投稿日:2009年04月04日

2009年04月04日

今日4月4日は「ピアノ調律の日」。
AprilのA、調律に使うAの音の周波数が440Hzという所から来たのだそうだ。
うちにもアップライトのピアノがあって、調律師が一年に一度ぐらい家に来ていた。
ポ、ポーーン。
何か曲を弾いたりすることはなく、単音でピアノの鍵盤を押さえて音がポ、ポーーンと鳴る。それの連続。ピアノの蓋を開けて、長い柄の工具でカチャカチャと作業をしている姿が職人のお仕事に映り、”今は静かにしていないといけないんだ”と子供心にも思って、そぉ〜っと見ていたっけ。
寡黙な時間が流れていた。
<この人は、曲を弾いたりしないのかなぁ>
楽器を目の前にしながら、演奏をしないことが不思議だった。演奏をしない音楽の専門家が居ることを、私はこの「調律」で知った。
耳だけで音程を合わせて行く。
すごい技だと思う。
以前、金沢で服部祐民子ちゃんと一緒にライブをした21世紀シアターに置いてあったピアノの調律師さんは、リハーサルを終えてから「すごく弾きやすいです」とお礼を言うと「本番はもっと良くしますよ」と言って調整して下さったが、本当にビックリする程更にタッチと音が良くなって、そのおかげでベーゼンドルファーという楽器が大好きになったぐらいだ。
そう言えば、最初の頃かたくて苦手だった「晴れたら空に豆まいて」に置いてあるピアノも、この一年ぐらいですごくニュアンスが変わったなぁと個人的に感じる。ライブで頻繁に誰かが演奏することもあるだろうが、調律師さんの力も大きいんじゃないかと思っている。
そこには居ないけれど。
確かに音楽を残していく。
それが私から見た調律師という仕事だ。


“ 2 件 ”のコメントがあります

  1. 爪ちゃん より:

    楽器は、生き物。 大事にしてあげれば、何十年単位で 鳴ってくれる。(^^)
    荒い扱いすると、すぐにダメ!!(>_

  2. 吉川みき より:

    実家にあるピアノはもうとても長い間調律をしていないんです。家に帰った時に弾いたら音がバラバラの音程になっていました><電子楽器もそうで、新しいのを買うと古い機材が壊れるというジンクスがあって、私もそういう経験があります。楽器ってやっぱり生き物なんですね^^

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