投稿日:2011年03月03日

2011年03月03日

誕生日を迎えた。
本当は私は生まれる予定日は3月2日だったのだそうだ。
東京の御茶の水にある順天堂病院で私は0時13分、予定日からちょっと遅刻して日付が3日になってから生まれた。
母方の孫嫌いだった祖母が言うには、私は生まれてすぐに手をしゃぶって毛むくじゃらの猿みたいだったらしい。そう教えてくれた時も、かなり悪意のある言い方をしていたが、母は6歳上の兄を死産してから身体を悪くしていたので、祖母は母が命がけ生んだ孫を余計な産物だと思っているところがあったのだ。
そんなことも知らず、私はうぎゃぴー!と泣いてこの世に生まれた衝撃を目一杯叫んでいたのだろう。
物心ついた時、私は相当やんちゃなガキんちょだったみたいだ。当時はあまりなかった豪華七段のひな人形飾りを祖父からもらったみたいだったが、私の背丈で届く範囲のものは牛車からタンスのミニチュアまで、パーツが壊れてセロテープで補修がしてあった。
死産の後、流産が二度あって私が生まれたということだったので待望の赤ちゃんだったのだと思う。私の記憶のない赤ん坊の頃の写真がいっぱいアルバムに貼ってあって、両親にとっての宝物だったんだろうなぁというのが今ではわかる。
母は2000年に亡くなった。
だからもう私が生まれた時のことを聞くことは出来ない。それが残念だ。
誰かの誕生日の日には、その日がどんな気温でどんなお天気の日だったかを想像してみるのが好きだ。時をワープして、どんな風景がそこにあったのか触れてみたいなと思う。
3月3日。今日は寒いけれどお天気は悪くなかったよ。
お祝いの言葉もたくさんもらえて嬉しかったよ。
オギャーとでかい声で泣いていた私と同じなのに、自分のどこにそのかけらが残っているのか全く感覚がない。
でも今日が記念日。
毎日を出来るだけ明るく、生き生きと過ごして行きたい。
出来るだけシンプルに。
今持っている幸せを握りしめて。


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