投稿日:2009年01月25日

2009年01月25日

たまに夕方のニュースで「激撮!これが万引きの瞬間」といった内容の特集をやっている。
そこでは監視員が買い物客を装って巡回している所や、防犯カメラに映る店内の様子などが映されているのだが、私は万引きの瞬間のことよりもまず「普段どこのスーパーでもこうして監視されているんだろうか」ということの方に驚いているのだった。
そう言えば、「監視カメラ作動中」という札や「万引きは見つけ次第警察に通報します」という張り紙を店ではよく見かける。だが万引き犯が捕まっている所に居合わせたこともないし、「あの人が監視員だわ」と店内に居る人に対して感じたこともなかったので、テレビの中での報道がどこか現実とは遠い位置にあるように思っていたのだった。
「あっ、怪しいですね」
「きっと盗りますよ」
「ほら、バッグを開けた」
そんな会話がVTRで流れているのだが・・・・、
ほぼ決めつけて話しているところが、なんだか痛い。
だってそれを言うなら、私も店内での様子はとても怪しい動きをしている。一度ぐらいは自分も疑われたことはあったんじゃないだろうか。
店内でポケットからゴソゴソと紙を出して、買うものを確認していたり。
ふと面白そうな品を見つけて不意に手に取って眺めてみたり。
「あれにしようか、これにしようか」と迷いながら、棚の前で突っ立ったまま考えモードに入っていたり。
買うものをド忘れしてしまい、思い出そうと彷徨ってみたり。
財布、ちゃんと持って来たかしらと不安になって急にバッグの中をゴソゴソとしてみたり。
「あっ、あの女性怪しいですね」
「きっとやりますよ」
「あっ・・・」
「今、人の気配を察知してやめましたね」
「引き続き様子を見ましょう」
我ながら万引きしそうな雰囲気はあると思う。
でもですね。
どちらかと言うと、これは迷子に近い状態なのだ。
とはいえ、人はそうは見ないであろう。
多分、私は一度ぐらい「グレー」として見逃されたことがある。そう思うのであった。


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