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投稿日:2012年05月06日

2012年05月06日

今日は東京へ戻る日。
昨日は京都泊まりだったので、修学院のふじこさんの親戚の家にまずふじこさんを迎えに行く。
その後伏見で人に会う予定があるので、伏見に寄ってもらってから最後に実家にダンボを迎えに行ってから高速に乗る予定だ。
修学院は京都の人なら知っていると思うが、観光地としては詩仙堂がある辺り、京都市の北区にある。山がすぐそこに迫っている静かでいい所だ。
修学院を出てから約30分。
もうすぐ伏見の先輩の家に着くという頃になって…。
事件は起きた。
車の後ろの席に座っていたふじこさんが、突然ギヤ~‼と叫んだのだ。
なになになに⁈
一体なんですかーーーーっ‼
ギャア〜〜〜っ‼の叫び声のあと、わたしはふじこさんの発した「やっぱり…」の”やっぱり…”が気になって仕方がない。
「やっぱり」はなんのこと?
よくわからないのだが、あんなに恐ろしい叫び声をあげたのだから、これは尋常でない何かが起きているのである。
もしや、ゴキブリ⁈
いや、
まだ大物が出てくるには時期が早い。
じゃあ、一体なんなのですかーーーっ‼
叫び声を聞いてから僅か3秒ぐらいで、これだけのことが頭の中をめぐったのだから私は相当頭の回転が早いのかもしれない。
「む、ムカデっ‼」
「えっっ!」
振り向くとふじこさんと私の座っているシートの間に10センチ程の長さのムカデが蠢いているではないか。
ぎゃあぁあああああっ‼
靴の中に何かモゾモゾするものがあるなと思って、ビリっ‼と電気が走るような痛みがあったので見てみたら靴の中からムカデが出てきたのだそうだ。
あり得ない…。
30分も靴の中でムカデを踏んでいただなんて…。
すぐさまムカデをなんとかしなくちゃということで、車を寄せてもらい全員車の外に出た。Y氏がエイっ‼と払うとムカデはものすごい勢いで丁度そこにあった本日休みの郵便局の中に消えて行ったのだった。
私達も怖かったが、ムカデも相当危険を察知して必死だったようだった。
ともかくムカデは郵便局の中に入って行ってしまった。張り紙でもしてくればよかったが、そんな案も浮かばずにそのまままた車に乗り込んだのだった。
伏見に立ち寄った後、実家でダンボを迎えに行ってそして一路東京へ。
実家に寄った時に、初対面のふじこさんをしげおっちに紹介した。
お父さん、ハンサムやん!
父は生まれて初めてそんな風に言われたと思う。いや、間違いない。
びっくりした。
見たこともない嬉しそうな顔をしておった。
ふじこさんこそ絶妙なしげおっち使いになれるかもしれない。
京都の旅は今日で終わり。
帰ったら明後日から行くイタリア旅行の準備をしなくてはいけないのである。


投稿日:2012年05月05日

2012年05月05日

朝起きると、既にY氏はしげおっちの話し相手にさせられていて、しかも「子供の日だから」という理由でしげおっちに勧められて柏餅を食べ終わったあとのようだった。
子供の日…って…。
ちなみにY氏はお孫さんが2人もいるれっきとしたおじいちゃんだ。
私にも柏餅を勧めるので、さすがに起きたすぐには食べられないのであとでいただきますと返事をした。
今日はライブの日。
ライブに向けて体力気力共にチャージしたいところなのだが、しげおっちと居るとどうも調子が狂うのだ。
父は私が普段どの辺りで生徒さんを教えているのか教えてくれと珍しく、「マイ地図」を出してきて人のことを尋ねてきた。
これで昨日も私達の移動経路を追っていたのだと自慢の地図を見せてくれたのだが、開いたページは東京都全体の地図でとてもじゃないが私の家さえ印がつけられないサイズだった。
お父さん。
ipad買わない?
パソコン、便利だよ。
あっ、しまった。
つい口にしてしまったが、しげおっちは人に指図されるのが大嫌いなのだ。
すぐさま怖い顔になって、「ワシはパソコンはやらん主義なんや。だいたい指が動か んのに出来るわけがない。やらへんと決めとおるからやらへんのや」と怒った声で言い、脳こうそくの後遺症を引き合いにして“パソコンは今後も一切ヤル気は ない”宣言をしたのだった。
ワシはな。
そして、引き出しの中から出してきた電子手帳を私達に見せ、
「これを駆使しとるから、何でも出来るねん」
指が動かん・・・って言っていたが・・・。
その電子手帳のキーボードは私のiphoneのキーボードより小さかった。だが、もう見て見ぬ振りをしてパソコン話は終わりにしたのであった。
拾得に着いたのは3時。
ライブハウスには「入り時間」というものがあって、その時間に機材を搬入してセットを組んだりするのだが、早く着いたかな?と思ったら既にあっちゃんとふじこさんが中に居た。
私の大学生の時に使っていた学生手帳のどこかには、「黒川あつこさん」と電話番号を書いたページがある。最初にあっちゃんが当時やっていたバンド”シーガ ルズ”との対バンを拾得でした時に、事前に店主のテリーさんから教えてもらったものだ。その頃は携帯もない時代、お互いの自宅に電話をして打ち合わせ をしたと思われる。
やっていた音楽のタイプが似ていたことで、それからシーガルズとは頻繁に対バンをするようになり、後にあちこちのイベントにもよく一緒に出るようになって行った。
私のやっていたバンドは学生の頃はOPEN!というバンド。卒業をしてからはB#に移行したが、最初の頃「女ばかりのバンドなんて!」と馬鹿にしていたバンドのメ ンバーは、知らないうちにシーガルズのメンバーに恋をしていたっけ。
結局なんだかんだ言って告白をしていた。その確率50パーセント。ならあんなにムキに なって「女なんて!」と言わなくたってよかったのに。
つくづく男の人って天の邪鬼だなと思ったのだ。
あっちゃんと私は今は東京に住んでいる。お互い音楽を離れた時期があったが、ある人の「一緒にライブをやればいいのに」の言葉に目覚めて以降、あっちゃんとのライブは私の楽しみになっている。
あっちゃんとは、さほど昔話をしない。どちらかと言うと私の方が昔話が多いかもしれない。
だけどそこが好きだ。
きっとあっちゃんとは、今という軸でつながっているんだろう。昔もあるけれど、この先もその時々の「今」の自分自身で、何かを確かめるわけでもなく何かを 約束するわけでもなく、窮屈でない何かでお互いが視界に入る距離で並走して行くんじゃないかなあ?と、思ったりしてみる。
今日は懐かしいみっはんもゲストに来てくれた。
みっはんが言うには、あの頃の私達は相当怖かったらしい。みっはんの緊張を知ってか、親友のぺっぺいくんがギターを持ってみっはんの演奏に駆けつけてくれた。
あの頃、私達は夢中に走り過ぎていたのかな。
だとしたら、今の方が暖かい視線で音楽を介して周りと繋がれるようになったと思う。
東京からの友達のふじこさんも加わって。
いい夜になってもらえていたらいいなあ。
あの頃があって今がある。
今日拾得という空間で一緒に過ごしたみんなが、今を好きになれたらいいな。またそしてこの先にある今日のいつかに、再会が出来たらいいな…。
そんなことを思ったのであった。


投稿日:2012年05月04日

2012年05月04日

今日は京都への移動日。5日に拾得で黒川あっちゃんとライブをするので、Y氏の運転でお昼過ぎに東京を出発した。
丁度新東名が開通したばかり。テレビでもサービスエリアの特集をやっているのを何度か見ていたので、今日は新東名を走ると聞かされてとても楽しみにしていたのだった。
それにしてもサービスエリアも随分変わった。バンドの機材車で東京〜京都間を移動し始めた頃のサービスエリアは、トイレがまずどこも汚くて臭かったので利用するのが憂うつだったのだ。休憩といって自由時間をもらえても楽しみに入る店があるわけでもなく、お腹が空いたら毎回消去法で残った選択肢の豚汁セットを頼むというパターンだった。
それが何時の間にかアウトレットパーク並みの広さと充実した品揃えになって、わざわざ高速に乗ってパーキングエリアに遊びに行く家族までいるのだという。
今日は開通したばかりということと、ゴールデンウイークの後半に何処か行こうという人達で、思ったよりも高速が混んでいた。
進んだかなぁと思ったら、またノロノロ渋滞になり…。また流れるようになったかと思えば、急に動かなくなったり。
一緒に行くふじこさんは京都の親戚の家に、そしてY氏と私は実家に泊まる予定なのだが、だいたい9時ぐらいには着けるかなと思っていた予想時刻からかなり遅れをとっていた。
長島サービスエリアで8時半。
「遅くても10時までには着けると思う」と、事前に連絡をしていた父しげおっちに、これは電話を入れておいた方がいいな。きっとしげおっちは昼ぐらいから「まだ来〜へんかな」と楽しみに待っているのである。だからなるべく早めに情報は入れねば…。
ややこしくなる。
そして高速がかなり混んでいることと、予定の時間よりかなり遅くなるから、よければ寝ていてねと電話をしたのだったが…。
おとなしく引き下がるしげおっちのわけがなかったのだった。
長島サービスエリアを出てからしばらくした頃に電話がかかってきた。
「あのな。ワシあれから地図見てたんやけどな」
このままでは、京都のふじこさんの親戚の家に着くのはかなり遅いじかんになるぞ、という連絡であった。
わかっていますとも。
だからふじこさんも親戚のお家に連絡されています。
が、しげおっちはここからが強引なのだ。
「ワシが考える一番ええ案は、そのまま三人で家に来るということや」
もちろんですとも。すごくいい案だと思います。
けれど、もう最初から予定を組んで今更変更に次ぐ変更をすることの方が、場合によって関わる人達をひっかきまわしてしまうこともあるのです。よって今回はしげおっちの案は却下。したいのであります。
「じゃあ、一回考えます」
この場合私がこの答えを即答をすると、キレられる確率が高くなるので一旦電話を切る。しげおっち使いとしては私はかなりの上級者。今までめんどくさいケースにさんざん振り回されて今では妹より策士だと思っている。
しばらくたって、電話をし「今回は、やっぱり予定通りにさせてくださいね」と穏やかに言ってみたのだったが…。
「ワシのアイデアが一番ええねん!み〜んなそう思うはずや!」
私の断りがかなり頭にきたみたいで、繰り返しワシは地図を見ながら喋っとると言い、もう布団も三人分引いたと言っていて、更にはワシの言うとおりにしてよかったとみんなが思うのに、なんであんたはわからんのかとかなりお怒りモードになっているではないか。
もちろん、素晴らしいアイデアですとも。
くそ。こんちくしょう。
私は自分の新たに出したアイデアに変更するのを押しつける人がだいっ嫌いなのだ。そのアイデアはわかる。わかるが、立てていた予定が変わるデメリットも出て来るし本当にケースバイケースなのだ。もう頼むし黙っとってくれ!
と、言いたいのを胸にしまって「お父さん、もう一度考えてみるわ。だからまた一回電話切るね」と、もうワンクッションおいて、電話を切ったのであった。
はぁーあ。
思えば実家に居る時間はワシルールに縛られていた。窮屈でたまらんかった。
そろそろクールダウンしたかな?と、思われる頃にまた電話をしてみた。
「もしもし、お父さん」
やっぱり最初に立てた予定で行動させてくださいと丁寧に伝え、キレないように接すると…
「ほな、ワシあきらめたらええねんな」
と、いう返事だった。
「あきらめる」という言葉が妙に可笑しかったが、ここで笑ってはいけないぞと最後まで怒りを買わないようひたすら言葉には気をつけたのだ。
「ほやけど、ワシの言うこときかへんかったら、夜中の3時になるわ!」と、最後にしげおっちは毒を吐きよった。
が、こうして話はようやく丸く収まったのだった。
ふじこさんを京都で下ろして、高槻の実家に着いたのは11時過ぎ。しげおっちの予想をはるかに前倒しをして思ったより早く到着した。
あんなにごねていたしげおっちだが、思ったより早く着いたので一気にご機嫌モードで迎えてくれた。やっぱり今か今かとずーっと待っていたんだなとあらためて思ったのだった。
今回はお正月に一緒に連れて帰ったダンボも一緒だ。3月に帰った時はダンボが一緒でなかったことが不満のようだった。今回事前にダンボをライブの日は預かってもらえるかな?と聞いたら、ええよと何の文句もなくすんなり了解してくれたので、ダンボちゃんには親孝行のお手伝いをしてもらうのだ。
ダンボを見るとしげおっちは「この犬は正月に来たんと同じ犬かいな」
と、尋ねてきた。
もう忘れちゃったの?
犬にチラっと目をやったあとは早速ワシの最近の話を始めた。やっぱり自分のことが一番好きなしげおっちであった。


投稿日:2012年05月02日

2012年05月02日

今日は雨。
ゴールデンウィークの頃は毎日晴れるというイメージがあったので、雨が降ると残念な気持ちで一杯になる。
青空が頭上に広がって、それでゴールデンウィークがゴールデンウィークになる。
年間に何日か、この日は晴れでなくちゃと思う日があって、子供の頃カレンダーがめくれると共に梅雨があけた7月1日もそうだ。
雨雲がゴールデンウィークのお休みに日本に旅行に来たくなったのかな。
雨が降ると予定が変わる人だっている。
五月は晴れが似合う月。
明日天気になあれ。


投稿日:2012年05月01日

2012年05月01日

相馬裕子ちゃんのライブ。
4月に続いてキーボードで相馬ちゃんのライブに参加をしている。
この二年程、生徒さんに“曲が始まったら、一歩も引いちゃダメ。その曲が終わるまで絶対に弱気にならないこと”と口を酸っぱくして言っているおかげで、何より一番そのことをお守りにしてライブに臨むようになった気がする。
弱気になったり不安がよぎると、その余計な思考のおかげで、出来るはずのことが出来なくなってしまう。曲が始まったら建設的に進めないといけないのはお客さんではない。奏でる側でしかなく、それを言葉に置き換えて理解してもらうとその生徒さんはグッと伸びる。伸びるというよりも本来の自分の力に近いところで人前に立てるようになる。
最近ライブに立つ時はよく生徒さんに話していることを思い出す。
自分の目の前にある仕事に対して、とにかく建設的に立ち向かう。それだけを考えれば、緊張という自分で自分を縮こまらせてしまう縄は存在が小さくなる。真反対の傲慢もなくなる。抱きしめるのはまず自分ではなく、自分の目の前にあること。自分はあとからついてきてくれるのだ。
いろんなしくみを知って公式を立てる。なんとなく漠然と抱く事柄には自分なりの簡素な公式を立てると役に立つ。
いろんなものがつながっている。
今日自分がやらないといけないことは、結局は全てつながっているのだと思う。