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投稿日:2012年07月27日

2012年07月27日

「今日は大きな検査がありますけれど、頑張ってくださいね」
朝から何度かこう声を掛けてもらっている。
だが“大きな検査“という言葉に頑張る気持ちは萎んでいくばかり…。
あの恐怖の内視鏡検査も、“大きな“という言葉はついていなかった。
“大きな“ってどのぐらい?
どのぐらい痛いんですか。
今までに経験した痛かった検査や処置のことを思い出す。血漿交換の時のぶっとい針を刺されたあれは相当痛かった。それに先日の内視鏡もいずれも痛かったし、ある日突然激痛に襲われた結石も相当な地獄だった。手術直後に目が覚めた後は全身苦痛だったし、普段の採血だって毎回痛みに対する恐怖はある。
痛いことランキングではどのあたりに来るのか。
朝ご飯を終えると気分がどんよりしてきたのだった。
予定の10時から遅れること約30分。看護師さんに先生合わせて6〜7人に囲まれるという物々しい雰囲気の中、病室のベッドの上で骨髄穿刺は始まった。
麻酔を打ったあとに、うつ伏せになっているので見えないが
「ちょっと痛いですよ」
が、合図なんだろう。ゴリゴリと押される鈍く嫌な感じがしたと思ったら、ツーンとした痛みがした。
んんんんん〜〜っ。
生検も含めて30分弱。
はい、もう終わりですよ。
おしまい?苦行は終わったのですか?
ひゃーっ、はふぅ〜っ。
内視鏡検査より地獄度数はうんと低く、終わったらとっても幸せな気持ちになった。
結果は今日じゅうにはわからないかもしれないけれど、また夜に伺いますねと先生は言っていた。だが、今朝始めて先生の口から、私の病名で今一番疑わしいとされているのは「赤芽球癆」という病気だという言葉が出た。
後で調べたら、再生不良性貧血の中でも特殊な型で、赤血球だけが減るのだそうだ。貧血に悩むようになってから、私なりにネットで調べてきたが、すると暗い気分になることが多かったので、もうなるべく考えないようにしていた。まだ確定診断ではないのではっきり病名を教えてもらうまでは何とも言えないが、とにかく検査は細かかったし、沢山ある病気の中から原因を突き止める過程をやはり凄いなぁと思う。
夕方になり、夜になり…。
先生が今日の結果を何か報告しに来てくれるかもしれない…と、病室を出る用事は極力控えたけれど、今日は結局先生に会えなかった。
二週間前、歩くのもやっとだった。
それでもまさか入院になるとは思いもしなかった。
症状がひどい時というのは判断力も失われている気がする。今思えば洗い物も出来なくなっていたんだから、入院してもおかしくはなかったなぁと思う。
ニュースでは今日が各地でも猛暑の一日だったと伝えている。
それがピンと来ないのもまた病院生活の特徴の一つだ。