私は昔から保護シールを「ペリッ」と剥がすのが好きだ。
例えば何かを購入する。
するとまず保護シールや保護フィルムを剥がしたい。そうすれば買ったものが実際に稼働する感じがしてくる、というか気を使わずにガンガン使えるという距離になる気がする。というのもある。
だからペリペリ剥がす。
メリメリ剥がす。
あぁーっ。すっきりする。
シールがなくなるとピカピカの本体が見える。
これが爽快なのだ。
ところが。
自分の持ち物でない場合、これがはがゆい存在となるのである。
今レッスンで生徒さんを教えているスタジオのエアコンのリモコン。この液晶窓のところに貼ってある保護フィルムが、すこ〜し角っこが剥がれていて、実はもう随分前から気になっているのだ。
いい感じで角っこがめくれている。
それが”めくってもいいよ”と誘っているようでもある。
めくりたいですよ。私だって。
土日にこのスタジオを使用する時に、私としてはかなりめくりたい衝動を押さえているのである。
ほんの1秒でペロっと剥がせるような保護シール。
まぁ、剥がれかけの保護シールを剥がしたとしても別に問題にはならないとは思う。だが、他の曜日にここを使っている人もきっとこの「ペロン」と剥がれそうになっている状況を知ってなおかつ誰も剥がさないのだから、私もなんだか触らない方がいいのかしら?と踏みとどまってしまうのだった。
あぁああああっ。なんか中途半端で落ち着かない。もう誰かめくってはくれないか。
保護シール問題については私は「白黒」ハッキリつけたい方なのである。
なんて悩ましい。
レッスンの空き時間、私はリモコンを見つめて毎度剥がれかけたシールについて悶々としているのである。