投稿日:2010年05月24日

2010年05月24日

収録で渋谷に行った。
いつも井の頭線の渋谷駅で降りて、そこから歩いてスタジオに行くのだが、その道すがらにある駅構内にあるカジュアルなブティックに私は相変わらず吸い込まれている。
その率100%。
全く買い物をするつもりがなく、しかもただ歩いているだけなのに、店の前にさしかかったら自動的に店内に入ってしまう。吸引力の強い掃除機みたいな店なのだ。そして私と同じように吸い込まれて入ったと思われるお客で店内はいつも賑わっているのだった。
ここの店は恐らく絶妙の位置にある。入り口の大きさと場所がこれまた絶妙の位置にあるんじゃないだろうか。同じ駅構内でもほんのちょっと場所がズレていれば多分店の繁盛状況は変わっていた。マーケティングのプロの力に加えて、更に目に見えない風水的なラッキーが積み重なった、ここは「大当たり!」の場所なのだろう。
一方、すぐに店舗が変わる場所というのもある。
ココ、好きだったのになぁ・・と思いながら、看板がなくなった店の跡地を通ることもある。何がいけなかったんだろう。ちょっとした看板の位置だったり、店の前にちょこっとした柵があった、そういうちょっとした具合が影響することだってあったんじゃないだろうか。
実家近くのこじんまりとした商店街にも、やけに入れ替わりの激しい店があったっけ。
入り口の結構場所はいいところにあるのに、そこは店舗がすぐに変わる。
小学生の子供の私も、子供ながらにちょびっと胸を痛めながらそれを見守っていたものだった。
しかし、ある時からその視線は変わった。
<今度は何屋さんをやりたくなったの?>
<よく、お金が続くわね>
<もうそろそろ、大人になろうよ>
冷ややかな目で、小学生の私はその店を見るようになっていった。
結局そこはダメ息子店主が店をやってはつぶし、また新しい店をやってはつぶすという、続かないおぼっちゃんの家だったというだけであった。
割とカッコいいお兄さんだったが、<こういう男の人はだめね>と子供心にあきれたのだ。
店の位置に問題があったわけではなく、今はその店がどうなっているのか長い間前を通っていないのでわからないのだが・・・。
今日もいつもの店に吸い込まれたあと・・・。
スタジオに行く道で、もう一つスクラッチクジ売り場も関所となって、そうしてようやくスタジオに到着をするいつもの道なのである。


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