投稿日:2011年02月24日

2011年02月24日

今日は植田博之氏のバンドTokyo Smoothが「地下室の会」に出演するので、キーボードで参加をした。
植田博之氏ことうえだっちは、大阪の吹田にある練習スタジオ「YOU」で知り合って以来もう20年以上のおつきあいになる長年の友人だ。うえだっちには、私の作品はもちろん私が携わらせてもらった作品でも頻繁に登場してもらっているのだが、彼自身ベーシストとして数々のセッションやレコーディングを経て、何年か前に始めたバンドがTokyo Smoothだ。Smooth Jazzなんて言葉があることも、うえだっちに教えてもらった。でもバンドの演奏力と曲が好きで私もこの2年ぐらい参加をさせてもらうようになっているのだ。
以前から「地下室の会」という会の名前だけは聞いていた。
ネーミングからすると、なんだか怪しげで秘密の会のような響きがあるのだが、この地下室の会(BASSMENT PARTY)は、地下室=BASEMENTとBASSをかけた造語で、BASSISTの、BASSISTによる、BASSISTのための会なのだそうだ。
BASSという楽器をこよなく愛している、しかも蒼々たるメンバーが名前を連ねている。
BASSという楽器は、私が高校生の頃は「本当はギターがやりたかったけれど、ジャンケンで負けたから」「本当はギターがよかったけど、自分より上手いヤツが居て敵わないと思ったから」という具合いで、第一希望をあきらめた人達が持つというケースが多かった。
で、演奏となればギターソロの場合は他の楽器がコードやリズムを支えているのに対して、ベースはあったとしても「チョッパー・ソロ」8小節もしくは16小節、そのソロの間だってつき合ってくれるのはドラムぐらいで、ギタリストは自分のソロが終わったそのスキに休憩して水を飲んだり汗を拭いていることだってあるのだ。
今は当時よりいろんなパートが増えたので、ベースがどれぐらいの位置づけにあるのかはわからないが、役割としては変わらずバンドの中の縁の下の力持ち、職人さんなパートであることには違いないだろう。
それにしても興味深いのは、一旦ベースを持ったらその後はベースの魅力に取り付かれてしまうということだ。ベーシストがその後ベースをやめてギタリストになったという話は聞かない。そしてパートは違うが私もベースという楽器の立ち位置がとても好きなのだ。アレンジをする時、ベースとドラムにどんな風にアプローチしてもらえるかが一番気になるところで、私なりに好きで耳を澄ませて聞く楽器だ。
子供の頃「太陽にほえろ」の山さんが一番素敵だと思っていた、あの同じポイントなのだと思う。
今日はそんな職人さんの「BASSIST」が主人公になる会。
リハーサルを聴いていても、そこにいるだけで今日は「BASS」という楽器が大事に愛されてそこにある感じがする。
楽器でも何でも、「本当に好きだなぁ」という正直な心が根っこにあると、何かよくわからないが周りの人に対して1ミリ、その情熱が心を動かせる力を持つと、ある頃から確信して思うようになったが、今日はこの場所に居る時に「好き」はとても大事な気持ちなのだとあらためて思った。
自分の好きなものを大好きだと、ちゃんとたまに確認が出来たらきっと素晴らしい。
楽器や物である時があったり、またある時は自分自身の長所を見つけてあげることだって同じだ。
一番好きなものは、自分を成長させてくれる。
「ベーシスト地下室の会」
私は何を大事にしたらいい?
いい会だなぁと思えた日だった。


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