月別アーカイブ : 2012年6月

投稿日:2012年06月10日

2012年06月10日

仕事で毎週行くビルのエレベーターの中に、少し前から気になる落書きがあるのだ。
それは行き先階や開閉ボタンのあるパネルの上の所にあって、多分ボールペンだと思う。何てことのない普通の「かばん」の絵が書きかけのまま終わっている落書きなのだった。
一見、筆圧が強くガリガリと力を入れて描いたようなのだが、かばんの輪郭を描いただけでしかも申し訳ないのだが、その絵が私が描くかばんの絵ぐらい下手なのが謎なのである。
なんでこんな絵を描いたのだろう。
しかも何故題材が「かばん」?
途中でやめた理由は、誰かが乗って来るかもしれないという焦りからだったのだろうが、ここに筆を下ろそうとしたそもそもの理由が見えないので、エレベーターに乗る度に私はこの絵を見つめ、推理し、相変わらず謎が解けずにいる。
ここはデザイン事務所なども入っているビル。出入りしている人達は割と今っぽいお洒落な雰囲気の人が多いのだ。きっとデザイン事務所の人だって見ているだろう。
下手すぎてとにかくイライラする。
誰も消さないので、私が消してみようかしら。
そうして、ある日。
「ちょっと試しにやってみようかしら」と、ゴシゴシと消している時に限って誰かが乗って来て、慌てて消すのをやめた私の姿を見てその人は私が落書きの犯人だと思うのだ。
描いたのは誰だ。
エレベーターの中にかばんの絵はいらない。
私が犯人だと噂される前に、自ら消しに来ていただきたいのである。


投稿日:2012年06月09日

2012年06月09日

去年、部屋の南側スペースに設置したウッドデッキには今、ハーブと実の成る樹木を育てていて、毎朝ミニトマトが採れるのでちょっと楽しい気分なのだ。
ダンボは一緒の生活の中で、ブルーベリーとミニトマトを採って食べる楽しみを覚えた。
「ダンボ!トマト食べようか」
声を掛けると立ち上がって、いつものように二足歩行で喜んでいる。
プチっ。
赤く熟れたのをもぎって服でキュキュッと拭いたら半分を私がかじり、残ったのをダンボが食べる。このひとときは、二人でものすごい宝物を発見して山分けをしたような贅沢な気分になるから安上がりな楽しみだ。
ダンボはトマトの分け前を貰うのを、私の近くでおすわりをしておとなしく待っている。
不思議な事に、自分でもぎって食べることはしない。
「ダンボ、トマト。ここ。成ってるよ」
鉢を目の高さに置いて指を差してみる。
のだが・・・。ダンボは私の指は見ているのにトマトの方には見向きもしない。
「ここに、ほら!よし!食べていいよ!」
餌をあげる時のように「待て」をしているのかと思ってもみたが、「よし!」と合図をしてもトマトをもぎろうとしない。せいぜい鼻をつけるぐらいで、大好きな割りには部屋の中でオヤツを奪い取って行くあの猛獣のようなワイルドさが全然ない。
プチッ。
と、取った瞬間に初めて「頂戴!頂戴!」とはしゃぐ。
不思議だねぇ。
自分で取らないの?ふぅ〜ん。
私にはわからないがダンボなりの何か法則があるのだろう。
はい、今日のトマトはおしまい。また明日ね。
ダンボと私は毎朝宝物の山分けをする。
宝物って美味しいね。
ダンボと食べるから美味しいの。
ダンボも私と一緒に食べるから美味しいね。
食べても食べてもなくならない。
1個か2個、目覚めたら宝物が外に成っている毎日なのだ。


投稿日:2012年06月07日

2012年06月07日

脱衣所に5段の引き出しを買ってから、タオルや下着、石けん類を脱衣所に移した。
今年は、検討したものの結局お引っ越しをしなかったので、部屋の中をもう一度よく見渡してみて、デッドスペースになっているところを新しい一角にしようと思い、一番に目についたのが脱衣所だった。
脱衣所が、まぁ多分どこの家でも一番物が少ない場所だと思う。私の家でもそうなのだが、それでもバスタオルやバスマットなどを干せるようにと買ったタオル掛けが、幅60センチで奥行き30センチのスペースを取りながら、引っ越してから買って以降6年間全くタオル掛けとして稼働していなかった。
バスタオルやバスマットを干すタイプのタオル掛けはあれば便利だが、広い脱衣所のある家じゃなきゃ結局は快適には使えないのではないだろうか。タンスみたいなものを置いたら狭くなると思っていたが、思わぬ引き出しの方が収納がたっぷり出来てよかった。
次は楽器部屋か。
譜面などを書いたりするのに絶対に必要だと思っていたが、ふすまを開けて1メートルも離れていないところに普段使いの机があり、こちらもまた結局使っていない。机は物書きの為でなく、一時的に荷物を置くための荷物置き場になり、やっぱり稼働していなかった。
便利かも・・・と思って買ったものの多くが、稼働率がとっても悪いままなんとなく存在する。
家の中をちょっとだけ不便な状態で過ごす。
そうしたら自らが動いてカバーをするので、部屋はすっきり保たれる。
モットーにしていたが、長く暮らしているうちにやっぱり見えていない部分が出て来る。
少し整理をしたら、ちょびっとだけお引っ越しの新鮮な気分も味わえた。
模様替えもそうだし今家にある家具を再考してみる。気分転換におすすめなのだ。


投稿日:2012年06月06日

2012年06月06日

今の家に引っ越してきてから6年が過ぎたが、この6年の間にもどこかしらが新しい家を建てていて、町の景色はちょこっとずつ変わっている。
今は2カ所で大きなマンションを作っている。一つは社員寮か何かを建て替えているみたいなので、新しいのが出来たら入居者がすぐに入るだろうが、もう一つは分譲マンションの様子。そんなにマンションばかり建っちゃって大丈夫なのかしら。だって、この近辺の「新築分譲マンション」は数軒が買い手が決まらずに長い間私の家にも立派なチラシが入っていた。
手にする度に何故かしら上質な紙質の紙代のことが気になってしまった。
買えない自分が高級な紙のチラシを受け取ったこと自体がもったいないと思い、自分自身が無駄遣いをしているような気分を味わったのだ。
やっとあそこのマンションが完売したと思ったら、また新しいマンションが建つ。
もうマンション、作らなくていいと思うんだけど・・・。
私が小学生の時に引っ越してきた今の実家は、当時は新興住宅地で空き地に家が次々に建っていくところを目の当たりにしていた。まだその頃は管理も甘かったのか中に入り放題だったので、出来たばかりの家や作っている途中のところを友達とよく内見したものだ。
景色は日々変わり・・・。
この町は土地がないのに忙しい場所だ。
四季が移ろうのと同じぐらいゆっくり、だが目まぐるしく新しい家に塗り変わっていく東京なのである。


投稿日:2012年06月03日

2012年06月03日

今日もチョイノリに乗って出掛ける。
買った時は最高時速40km出たのだが、最近はフルスロットルにしても30kmを微妙に越える速度しか出なくなり、ますます自転車より遅い乗り物になっているのだ。
それにしても、自転車のマナーアップ作戦はどうなったのだろう。一時期、自転車も厳しく指導をしていくというようなことをニュースでやっていたが、パトカーの目の前で信号無視をして走っていても注意さえせずに終わっている。これが私が見るのもこの一ヶ月で一度や二度ではない。パトカーのナンバープレートが違う区のものだと管轄街の取り締まりはいてはいけないのだろうかと、それで納得するしかないぐらい、絶対に見えている違反を見逃しているのだ。
先週は信号待ちで停まっていたら、横をすり抜けていった自転車野郎にくるぶしを当てられたのだ。内出血の怪我を負ったのだが自転車野郎は通り越したあとに振り向いて、かる〜く頭を下げてそのままゆる〜く信号無視をして走り去っていった。
自転車はそんなことで許されるのか。
ところで今日は自転車でなく、スケートボードに乗った男性を見て唖然とした。
場所は井の頭通り。すごい大通りというわけではないが、まぁまぁ大きな通りで交通量も結構多い道路なのだが、ここの通りを幼児をおんぶひもで背負った男性がスケートボードに乗って目の前をジグザグに蛇行運転で走っていたのには驚いたのだ。
本人は自信があって大丈夫だと思っているのだろう。
でもそこは車道なのだ。
男性は移動するというより、練習も兼ねた蛇行のような動きをしていて、おんぶされていた子供は2歳未満と思われる。奥さんは知らないだろう。もし知ったら激怒するに違いない。なんて男性なのだろうと私も怒りで一杯になったがいかんせん、スケボーの方が早く追いつけないというのがチョイノリの現状なので、ムカムカしながらフルスロットルで30km走行していたのだった。
それから5分後、富ヶ谷近辺の交差点で信号待ちをしていたらあっちからこっちからと計7台の自転車が好きな方向へそれぞれツバメのようにサ〜っと飛んで行った。前から二台目に停まっていたパトカーは7台全てを見なかったのだろうか。
今や自転車はちっとも交通弱者ではない。
右から左からやってきて追い抜かされるのが怖いのだ。
身の安全のためにもうちょっと速度の出る原付に買い替えようか、真面目に迷っているのである。