投稿日:2007年12月06日

2007年12月06日

2階の部屋のワンコちゃんは、住人が留守の間に吠え続けることが、週のうち何日かあるのだ。
ミニチュアピンシャーという小型犬なので、それほど声は響かないが、何が気になるのか一度吠え始めたら、このワンコちゃんは1時間ぐらいずーっと鳴きやむことなく、敵に向かって激しく吠えてているのだった。
よく疲れないなぁと感心したり、もうそろそろ黙ってよとうんざりしたり、しかし犬の声帯って頑丈に出来ている。
このワンコ、飼い主が家に居る時にはこんな風に吠えたりすることはないので、家人はまさか自分の留守中に延々吠え続けているだなんて、考えもしないんだろう。もしも、「実はお宅のワンちゃんが・・・」と言ったとしても「まさか、そんなことはないはずです」と、信じてもらえないんじゃないだろうか。
みんな「ウチの子」のことを案外知らないものなのだ。
ダンボはと言えば、2階のワンコちゃんが吠え続けている時には一緒に吠えるわけでもなく、まるで犬の鳴き声なんて聞こえていないかのようにおとなしく毛づくろいをしていたりする。
<ウチの子は、割と静かなのよねぇ>
私はダンボをおりこうさんに思う。
だが、私もまた自分の留守の間のウチの犬のことを知らないのだ。
自分の居ない間は、布団にもぐってフテ寝していると思っていたが、ゴミ箱をあさっていたり、机に置いたまま片付けるのを忘れた食べ物を食べていたり、勝手にドアを開けて出入りしていたじゃないか。
やっぱり、自分の知らない面があるのだ。
ダンボ、お前は何をしているんだい。
テレビをつけて、ニュースを見る。
ネットで検索をする。
本棚を開けて探し物をする。
窓を開けて外に出て、また戻って窓を閉める。
やれないことはない。
九官鳥だって、人間の言葉をあれだけ上手に真似出来る。
おもちゃのチャチャチャのおもちゃも、夜中になったらみんな飛び出てきて遊んでいた。
普段、人間の行動をあれだけ見ているのである。
飼い主の留守中、動物達はテレビを見たり、パソコンの前に座って調べ物をしていたりする。
あの肉球で。
知らぬは人間だけ。
彼等に出来ない理由はどこにもないのである。


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