投稿日:2013年09月11日

2013年09月11日

今日は週に一度授業をさせてもらっている国立音楽院の秋のコンサート。

渋谷区文化総合センター大和田のさくらホールで、受け持ちのポップスコーラスのクラスの発表があるので、午前中からホールに行く。

去年初めて来た時にホールの響きがなかなか掴めなくて苦戦したものの、あれからもう一年がたつのかぁ。一年って早いなぁ・・・と客席に座って振り返る。去年一緒に出た学生さんたちのほとんどは卒業して、今年はまた新たな学生さんたちが入れ替わったクラスになる。


リハーサル。私自身がステージ上で演奏をするので表の音が確認出来ない。去年それで困ったが、今年はリハーサルの時にI先生が表の音を聴いてアドバイスを下さったので、とても助かった。

こういうホールに来ると、いつもピアノの発表会の日のことを思い出す。

毎年一度、もう今はないのだが当時京都の河原町にあった山一ホールが私が習っていたピアノ教室の発表会で、ステージの上を照らす明かりが独特のオレンジ色で、ピアノの色がどこの場所でも見ない発表会でしか見ない色に照明で色を変えるところがとても印象的だった。今日のホールもやっぱり同じ色の明かりで、ピアノがあの発表会の時と同じ色になっている。

足元のペダルに足が届かなかった演奏会がよみがえってくる。

コーラスクラスの学生さんたちはプロを目指す人より音楽療法を学びたいという人が多いので、細かい部分にあまりこだわらずにいけたらなぁと思う。人と関わってハーモニーを奏でる、大人数になると決して足並みが揃う訳ではないので、それぞれはがゆく感じる場面はあるとは思う。だが、焦点をグっと引いて俯瞰で見られたら、年齢も音感も違ういろんな人と関わってハーモニーを成立させる。このことから学ぶことが大いにある。それぞれ先に持つ夢が違ったとしても、この先何かの折りに音楽だけに限らないもっと大きな問題に対峙した時、何かしらの物の見方となってヒントを与えてくれる。そう思って携わらせてもらっている。

去年も今年も、クラスの学生さんたちに恵まれていると思う。

何か優しいものが流れているのがふと感じられるのが共通した特徴だ。

楽しいひとときを一緒に過ごそう。

ピアノを弾きながらステージ上で笑顔が見られたらとても嬉しかった。

また一緒にこうしてステージに立ちたいな。

来年卒業をするまでまだ時間がある。

外に出たら9月の風が肌をかすめていった。


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