいけれど、やっぱり俺はお前と居ると安心するんだ。」
が、花火におけるヘビの役割だったと思う。
花火セット。何故かあの名前には「ファミリーセット」と書いてあり、一人で花火をやるということは一人で鍋をつつくよりも頻度として少ないんだなということを考える。が、買うかどうかは別として、「一人用花火セット」も売って欲しい。だって最近はスーパーでもかなり「一人用」セットは各種置いてある。
でもなぁ・・・。
一人でやったらどんな感じ?
「わー、きれい!」
「すごい!」
自分は楽しいが、偶然見掛けた人にはビミョーなところだ。
「ロケット花火」と「ねずみ花火」が個人的には特に怖い。
花火は立派な火遊び。
火の始末はもちろん、オネショもしないように、心して遊ばないといけないのである。


投稿日:2008年05月13日

2008年05月13日

昨夜、ガソリンスタンドで給油をしたら、2.4リットルで400円だった。
ちょっと高くないかい。
計算をしたら166、666666円。ここは値段表示の看板がないので、家に帰って割算をしないと答えが出ない。一年前は300円払ってまだお釣りをもらっていたのに・・・。
これが車だったら、ガソリンスタンドの選択は影響が大きい。「なんか高かったな」じゃ済まなくなる。もうこれからは別の所に入れに行こうと昨日初めて思ったのだ。
だが・・・。
心って顔に出るんだろうか。昨日初めて店の人に「いつもありがとうございます」と声を掛けられたのだった。
<え!>
<「いつも」って「いつも」って・・・。>
<それは社交辞令で言っているんですよね!?>
いいや、なんかちょっとした会話になったが、「いつもガソリンを入れに来るお客さん」として、自分は認知されているとそこで初めて知ったのだった。
<そんな、急に>
<今まであんなに他人の関係だったのに?>
それだけじゃなく、季節の話題までされて最後には「またよろしくお願いします!」と明るく送り出されたのであった。
一年間通い続けて、こんなに気さくに接されたのは初めてだった。「もうこれっきりで来ないようにしよう」の胸の内を読まれたかと思ってドキドキしたのだ。
”もう、行かないわ”の気持ちが揺らぐ。
「ご婦人」は親切にされると、ちょびっと採点が甘くなるのである。だから「ご婦人に親切にする作戦」は、ちょこっと愛想よくするだけで効果が出やすい手軽な作戦でもある。
いつか美容院をかえたいけれど、美容師さんとあまりに親しくなってしまったのでなんだかかえられずにいるという話を「あぁ、うんうん、わかるわかる」と頷いて聞いていたっけ。
きっと同じ種類の悩みに属する。
ガソリンスタンドをかえようと思ったけれど、店員さんと親しくしゃべってしまったので、ちょっと店をかえられない気分になっている、時々気の弱い私なのである。


投稿日:2008年05月12日

2008年05月12日

バイクの修理も無事に終わって、昨日からまたバイクのある生活が戻ってきた。
去年は見なかったが、少し前に保険の更新手続きに行った時から含めて、バイク屋さんには今少なくとも3匹の犬が居ることを知ったのだ。
先日行った時はゴールデンレトリーバーが床にゴロンと寝そべっていた。そしてミニチュアシュナイザーが店の人の椅子に乗っかっていたので、あぁ2匹犬が居るんだなぁと思ったが、一昨日バイクを引き取りに行った時には見たことのない馬みたいな犬が入り口で「いらっしゃいませ」と立っていたのだった。
まだら模様で仔馬サイズの犬。もしじゃれて飛びつかれたら間違いなく倒されると思って、少し怖かったが、実際は置物かと思うぐらいおとなしくて、ただ入り口に立ってじっとしているだけだった。
「何て犬なんですか」
店の女性に聞くと、「グレートデン」という犬種で、よく馬ですかと聞かれるんですよと言われたが、確かに私も馬に近いと感じたのだ。
グレートデンは犬図鑑では子供の頃から知っている犬だったが、実物を見たのは初めて。図鑑で知っていたグレートデンとは違うそれよりもうんと大きいサイズの犬だった。
家に帰って調べると、なかなか繊細な体の持ち主らしく寿命は大型犬種の中でも短いワンちゃんなのだそうだ。
チョイノリより遥かにでっかかった。
馬にも似ていたが、もう一つまた別に似ているものがあるなぁとボンヤリ思っていたが、ようやく思い出せたらそれは「ジャイアント馬場」だった。
店にはかっこいいバイクが沢山置いてあったが・・・。
「ハイホー!」
一番「乗って走ってみたい」と思ったのはあの看板犬、グレートデンのワンちゃんだった。