投稿日:2008年06月19日

2008年06月19日

CDジャケットの打ち合わせで、河口湖にあるデザイナーのSさんのお宅にお邪魔した。河口湖はデビューアルバムのレコーディングで合宿に来た河口湖スタジオのある思い出の地で、インターを降りてすぐのところにある富士急ハイランドでもイベントでライブに来たことがあった。
Sさんには98年に出した「IN MY LIFE」以来、ずっとお世話になっている。前回のポストカードブックの時もそう、Sさんの丁寧にお仕事をされるところ、そしてセンスが好きなのだ。
今日は9年ぶりの再会になる。
河口湖インターを下りると、安売りの殿堂「ドンキホーテ」がここにもある。東京から高速に乗って1時間半程の距離、でも空気は自分の暮らす町よりやはり澄んでいる感じがする。
山があるっていいなぁ。
山が見える場所で育った私は都内に対する違和感を、山の有無で覚えたぐらいだ。富士の裾野は私の育った町とは全く違う景色だが、オレンジ色の夕日が差せば少し実家のある辺りの国道沿いの景色を思い出していたのだった。
国道を少し入った所にあるSさん宅。
毎年年賀状で、まだ会ったことのない息子さんの成長を微笑ましく遠くで見ていた一人だったので、今日は息子さんにも会えるかなと楽しみにしていたのだが、残念。学校の行事で留守なのだそうだ。
あれから随分時が流れたけれど。
打ち合わせをしながら、穏やかに時間は過ぎる。
優しい夕日が差していた。
確か初めて会った頃はSさんは独身だったよね。
違ったかな。
もう忘れちゃった。
いいことも、嬉しいことも。
そうでないことも。いろいろ。
きっとSさんにもあった。
でもまた会えました。
今日はそんな夕方。
継ぎ目がちっともいびつにならない風に、空いた空白が埋まった感じがした。


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