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投稿日:2008年06月13日

2008年06月13日

つるバラを買った。
たまにつるバラを壁面に這わせている家を見かけると、綺麗だなぁと思って眺めていたのだ。
で、長年「もし自分に家が持てたらその庭に植えて育てたい」と心の中で大事に温めてきたのだが、ここに来て「自分の家が持てない確率の方がうんと高い」ということに気付いた。
じゃぁ、つるバラをいつ私は育てるのだ。
「自分の家を持てたら」ではなく「生きているうちのどこかで育てる機会を持つ」がふさわしい答え。
「ほんと、そうだわ。」
時々、私は生き急ぐ傾向にあり。
スイッチが入り、急遽「今日はつるバラを買いに行く日」となったのであった。
前の家では謎の蔦が家の周りに生えて来ると、まるで敵をやっつけるかのようにバッサバッサと抜いて引きちぎっていたのだ。それがバラと名がつけば途端に見方は変わる。
よく家の前で腕を組んで我が家の壁を見て、完成図だけは想像していたのだ。
ついに我が家もつるバラの咲く家に。
そう、私はバラのお城に住むお姫さまなんです。
白い子馬もお城の中に居ますよ。
ゴキブリは居ません。
クッキーはいかが。
美味しい紅茶もどうぞ。
うふふ。うふふふふ。
夕刻。
家の前に立ち壁面いっぱいに咲くつるバラを私は既に見ていた。
バラは重たいので明日配送で届けてもらう。
だから今日は何もない庭・・・・。
だというのに、予定のつるバラを壁一面に咲かせてほくそ笑んでいる。お前は誰だ。その顔はまるで恐ろしい野望を企む魔女そのものであった。