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投稿日:2008年11月10日

2008年11月10日

先日、踏み切りの近くで停まっていたら、降りて来た遮断機に激突してそのまま走り去って行った女の子を見た。
「バーーン!」という音がしたので、相当痛かったはずだ。その女の子はパトロール中という札を自転車のかごに張った2台の自転車で男性と一緒に移動をしていて、前を走っていた。丁度鼻を遮断機に思い切り殴られた位の衝撃を受けながら、女の子はその後鼻に手をあて、自転車の速度を緩めることなく、全速力で駆けて行ったのだった。
その場に居た人達はみんな「大丈夫なのかしら・・・」と、いう顔で彼女を振り返っていた。後ろを付いて走っていた仲間の男性もやはり「大丈夫〜?」と声を掛けていた。しかし女の子は痛みより、早くその場から立ち去りたかったのか、男の人を置いて更にスピードを上げて行き、最後は男性の「おーーい、待ってよ〜」という声だけが残って、そして2人共視界から消えてなくなったのだった。
相当痛かったと思う。
鼻の骨が折れたかもしれない。
少なくとも鼻血は出ていたんじゃないか。
他人ごとながら心配になったが、もう居ない。
2人共パトロール服のオレンジ色のウインドブレーカーを着ていた。何のパトロールだったんだろう。「パトロール中」はどちらかと言えば、速度が少し遅いというイメージがあるが・・・・、
最後は立ち漕ぎになっていた。あんなに必死で自転車を漕ぐ大人を私は久しぶりに見たのであった。


投稿日:2008年11月09日

2008年11月09日

夜、キッチンに物を取りに行ったら視界に動くものを見たような気がした。
「あっ」
コンロの横のシンクの上に、まだ若い青年ゴキブリが居るのを発見したのだった。
んもぉおおおおおおっ。
シューーーー。
シュシュシューーーーー。
なんで。
何故、私はゴキブリをいつも見つけてしまうんだろう。きっと世の中には、気付かずに過ごせる人だって居る。
はぁ〜〜あ・・・・。
私は多分、旦那や彼氏の浮気を見つけてしまうタイプなんだろう。知らないならそれでまぁよし、だと思っているのに、浮気を不意に見つけてしまう・・・・という星の下にどうも在るようなのだ。
世の中には別に真実を知らなくていいことは沢山ある!
と、いうのに何故。
ゴキブリというネーミングに、自分が拒否反応をもうしているのかもしれない。
今日から違う名前をつけましょう。
スズムシでもなく、コオロギでもなく。
「チョコレート虫」
私は貴方をいっそのこと愛したいですよ。
はぁ〜〜あ。
昔は秋って「恋の悩み」とかがあったよなぁ。
なんだか、なつかしいわ。
今は、秋の夜長「なんでゴキブリが出るのか」が、私の頭ん中をほぼ占めるメインテーマとなっているのである。


投稿日:2008年11月08日

2008年11月08日

「H&M」というスウェーデンのファッションブランドがある。リーズナブルな価格でお洒落なラインナップが手に入ると人気のショップで。9月に銀座店が日本初オープンとなったが、今日は原宿店がオープンして、約2000人のお客さんが並んだのだそうだ。
チョコレートの「M&M’s」と、語感がなんとなく似ているこの「H&M」、価格帯としてはユニクロと同じラインにある。だが、IKEAにしてもそう、「スウェーデン」というところがブランドイメージを上げているようで、北欧は日本での人気が高い。
私が「スウェーデン」に最初に触れたのは、ABBA。ピチピチタイツ服を着たサルの様な男の人とお人形さんのような女の人が並んで歌っていた。その姿は私には宇宙人程遠い存在に思えて”この人は何の人達なんだろう”と驚きながらテレビに釘づけになったものだ。
しかしお店がオープンしただけで、2000人も人が並ぶだなんて・・・・、その店は期間限定の店なのかと思うのだ。
「ソ連館には2000人の人が並び、太陽の塔にも相当の行列が出来ています」
大阪万博じゃないよね。
「H&M」のオープンで、ほんの少し私は時間旅行をし、最後に1970年の日本を思い出したのであった。


投稿日:2008年11月07日

2008年11月07日

高円寺JIROKICHIで、植田くんのバンド「Tokyo Smooth」の初ライブに参加をした。
みんな音楽に長けている人達ばかりなので、一緒に居ると独特の緊張感と楽しさがある。普段の私は「自分が音楽好き」なのかどうか、自分でもそういう目で音楽の存在を計れなくなっているのに、こういう空気の中に居ると嬉しくなるので、こんな時にようやく「あぁ、私は音楽が好きなんだ」と実感が出来たりするのだ。
リハーサルを終えて、本番となり・・・。
ずっと前に使っていたメインのシンセサイザーが本番演奏中に壊れたというハプニングがあったが、今日も2度「あれ!」というトラブルが起きたのでヒヤヒヤしたのだ。生ピアノでのライブでは起きないようなことが、シンセサイザーなど電子楽器を使う時には起き得るので、これが演奏以外にドキドキすることだ。
植田くんは、このバンドでモントレージャズフェスティバルに出たいという夢をMCで話していて、ステージの上で初めてそれを聞いて「えー!」とお客さんと一緒に驚いたのだ。
ライブが終わってから、またうえだっちは同じ夢を口にした。
きっと長年、心の中であたためてきた夢だったんだろう。モントレーやジャズは同じ音楽でも、私にとっては遠い位置にあったので、本当に本気の夢なんだなぁと思ったら、なんだか「応援するわ!」や「私も行きたい〜!」と言うのが失礼な気がしてきて、「そうかぁ〜」という返事しか出来なかった。
そうかぁ・・・。
そうだったのかぁ。
こんな風にいつか夢を話してくれて、それを叶えた友が何人か居る。
”本当に、叶えたね”
それはすごく嬉しいことだった。
今日は、夢のスタートに一緒に居られたってことかぁ。
それって大きなことだ。
また、一緒にやろうよ、うえだっち。
私はその一回一回を大事にして行くことだ。
夢を持っている人は生き生きと目の前の難題に向かっていく。
「バンド名、TokyoSmoothでいいのかなー」
「東京から発信しているってことをバンド名からでもわかるようにしたい」と言っていた。
その理由だけで、十分いい名前だと思う。
夢は情熱という温度で出来ている。自分と音楽を繋ぐものは、結局それが一番になっている。
私もそういう場所が好き。
夢はあたたかく、力強く、周りの人をも照らすそれだけで素晴らしい存在なのだとあらためて思ったのだった。


投稿日:2008年11月06日

2008年11月06日

あっ。
ジョージ。
テレビを見ていたら、不意に最新映画のコマーシャルでジョージ・クルーニーの姿がバーンと映し出された。
ERでファンになって以来、ジョージ・クルーニーに恋をしてきたが、映画にもっと出る為と言ってERを降りた後に出ている映画に個人的にはあまりハっとするものはなく、だいぶ贔屓目で見てきた私も最近はちょっと熱が冷めてきていたのだった。
この間、TSUTAYAで姿を見掛けたが、観終わった後でまたガッカリするのはいや・・・と、借りるのをやめたっけ。
ジョージ。
また新しい映画に出たのね。
今度の共演者はレネー・ゼルウィガー。
で、最近はどうなのよ。
あっ。
これっ、人前でキスをするのはやめなさい!
短いCM中にいろんな展開を投げ掛けて来るので、もう冷めつつあると言えども、それでも気を引かれて行ってしまう。
コマーシャルが終わった。
ふぅっ。
ちょっと時間が長く感じちゃった。
だが、同時に私の中のジョージブームも終わったことを悟ったのだった。
なんだろう。
ちっとも切なくない!
”元気そうで、よかったわ”
昔の彼を偶然、街で見掛けた。
なんか、その時の感じに似た後味が残ったのであった。


投稿日:2008年11月05日

2008年11月05日

「ウワフッ、ウワフッ」
またダンボは夢の中で吠えているらしい。
寝ている時の「ワンワン!」は、実際の吠える声とは違って小さな声が出るだけだが、寝ながらでも怒っている様子は伝わってくる。吠えている時、ダンボの体はピチピチと陸に上がった魚みたいに跳ねているのだった。
「ウワフッ、ウワフッ」
小さな声に気付いてダンボの方を見ると、顔は寝た顔のまま。体は横になっていたり伏せになっていたりいろいろだが、寝ている時の姿勢のいずれかで、初めて見た時は具合いでも悪くなったのかと思って心配になったのだ。
犬の夢も日常の景色が描かれているらしい。夢の中で彼はネコを見つけたり、家の前に誰かが通るのを発見して、いつものように吠えに行っているんだなぁと思うと可笑しくなってくる。
放っておいたら割と長い間「ワフワフ」言っているので、たいていは途中で私がダンボに声を掛ける。
「ダンボ!夢だよ」
するとダンボは目が覚めて「あれ、夢だったのか」という顔を一瞬する。
「ダンボ、これは夢。あははは」
納得してくれたかなと思っていると、またウツラウツラし始める。そんな時はまたそこで夢の続きを見るみたいで、しばらくしたら「ウワフッ、ウワフッ」と体をピクピクさせて言い始めるのだった。
「ダンボ!」
一度、ちゃんと起こすとようやく寝言が収まるというのが、ダンボのパターンだ。ダンボは他にイビキもかくが、前に実家に居たジャスは寝ながら吠えることもなかったし寝言自体言っていた記憶がないので、犬にもそれぞれ寝相やら何やらがあるみたいだ。
ダンボは寝相も悪い。
一体キミは夢の中で誰と戦っているんだい。
だけど、寝言で思わず私の心は緩む。
なごむ。ほっこりしている。
「ウワフッ」
怪我をしないようにしなさいよ。
時計の針のように向きを変えながら、ダンボはよく眠りよく夢を見ている。


投稿日:2008年11月04日

2008年11月04日

今日は何日。
4日、偶数の日。
毎日、私は数種類の薬を飲んでいて、そのおかげでこうして日常生活を送ることが出来ている。大事な薬のうちの一つ、ステロイドが今は隔日服用になったので、間違えないように顔を洗ったら「今日は何日?」と口にしながら、カレンダーの前に立っているのだ。
頭でわかっていても、必ずカレンダーの前に立って指を差して日付けと薬の印を確認している。
7月は奇数日だった。
8月は偶数日。
9月、10月は奇数日が隔日服用薬が増える日。
30日までの月と31日まである月とがあるので、こうして月によって偶数日になったり奇数日になったりと変わるので、そこを注意しなくちゃいけない。
2ヶ月間奇数日で続いたが、今月は偶数日。
指差し、オーライ。
朝ご飯の後は、車掌さんのように声を出して確認をしている。
しゅっぱ〜つ。
進行〜。
のどかな田園地帯を電車がトコトコと行く。
時刻通り、各駅に着けるかな。
11月になってから、うんと寒くなってきたね。
ダンボはヒーターの前で毛づくろい。
私の列車はこんな風に一日をゆっくり走り出している。


投稿日:2008年11月03日

2008年11月03日

駅前のスーパーの中にあるパン屋さんは、店をリニュアルして以来、パンの袋詰めがセルフサービスとなった。これが買い物の負荷になって仕方がないのだ。その上、パンは重たいアクリル板の扉を手前に引き上げてその奥からトングで取り出さねばならない。
誰がなんでこんなに不便にしたの。
おかげでここの店でパンを買うのは、今や一仕事になっているのだ。
「袋詰めはセルフサービスでお願いしています」
レジを打った後で店のお姉さんは言う。だが、例えそれがメロンパン一個であってもわざわざトレーごと押し返して来るのだ。
「今ちょちょいと袋に入れた方が早いやん!」と、言いたいのだが毎度間髪入れずに「セルフサービスのプレゼントです」とちっこい源氏パイを乗せられるので、流れでついそのまま能面でトレーを受け取り、袋詰めをしているのであった。
しかし、「袋詰めをお願いしています」と言ってそのあとで店員さんたちが談笑をしている中、やじろべえみたいに荷物やトレーを持って袋詰めコーナーに移動をする時、やっぱりムカッとくる。源氏パイはいらないから、手が空いているんなら袋詰めをしてよと言いたくなるのだ。
だが一度、私と同じ気持ちの人だったんだろう。お客さんで怒りを店員さんにぶつけた女性が居て、レジで文句を言っているところを見たことがあった。
「もうっ!@%&7#@%!」
だがこのご婦人、怒りを上手く文章にまとめられなかった。
肝心のクレームが、ちゃんと口から出ずカタコトの日本語のようになって、勢いと怒りの部分だけが前面に出てしまっていたので、逆に店員さんの方がタッグを組み、”なに切れてんのかしら。変なヒト”と顔を見合わせて笑ってそれでおしまいとなったのであった。
惜しい。
敗退。
トレーを持ってご婦人退場。
後ろに並んでいた私がその後、トレーにポロっと置かれた源氏パイを店員さんに投げつけて援護に出れば、もしかしたらセルフサービス制度は廃止に出来たかもしれなかったのに・・・・、私も最大のチャンスを失ってしまったのだ。
レジで私は呪文のようにいつもつぶやいている。
<源氏パイはいらない>
家に帰って、おまけでもらった源氏パイを食べる時、言いようのない敗北感に覆われるのであった。


投稿日:2008年11月02日

2008年11月02日

友人の千宝美ちゃんの行きつけの喫茶店が閉店することになったそうで、今日はそのお店で千宝美ちゃんのプライベートライブがあった。
S駅を降りてすぐの角っこにある建物の2階に、その喫茶店はあった。白い壁とこげ茶色の木が印象的な落ち着いた雰囲気の店内。私は行きつけの喫茶店が欲しくて、今の家に住んで2年半探しているが、喫茶店自体がまずウチの近くにはない。店内に入ってまず最初に、もし自分が近所に住んでいたらきっとこのお店に通っていたなぁと思ったのだ。
コーヒーの香りがしてきて、店内の灯りが少し柔らかで・・・。
千宝美ちゃんは大阪から東京に引っ越してきてからずっとこのお店にお世話になってきたのだそうだ。思い出だけでなく、この店でたくさんの曲を書いたと言っていた。
なくなったら、かわりになる場所なんてそう簡単に見つからない。
いや、簡単には見つからないのではなく、同じ存在のものはもう見つからないだろう。
居心地の良さというのは、コレだけが理由ってことはない。きっといくつもの理由が重なっていて、それらが全体でその場所の温度を作っている。その目に見えない温度が、自分の着ている上着を無意識に脱がせてくれるものなのだ。
そうか・・・。
お店、なくなっちゃうのか。
寂しいよね。
MCでお店との思い出話が語られ、自分もその景色を想像して一緒に思い出を振り返ってみると、コーヒーの香りと思い出の匂いが私にも少ししたような気がした。
大事な人と同じぐらい、大事なお店はなくなったら後で尾を引く。
振られたわけでもないのに、苦い別れをしたわけでもないのに、更には辛いと泣き叫ぶこともなく日常が普通に流れて行くのにもかかわらず、でもその中で長い時間小さくぽっかり穴が開いた状態になる。
それでもそんな想い入れのあるお店があるということは素晴らしいことだなと思う。自分が自らの上着を脱ぎたくなるような店なんて、そんなにどこにでもポコポコとあるわけじゃない。行きつけの喫茶店を持っていない自分には、その豊かさを羨ましくさえ思う。
グルリと店内を見回した。
よく話を聞いたらお店はもう先月末で店を閉じたのだそうだ。
私にとっては最初で最後のお店。
だけど、今日私もここに居られてよかった。
何故かしら言葉に出来ないあたたかい気持ちに包まれていた。


投稿日:2008年11月01日

2008年11月01日

今日から11月。
カレンダーがめくれたと同時に、街からかぼちゃのお化け達が居なくなった。
シンデレラもビックリ。
急に魔法がとけるのは、お話の中だけじゃないんですよ。私の住んでいる町だってほら、もうプププイっと景色が変わってしまったのです。
メリークリスマス!
ハッピークリスマス!
ハロウインのハの字ももうどこにもないのだ。
そう言えば!
私のお財布の中も。
一歩外に出たら、何故かしら中身がなくなってしまう。
あっという間に。
世の中は普通に暮らしていても、不思議がいっぱい。
あるんです。