投稿日:2012年04月17日

2012年04月17日

また歯医者さんに通っているのだ。
左下の奥から二番目の歯が痛くなって治療に行ったのだが、レントゲンを撮ってもらったあとで先生からガッカリするようなことを聞かされたのだった。
「根の治療をした痕があるんだけどねぇ」
「はい」
「細い針金の器具が折れて中に入ったまま塞いであるねぇ」
「んえぇえええっ」
先生曰く、治療の器具はとても細く中で運悪く折れてしまうことはあるということなのだそうだが、ここはセラミックの高い歯を入れたところなのだ。人間、失敗は誰にでもある。が、問題はそのことを説明せずに、後に痛くなったことを考えての応急処置のまま治療が終わっていることがずさんだということだった。
そんなこと、家でレントゲンが撮れるわけでもないのでぜーんぜん知らなかった。
「どこの歯医者さん?」
前の家の近くの、場所は覚えているのだが肝心の医院の名前が出て来ない。
「よっぽどお金が欲しかったんだねぇ」
ちょっぴり皮肉を込めて先生は言うのだが、笑えない。
お金を返せ。
先生は頑張って抜いてくれようとしたが、数回通って抜く事は難しいという判断で私の歯の根っこは器具の折れた針が入ったまま、ということになったのだった。
「あのぅ・・・。そういうものって入ったままでも問題ないんでしょうか」
当然痛くなることはあるらしく、しかし今度そうなったらその時にまた考えましょうということになったのだった。
それにしても。
失敗をして黙ってその後の治療を「もしも」のことがあった時用の仕上げにしたまま、料金だけは正規の値段を取っていたとはけしからん歯医者なのだ。
うむむむむー。
だけど先生、ちょっと嬉しそうに笑みを浮かべて話すのはやめて下さいな。
人の不幸は蜜の味。
私はくちびるにピアスよりいかつい、歯茎ん中に針金が入っている筋金入りの女なのである。


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