投稿日:2014年03月23日

2014年03月23日

目が覚めたら昨日よりまた一層体調が戻った感じがする。

洋食のビュッフェだったら食べたいなと今朝はいつもの1/3くらいの量を食べることが出来た。

食事を終えたら、さっき船内放送でコモド島に到着したというアナウンスがあったことが気になってきた。

窓の外は久しぶりに見る陸地。両側に島が見えたら急に盛り上がってきた。

やっぱり、出かけてみよう。コモド島。パンフレットに載っているコモドドラゴンが闘っている姿を見たら、我が愛犬ダンボを思い出す。全然生き物としては違うのだが、闘っている後ろ姿の短足具合いがダンボの後ろ姿とちょびっとだけ似ているということだけで、会いに行かないと!と思えてきたのだった。

コモド島に碇を下ろしているのはあと5時間もない。

さっきまでは「今日は船で大人しくしていよう」と思っていたが、急に気が変わって”出掛ける方に駒を進める”のがいかにも本来の自分らしい。よ〜し、行くのだ。

そうしてコモドドラゴンを見に行くツアーに急遽申し込んで参加をすることにしたのだった。

船からボートに乗ってブーンと島に連れて行ってもらう。

海の色は深い緑。

そして…暑い。

インドネシアは確かまだ雨季だったんではないだろうか?湿気と暑さで体力を奪われる感じがしたが、もう出てしまったんだから行くしかないでしょう。

ツアーに参加をされているお客さんは杖をついている方が多かったので、歩くペースはゆっくりだったが、病み上がりのせいかそのゆっくりペースにもついていけずない。最後尾にかろうじてひっかかっているぐらい落ちこぼれていた。

インドネシアに来るのは2回目。

20歳の誕生日を大学の友人達とバリで過ごしたっけ。あれから随分時間は流れたが、人々や建物、木々の雰囲気があの頃に見たものと変わっていないのが、またこの地に来られたんだわという気持ちにさせてくれる。

しかし。

何故かあちこちに鹿がいた。

(右下に鹿がいます)

パンフレットには書いてはあったが、海辺でくつろいでいる姿を見ると不思議な感じがする。逆にインドネシアの人が奈良に来て、大仏さんをバックに鹿せんべいを食べている鹿を見ると驚くんだろう。私は今まで「奈良基準」でしか「鹿」について考えていなかった。鹿は暑くて湿気がすごい海辺でもやっていけるのである。

ツアーの人達が溜まって説明を受けている場所があったので追いついて覗いて見ると、木陰にコモドドラゴン2匹が昼寝をしていた。

ドラゴンちゃん達との間に柵は何もない。レンジャーの人が数人棒を持ってはいるが、それだけだ。

(木陰に2匹ドラゴンがいます)


突然ドラゴンが襲いかかってきたら、杖のうちの誰かは餌食になるという距離だと思うのだが・・・。ドラゴンはグースカと寝ている。

あんた達…。こんなにあんた達の近くに肉がいるというのに、興味ないんですか?

ぜんぜん?

丸太ん棒のようにドテンと2匹はピクリともせずに寝ていた。

いいんですか?

確かに私達、新鮮じゃないかもしれませんが。

帰りますね。

じゃね。

良い夢を。

バイバーイ。

ツアーが解散となって、海辺に戻るとしばらく木蔭でぼーっとして過ごした。木蔭に居るとあのムンとした湿気が気にならなくなって来た。風が涼しく感じてそのうちに海に足をつけに行っていた。

泳ぎたいなぁ。

記念に海辺の貝殻を拾った。

人に渡すお土産にはならないようなものが結局、自分にとっては思い出の品になるんだなぁ。

船に帰るととっても眠たくなってグースカ寝てしまった。陽射しが強かったので体力チャージの睡眠だったかもしれない。

夕方に再度診察室に行って、経過を話し診察を受ける。

26日にもう一度だけ来てもらって、その後心配なところがないか最後にチェックしたいんやけど…。と関西弁の先生が話す。

飛鳥に乗るまでは、船医っていったいどんな先生が乗っているんだろう?とちょっと不安だったが、初診からとても信頼できる先生だったので、帰国まで身体のことは先生に預ければ助けてもらえると心強くなった。看護師さん達にも親身にお仕事をしていただいた。

そういえば、今まで”本番直前”の危機一髪的なエピソードはミュージシャンの友達や先輩から聞いてきた。高熱フラフラの状態で演奏をしたという話ぐらいだとめずらしくなく、耳から原因不明の出血があって聴こえないまま視覚だけでその日の演奏を合わせたというエピソードや、あと交通事故に遭い、あとで頭蓋骨がパカっと割れたまま演奏をしたというエピソード・・・。握力がなくなって手を縛って演奏をしたというエピソードに・・・それらいずれもめちゃくちゃ大きなコンサートツアーでの話で本当にビビる。

コモド島でもネットには繋がらなかった。

海だけがこれから先に向かう場所と繋がっているだけだ。


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