ごめんくださいませ。
おばちゃんはおばちゃんでも、品のいいおばちゃんが使う言葉だ。
子供の頃にはふぅ〜んという感じで聞いていたが、私も気づけばこの「ごめんくださいませ」を使う年頃となった。
しかし、まだ私はこの言葉を使ったことがないのだ。
使い慣れるどころか、「品のいいおばちゃんの言葉づかい」として時が止まっておった。
いかん。
このままでは私は「品のいいおばちゃん」枠から外れてしまう。
まずは「ごめんくださいませ」が言えないことにはあかんやろ。
と言っても、いきなり友達の電話で使うのは変だろう。
「ほんじゃまたね〜!」「ふぁ〜い」的な会話しかしていない。あぁ、ということは私の友人達も「ごめんくださいませ」が使えないということなのか。
まったくもう。
最近のおばちゃん達は。
いつまでも女子気分のままでいかん。
よし、では私だけでも抜け駆けで品のいいおばちゃんになってやろうじゃないの。
丁度いい練習材料として、宅配の不在票が手元にあった。今日、今から私はクロネコヤマトに電話をして荷物の再配達のお願いをするところなのだ。
ドライバーへの直通電話でなく、コールセンターにかけて女性の窓口の人と直接しゃべって、そこで早速トライしてみよう。そう、やっぱり実践を積むしかないのです。
そうしてコールセンターの女性に電話をし、再配達の手続きを終えて・・・。
さぁ。では行ってみよう!
「それでは、ごめんくささいませ」
初回、失敗。上手く口がまわらず単語が正確に言えなかった。
「ごめんくださいませ」って・・・。
ちょっと面倒臭い、遠回りな言い方であまり個人的には好きにはなれんが。
でも、
いくつになっても何かを新しく始めるって素敵なことね。
今日、私は「ごめんくださいませ」デビューをしたのである。