投稿日:2008年03月12日

2008年03月12日

外来日。
お茶の水は楽器屋さんの街というイメージだったが、楽器屋さんのある方とは反対のエリアは大きな大学病院が二つそびえ立っていて、今は楽器屋さんではなくそちらの方に用事があるようになったのだ。
今日も病院は混んでいた。
外は少し暖かくなった感じがするが、病院の中は日が差さず相変わらずひんやりとしている。
でも、ここに座っている人達は家からやってきて、また家に帰れる人達。病院の中の生活とは大きくかけはなれている。
例え外来で来ても、病院から外に出た時は「あぁ、家に帰れるんだ」と、自由を味わう。
病院からの帰り道に、よく私は季節を感じる。入院をしていると年中適温で、季節を肌で感じなくなってしまい、頭でしか季節をとらえられなくなるからだ。
外に出ると、少し冷たい空気を吸い込んだ。
”暖かいけれど、まだ春はもう少し先かなぁ。”
神田川の橋を駅の方に向かって歩いていると、中央線が走っていくのが見える。ここからの位置の景色は、人ではなく鳥の目線を味わえる独特の距離感がある。
鳥達が散って行った。
自由を毎日、私達はもう十分得ている。
そう思うのだった。


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