投稿日:2013年05月10日

2013年05月10日

今日は1時にホテルまで車で迎えに来てくれて、今日からは友人宅に泊めてもらうのだ。

チェックアウトまであと1時間となった頃、部屋の電話が鳴った。

もしもし?

電話の向こうの声が日本語だったので、思わず友人からだと思ったのだがそうではないらしい。ここのホテルの日本人従業員という女性からで、昨日私がホテルの対応に腹を立てクレームのメールを送ったのをホテルの支配人が読んで、それで日本語がわかるスタッフが電話で状況を詳しく聞くための電話をしてきたということだった。

スルーされると思っていたのでビックリした。

が、ようやく細かいニュアンスで話を聞いてくれる人が出来たことと、丁寧に接してもらえたことが嬉しかった。

彼女が間に入ってくれたことによって宿泊料金が少し安くなることになった。

「チェックアウトの際には私がフロントに付き添いますんで、チェックアウトの時にはお声を掛けて下さい」

電話の日本人従業員の女性というのは、昨日のレストランで朝食の用意をしてくれたウエイトレスの女性だった。

まさか彼女が日本人だったとは…。

フロントで少し話をした。

日本のホテルの接客レベルは世界最高レベルなのだそうだ。昨日のようなことはカナダではめずらしくない対応で、丁寧な接客が行き届いていないのが実情らしい。腹が立った時はクレームとして口に出さないとその場は改善もされないのが日常的なんだと聞いた。

彼女が間に入ってくれたことで大いに助けられた。

友人が迎えに来てくれた時にもう一度お礼に言った。チップの習慣に疑問を持っているがこの旅で何度目かの「チップはお支払いしたい」という気持ちお礼をしたのだった。

そして。

高校時代からの友人、「つじん」との1年半ぶりの再会だ。

今回の旅の発端は去年のお正月に実家近くの喫茶店で久々の再会を果たした時に、長年「行けたらいいな」と具体的にはしていなかった、つじんの住むトロントに遊びに行くという計画を本気で実行するぞと決めたことからだった。

カナダはいいところだし、一回遊びにおいでよ。

いつもそう言ってくれていたつじんは社交辞令でなく本当に言ってくれていると思っていた。やっぱり「いつか」じゃなく、本気で具体的な計画を立てようと思ったのが、その再会の時だった。

つじんの車に乗せてもらって、まずはお勧めのディスティラリー地区に連れて行ってもらう。

ここは横浜の赤レンガ倉庫に似ていて、もとは何かの工場だったところらしい。レストランに入って食事をする。会話はつじんがしてくれるので、注文からお店を出るまで全てがスムーズ。自分が返事をしなくてもよくなったら、ようやく英語が理解出来るようになってきたではないか。

食事をしたあとは中に入っているお店を見てまわ る。作家さんの作品を扱っている店が多く、そのうちの一軒の版画のお店で日本の干支をモチーフにした作品がある店では店主の女性が日本に長く住んでいた人で、杉並の家からバイクで10分のご近所さんだったことがわかった。

日本では何でも手に入るからと今回の旅では思い出にと何か買うのはもうやめるつもりだったが、版画の作品をここで購入。花の版画でとても気に入った。

ジェラートのお店やパン屋さんで買い物をしてから、ここを出ていよいよつじんの家のあるマーカムという街に向かう。マーカムのつじんの家までは大阪から京都ぐらいまでの距離。カナダは高速が一部を除いて無料なのでそのまま一般道から側道に入って高速道路に合流をする。ちょうど新緑の頃で綺麗な黄緑色の景 色が続く。カナダの春は短くてすぐに夏になるのだそうだ。

途中、日本にもあるコストコに立ち寄ってから10分程でつじんの家に到着。

芝生の奥に経つ大きなリースの玄関の家が友人夫妻宅。

旦那さんのげんちゃんとつじんと私は高校3年生の時の同級生だ。二人は新婚旅行でカナダを訪ね、それからカナダに移住をしようと二人で計画をたてて、今では3人の子供に恵まれて現在永住権を得てカナダで暮らしている。


それにしても。

カナダの人たちはみんなこんな広い家で暮らしているのだろうか。

「うちはこっちでは小さい家だから」

と、言っていたがマンション一棟分ぐらいの敷地に半分が庭、そして半分が半地下のついた広々した居住空間。リビングルームが数個あって半地下には花の仕事 をしている彼女の仕事場もある。これって大豪邸なんじゃないの?だって家の中にお花屋さんに置いてあるような花用の冷蔵庫があるのだ。大きな暖炉がある のに圧迫感が全くない。

野生のうさぎやリスがしょっちゅう庭に来るのだそうだ。

滞在中に見られるかなぁ。

夕食はつじんの手料理で日本の味を久しぶりに堪能した。

昔の同級生の話題が出る。

覚えている人がいたりいなかったり。

自分の写真を見てあまりのダサさに脱力する。

やっぱり変わったよねぇ。月日は流れて。

何十年も見ていなかった高校の卒業アルバムを開いて、懐かしい夜を過ごしたのだ。


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