ダンボは自分が構ってもらえないと、時々イジける行動に出る。
私のそばの見える位置で、布団だったり枕だったりをホリホリするのだ。「ここ掘れワンワン」状態で無心になってホリホリを始める。その時、大抵は私はパソコンだか何かに夢中になっていて、そういえばその少し前にダンボに「遊んでよ!」とおねだりをされていたりしていたケースだ。つい、何かに夢中になっている時は「後でね」と言っていて、そのまますっかり時間が経ってしまったりする。
ふと、「あ、ダンボがさっき私にアピールしていたな」と思い出した時は、もうダンボは布団に入って寝ていたりする。
<忘れちゃってごめんね>
待って待って待ち続けてもう眠くなっちゃったダンボのことをようやく思うと、急に可哀想になる。
ホリホリホリホリ。
「ダンボ、どうしたの?」
と、声をかけても聞こえない様子でダンボはホリホリを続ける。
ダンボを撫でてあげると、ダンボはホリホリをやめておとなしくなる。
で、手を離すとまたホリホリを始める。
ダンボに聞いたわけではないので、ホリホリの本当の理由はわからないが、やはり構ってもらえない時のイジケアピールではないかと思うのだ。
<遊んでくれないんだもん>
<ずっと待ってたのに>
<ちっとも思い出してくれないんだもん>
ダンボ、ごめんよ。
私の部屋のグッズはかなり、ホリホリの痕が残っている。大好きな刺繍グッズやクッションカバーなどのリネンものはこのホリホリでグチャグチャになったのだ。
ホリホリを始めたら、一旦全部をやめてダンボに愛情を注ごう。
それが結果傷が浅く済む。
私も今やすっかり「彼女」ではなく「彼」になったのだなぁと思うのであった。