投稿日:2009年05月23日

2009年05月23日

午前10時。
ゴキブリ駆除に業者のYさんが来てくれた。前とは違う部下の男性を連れていたが、息子さんなのだそうだ。
「いろいろ試行錯誤を繰り返して、エサは手作りにかえたんですよ」
ビニール袋からちょっとずつちぎった餌を丸めてポイポイとあちこちに設置する。最初に設置した場所はお風呂場の天井裏。とにかく「ここは居ないはず」「ここは仕掛けておこう」と、前回同様答えがハッキリしているのだ。
「黒ゴキブリは食欲がすごいんですよ」
・・・らしい。
「見たのは白い線の入った小さいヤツでした?」
「はい」
「なら第一期の幼虫ですね。ここで生まれたってことです」
しかし、いくら生命力の強いゴキブリであっても、それらの幼虫が大きく育つまでにはいろいろあって、生き残れない個体の方が多いらしい。
「黒ゴキブリは、卵が生めるまでには3年かかるんですよ」
そして冬は冬眠をするらしい。
家の中にダンゴを設置したあとは外に出て家の周りの隙間を塞ぐという作業にかかられた。
「もうこれもいろいろ試行錯誤しましてね」
園芸用のネットだと思う。それをハサミで切って家の周りをグルっと囲みつつ、縁の下にダンゴを設置されていた。
「ゴキブリは土や木といった質感が好きなんで、サッシのようなステンレスは嫌うんです」
ステンレスのところを綺麗に掃除をしているだけで、随分効果は上がるのだそうだ。博士によるとゴキブリをよせつけないスプレーを玄関に撒けば、更に効果があるらしい。
1時間ぐらいで作業は終わり。
「多分これで5年は出ませんよ」
「もしかしたら4年目に一匹ぐらい見るかもしれませんけど」
素晴らしい。
この人は本物のゴキブリ博士だ。
「じゃ、これで失礼します」
博士は颯爽と帰って行った。
またまた今回も大尊敬。
「ダンボちゃん。」
「これでまた私たち、平穏な暮らしに戻れるのよ」
5万円をお支払いすると、ゴキブリホイホイに姿を変えられた姫のお城は、またお花達が咲くお城へと戻ったのであった。


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