処方箋を持って駅前の薬局に行ったら、今回新しく処方された薬の取り扱いがないと薬局に断られてしまった。
またか。
だってこの10年の間に私は取り扱いの少ない薬の処方箋を持って行って、「うちでは扱っていないんですよー」「杉並区では多分手に入らないと思いますよ」「取り寄せはちょっと出来ないですね」とだけ言って何のアイデアもくれずに門前払いをくらったことが度々あり、その度に取り扱いをしてくれる薬局を探す流浪の旅を続けてきた。
そして今回は「箱で買わなくちゃいけなくなるんで・・・」「かかりつけの大学病院の近くならあると思いますよ」と言われた。
もう今は言っている意味がわかる。
が、当時は”あまり出ない薬の在庫を抱えるのは薬局の経営上困る”ということを知らなかった。
というか、本当は処方箋を持ち込まれたら薬局は調剤拒否をしてはいけないのだ。なのに、この10年私が見た薬局の対応は「在庫のない薬は取り寄せられたら取り寄せるがそうでなければ断る」のが常識になっていて、申し訳なさそうにもされない。
杉並区の薬局はこんな状況、これは杉並区限定なのかそれとも全国的な薬局の体質なのかわからないが、調剤拒否を度々受けるうちに切り捨てられた患者に思えて、だんだん怒りに変わってきたのだ。
「かかりつけの病院の近くに行けばあると思います」って・・・。
処方箋の有効期間は4日間。残り二日間でそっちでなんとかして下さいってあなた・・・・、そんなあっさりよく言えますね。
「どうしても無理ですか」
食い下がってみたが、「そうですね。無理ですね~・・」と返事をされた。
半月に一度は通っている行きつけの薬局だったのに。
家に帰って考えてみたが、かかりつけの病院近くの薬局には処方箋の有効期間内には行けそうになく、しょうがないので処方箋に記載されていた病院の薬剤部に電話をかけて相談をする。
すると「処方箋を断ってはいけないはずなんですけどねぇ」との返事。
そうなのです。
処方箋を薬局は断ってはいけないはずなのです。
結局薬剤部の方からその薬局に電話をしてくれることになり、すると何故か”なんとかかき集めて用意した”という連絡があって夕方、手元に薬は届いたのだった。
特別に用意してもらえて感謝をする、という気にはなれない。だって、次から私はまた新たにかかりつけの薬局を探さないといけなくなったからだ。処方箋というのはそこに記載されている薬のうち一種類でも用意が出来ないと、処方箋全部を扱えない、らしい。過去にそう言われて何軒もの薬局に処方箋を受け取ってもらえなかった。
とにかく杉並区の薬局で調剤拒否に度々あっている。本来ルール違反であることが、この10年で当たり前のように大手を振って「ない」で済ませようとする体質に怒っているのだ。
エクジェイドの薬価を調べてみたら、一つ4624円。10円玉位の大きさのラムネみたいな薬が恐ろしく高い値段で私も大変驚いたが、それでも病院で処方された薬なのだから、入荷方法を探るのは患者ではなく薬局側なのではないかと思うのだ。
すごく美味しそうなラムネに見える高価な薬。
一錠5000円近い薬は、今までの中で一番高い。
医療費が免除されていることが大変救いだ。