原付をメンテナンスに出して待ち時間があったので、ちひろ美術館を訪ねた。
ちひろ美術館を訪れるのは２回目になるが、中に入ると避暑地の別荘なのかしらと思うほど都内の感じがなくなる。中庭の自然な草木の様子がそう感じさせられるのかもしれない。都内には”ここ、なんだか都内っぽくないわ”と感じさせられる場所がいくつかある。森の匂いのする場所や古い田舎家が、意外に身近にあったりするのだがそういう場所が好きなのだ。
いわさきちひろさんの絵に触れたのは中学生ぐらいの頃ではなかっただろうか。
優しくて可愛い絵だなぁと思ったが既にその時には作者のいわさきちひろさんは亡くなられていて、”いわさきさんってうんと年上の人なんだなぁ”と思ったものだった。若い自分が見てちっとも”昔の”感じがしなかった。
ちひろさんの絵は今見ても”昔の”感じがしない。
中学生の頃から年を経て自分の中の「可愛い」や「素敵」のものさしは随分変わったはずなのに、当時感じた「素敵」が同じ強さで今も感動を与えてくれる。
平日の午後なのに来館者は多く、私より年配と思われる女性が一人もしくはお友達とやって来ては作品を眺めていた。当時中学生だった私がまぶしく見ていた女子大生だったのかなぁ。きっとそんな年齢差だろう。
趣味も変わって考え方も変わって、だけど昔の自分と同じ感性をつなぐいわさきちひろ作品。美術館で出会った「元少女達」も同じ感じがしたかなぁ。
ちひろっていい名前だ。
亡くなってこんなに経つのに作品も名前も古い感じがしない。
いわさきちひろ美術館は、これからも”古き良き時代”という言葉が似合わない場所なのだと私は思うのだった。

輸血日。
外来での輸血は”ベッド”部屋に案内をされていたが、今日は空いていないらしい。リクライニングチェアの部屋に案内をされる。
看護師さんから狭くてごめんなさいねと言われたが、座ってみるとこれがとっても座り心地のいいチェアで早速リモコンで角度を変えたりして座り心地を試していたのだ。
ビジネスクラスの座席みたいだわ〜。
あぁ、そうだわ。
入院前に台湾２泊３日の旅行に申し込んだことをふと思い出した。
予定通り行っていたら丁度今日は台湾の旅に出掛けていたのだ。
去年も台湾旅行の予約をキャンセルをしたが、今年もまさかキャンセルすることになるとは思わなかった。
結局飛行時間と約同じぐらいの時間、ビジネスクラスの椅子に座って輸血を受けた。
確かにきつきつのエコノミー席で長時間のフライトの際に”ビジネスクラスの座席に座りたい・・・”とは思ったけれど・・・。
座り心地、快適。
複雑な気分だが、願いは一応は叶ったのだ。

浅草KURAWOOD8周年でのライブに相馬裕子＆吉川みきで出演をした。
裕子ちゃんとのライブは、ゲストでお迎えをするかもしくは裕子ちゃんのライブにサポート演奏で参加をするかのどちらかのパターンだったが、今日は裕子ちゃんの提案から始まって２人で進行をするライブという初の試み。お互いの曲を交換して歌うということも初めてで、いつもとは違ったスタイルだ。
いつも一人で弾き語りをしている「忠犬ハチ」を以前から裕子ちゃんは気に入ってくれていて、メインで歌ってもらう。緊張すると言っていたが伴奏を弾きながらなんだかとても嬉しかった。この曲をまた歌ってもらいたいなと思うような裕子ちゃんならではの空気感に包まれた名曲に歌ってもらえたのだ。
私のカバーは、これまた以前から「この曲好きやねん〜〜」と言っていたうちの１曲、黒川あっちゃんの曲で「君となら」。２人の歌うキーより、私が歌うと１音半キーが下がる。
お互いの曲を交換し合ってやるライブというのもいいなぁ。
いろいろとアイデアが浮かんで来る。
今日のイベントの出演者はなっちゃんをはじめみんなよく知る人達ばかり。
貧血の値が低く、終わったら思ったよりグッタリしてしまったが、入院時の値と同じだったのだからそれは当たり前か・・・。
明日は輸血の日。
なんとか持ったなぁ・・・と、ホっとしているのが現状だが、もうちょっと元気になったらまたライブの企画も立てていきたいのだ。

血液内科外来日。
採血の結果、今日のヘモグロビン値は６、４だった。
貧血は身体が慣れるらしく、８台ぐらいの値だと日常生活は問題なく送れて７台でもまぁそれなりに普通に暮らせるのだが、６台になるとさすがにちょっとしんどいのだ。数日前ぐらいからしんどいなぁと思ってはいたが６、４なら納得が行く。
薬は血中濃度がいい値になってきたということだったが、まだ効いていないということで、もう少し様子をみて効果がなければ次の方法を考えますと説明を受けた。
今日と明日は時間がないので輸血は明後日。
あとちょっとの辛抱だ。