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投稿日:2008年08月15日

2008年08月15日

子供の頃、新聞広告に宝塚ファミリーランドのおばけやしきの案内を見つけてワクワクしたものだ。もう今はなき遊園地宝塚ファミリーランド。幼稚園の遠足や家族で出掛けたりした場所だったのだ。
ファミリーランドのおばけやしきは、私には一番怖いおばけやしきだというイメージがあった。確かあれが初めて入ったおばけやしきだったと思う。母と一緒に入ったのだが、入り口すぐのところで落し穴のようなものに落ち、母がびびってしまいそのまま入り口に引き返して「やっぱりやめます」と言っておわりになった。
母が怖がっていた。
あの怖い母が。
それで私には”すごく怖い”イメージだけが残ったのだった。
ある頃からファミリーランドでは、水木しげるの妖怪達が潜んでいる屋外特設おばけやしきが夏になると設置されるようになった。その地図や宣伝が新聞の広告に大きく出るようになって、それには「このエリアではおばけの魂達が体を通って行く」などといったことが書いてある。
そんな体験、したことがない!
行ってみたい!
当時、おばけやしき概念を越えた画期的なおばけやしきだったのだ。
「おかあさんはいやよ」
おばけやしき嫌いの母をなんとかおとして、ある年によやく念願の「水木しげる妖怪の世界」に連れて行ってもらったのだった。
”どうしよう、すっごく怖かったら”
かなり覚悟をして行ったが・・・・、
”もうすぐ、怖くなるんだわ”
”もうすぐに違いない”
”最後に怖いことが待っているんだ”
<出口はこちら>
屋外のおばけやしきは温泉街のレトロな路地を歩くぐらいの普通な感じで終始「恐怖」「びっくり」とは無縁のものだった。
「魂や霊気が体を通り抜けて行く」のはいつあったんだろう。それってあそこで回っていた扇風機のこと?
今は宝塚ファミリーランドはなくなった。
ポートピアランドもびわこタワーも、私の思い出の遊園地は閉館した。
ちょうど今頃だったなぁ。
夜遅くまで開園時間が延びたのは。
大人になってからはデートで行った。
懐かしい場所もそれを語れる相手も今はなし。
遊園地も私にとって夏の思い出が出来た場所だった。