投稿日:2010年06月16日

2010年06月16日

前から気になっていた雑貨屋さんに入った時のこと。
店には2種類あって、それは出やすい店と出にくい店のどちらかということだ。
この雑貨屋さんはガラス扉ではあるが、一見出にくそうな店だったので、中に入ったことはなかった。
だが、外に置いてある雑貨のテイストは私の好みのものだったので、今日は贈り物を探しているということもあったので、思い切って中に入ってみたのだった。
出にくそうな店に入る時は、ここで買い物をしようといういくらかの意思があるわけなので、今日は今までとは違う。なんとなく中に入ってみたいという気持ちよりも、もう少しはっきりした理由があると、どんな店でも入れるものだなぁと思ったのだったが・・・。
せっかく入った店内、今度は「これが素敵だわ」と贈り物に選びたい品物が見つからない。
グルっと一周。
狭い店内なのですぐに品物は見てしまえる。
店の中にお客は私一人。お店の人は「いらっしゃいませ〜」と明るく声を掛けるわけでもなく、かといって雑な感じでもない。お客さんをそっとしておこうという気遣いが感じられてそれが余計に出にくくさせていたのだった。
そこへ救世主現る。
ここの店は少しさびれた場所にあるので、フラっと店に入って来る人が少ないと思われていて、それもあって今までフラっと入れずにいたのだったが、店内にフラっと若い女の子が入って来たのだった。
<チャンス!>
心理的には、新しいお客さんが入って来たら出やすいというのがある。
今が一番出やすい状況だと思った私は少しずつ入り口方面に向かっていたのだ。
が・・・・。
後から入って来た女の子は、早い判断をしたのか無情にもササっと私が出るより先に店を出て行ってしまった。
あ、うー。
店内は曇り空。
ようやく店を出たのだが、<ありがとうございました〜>とも言われなかった。
<いらっしゃいませ>も<ありがとうございました>も言われなかったのだから、こんなに気を遣うこともなかったんじゃないか。
そもそも、勝手に店側に気を遣っていたのは私か。
雑貨屋で一人相撲を取っていた私なのであった。


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