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投稿日:2013年05月08日

2013年05月08日

ナイアガラフォールズを出てトロントのホテルへ行く。こちらで便利なのはナイアガラエアバス社のシャトルバスだ。空港からナイアガラフォールズのホテル、ナイアガラフォールズのホテルからトロントのホテルまで送り届けてくれるものがあったので、日本でそれを予約していった。座り心地も快適で何より重たい荷物 を持って移動をすることなく目的地まで連れて行ってもらえるのがいい。

ナイアガラフォールズを出てから約1時間半、トロントのダウンタウンに到着。

トロントは東京となんだかダブる街だ。近代的な高層ビルが立ち並んでいて、少し行くと海と湖の違いはあるがウォーターフロントがある。さすがにここは観光客でなく働いている人達が多く、私の泊まったエリアはビジネスマンが行き来していてみんな早足だ。

近くにユニオン駅があり、そこから地下鉄に乗ってみようと乗り場を探してみる。

地下の構内はマクドナルドやシナボンのテイクアウト店があったり、キオスクもあるしお土産に持っていけそうな洒落たチョコレートショップもある。マクドナルドは近くに見つけることが出来なかったので一度は旅のうちに行きたかったのだ。今日の夕飯はマクドナルドにしよう。

ところで、地下鉄ってどうやって乗ればいいんだろう。構内は広いのだが今ひとつ乗り場がおくわからない。構内図があったので見てみるのだが今居るところが 地図には記されていない。なんとなくのトロント市内図は頭には入れてきたものの、駅名や方面などは曖昧だったので何の路線に乗ればいいのかもよくわからな い。

うーん。どうしようか。

目の前にエレベーターがあったので取り敢えず乗ってみた。

すると。

あららら。

着いたのは駅のホーム。目の前には恐らく長距離を走る列車なんだろう、停まっているではないか。ホームなので普通にレールが先に続いている。あれ?私改札も通っていませんよ。不正もしていないですよ。

するとそのまままたホームを抜けると街の道路に出ることが出来た。

ちょっと不思議な抜け道だった。

その後はフラっとバスに乗ってイートンセンターというショッピングセンターに来た。ここはカジュアル系の店が集まっているエリアでスケッチャーズや H&M,Zaraなど日本でも馴染みのある店舗が入っている。だが品物が決して安いわけではないので買うなら日本がいいと思う。ちょっと可愛いな と思うビーチサンダルが55ドル。日本だと安い店や安く手に入れる方法を知っているので、余計に高く感じるのかもしれない。

センターの中にあるスムージーの店でフレッシュジュースを飲んだら、地下鉄の駅を見つけたので地下鉄で帰ることにした。

券売機らしきものを発見。3ドルでトークンと呼ばれている切符が出てくるらしい。この街はバスや地下鉄、路面電車一回の料金がトークン一枚。多く枚数を買えば割引があるのだが、まずは今乗る分のトークンを買おうと3ドル入れた。

チャリンチャリン。

ん?

これ、何?

小さなコインが二つ、受け取り口に出てきた。

これがトークンなのですか。

しかも何故3ドル入れて2つ?

早速わからなくなり、駅員さんにこれはなんですかと尋ねるとこれが切符ですとのことだった。

一つ入れればいいよ。

そう言われて入れて中に入る。

誰かが取り忘れたから私は2枚のトークンを得たのか、それとももう一つは半券になっていて、改札を出る時にもう一枚を入れるのかがわからない。

わからないが来た地下鉄に乗ってちょこっと遠回りしながら、ホテルのあるユニオン駅に到着した。

電車を降りるともう改札を通ることはなかった。

結局私はさっきの券売機でトークンを一つ多くゲットしたのだった。

気づけばさっき通ったマクドナルドの辺りに来ていた。そのままマクドナルドでチーズバーガーとポテトフライのS を頼む。チーズバーガーは大きいサイズも あるようで、普段日本で買うチーズバーガーは小さいサイズ。これとすぐ近くにあるティムホートンというドーナツショップでドーナツを一つ買う。ミスター ドーナツと同じぐらいの値段で美味しかった。

トロント駅前は大規模な工事中。

アイスホッケーのメイプルリーフスのユニフォームを来た人がたくさん歩いていた。

試合があるのかなぁ。

トロントの初日もホテルに帰って今日はおしまいだ。


投稿日:2013年05月07日

2013年05月07日

ナイアガラフィールズ滞在2日目。

今日も晴れ。気温も過ごしやすそうだ。

今朝はホテルの朝食バイキングに行く。レストランの窓際の席は滝が見えるいい場所だ。一人だとなかなか特等席には案内してもらえないが、それでも滝は眺め られる。スクランブルエッグとクロワッサンとフルーツとヨーグルト。ハムとベーコン。オレンジジュースとコーヒーは運ばれて来て置いてあり、お腹は一杯になった。

部屋に戻ると今日の予定を考える。ここに来たらしたいなと思うことは昨日のうちにだいたいは出来たし…。

ここからは、タクシーかワイナリーツアーに参加をするかでしか行けないという”ナイアガラオンザレイク”という避暑地のような場所がある。行ってはみ たかったが私にとっては少々贅沢なオプショナルツアーになるので、今回はあきらめたのだが…。昨日カジノでお小遣いを貰えたのは「せっかくだから行ってき たらどう?」 とナイアガラの神様に言ってもらえたのかもしれない。

そこで、急遽タクシーを頼んでナイアガラオンザレイクを周るドライブに行くことにした。

とても大きな身体の運転手さんに、どこから来たの?と尋ねられる。

フロムジャパンと答えると、運転手さんはどうやらお相撲さんの琴欧洲を子供の頃から知っているらしい。うーん。この運転手さんはカナダの人ではないのかしら。

ナイアガラフォールズからナイアガラオンザレイクまでは車で30分。道中はのどかな緑の丘のような場所を道路が続いている。タンポポが芝生に混ざって咲 き、人家があるところにはチューリップが咲いていて、草のにおいが車中にも入ってくる。ここには今春がやってきているのだ。たまに八重桜やモクレンも見掛 ける。ここでは今満開の時期の八重桜は、ついこの間うちの近所でも満開を越えて散った花びらをたくさん道で見たばかりだ。思い出したらちょっとだけ杉並の家が恋しくなった。

小さな町の中心部に着くと、景色は一変して軽井沢風になる。

可愛いお店が並ぶメインストリートはほんの短い距離で、あとは湖が近くにあって周辺を避暑地の別荘のような建物が囲んでいる。ヨットが停留している場所やメインストリートや建物など、くまなくゆっくり車で走ってもらい写真をたくさん撮ることが出来た。

こんなに広いところは歩いてじゃ無理だろう!?だから車に乗って訪ねるのが一番なんだ。

少し英語がわかった。

そうだわ。そのとおり。

行き帰りで約2時間。100ドル強の贅沢タイムだったが、割高なのは一人だったから。数人で訪ねられるのなら是非勧めたい。

ホテルに帰ってひと休みをしたらもう一度だけ滝のそばまでバスに乗って行ってみた。

ホテルのそばまで行ってくれるバスは40分に一本。一時間半ほど滝の前でぼーっと座っていた。滝のミストがたまに顔にかかる。次から次へと記念写真を撮る 人が入れ替わっては前を通り過ぎて行く。観光地で人が多いのに自然の力の方がまだうんと勝っている。この場所はなぜかとても癒される場所だった。

バスに乗ってホテル近くのバス停で降りたところにお土産物屋さんがあったので、中に入ってみた。すると「お~いお茶」が売っていた。でも350円ぐらいする。日本茶がとても飲みたかったがこちらで買うとなるとそれぐらいの値段になるのだなぁ。

店を出たところにホットドッグとアイスのテイクアウトの店があったので、今日の夕飯はホットドッグを買って帰ることにした。

ソーセージは2種類あるのかぁ。

どっちがどうなのかがわからない。

とりあえず「what…?」

と指をさしてみる。

でも聞いたところでやっぱり自分に説明がわかるわけがない。早速やっぱりわからないでいると、「もしかして、日本語大丈夫ですか?」と尋ねられたのだっ た。店の女の子は二人とも日本人の留学生で、今回の旅で初めて細かいニュアンスの会話が出来て感動した。嬉しかったのでアイスも買って、ファストフード店 では必要ないとされるチップを渡して帰ってきた。ナイアガラフォールズに来てからは日本人に会わなかった。霧の乙女号に乗ったあとにエレベーターが壊れた かどうかも結局のところ誰にも理由を聞いていない。モア、スローリー、プリーズ。と言ったところで私にはちっとも聞き取れなかった英語。

「試食してみます?」

それが日本語で試食してみます?って言われた。

日本語だと言っていることがわかる!

すごい!

それで私は試食をした。

すごい!

コミュニケーションってやっぱり素晴らしい。

とっても感動したのだ。

ホテルに着いて日が沈むのを部屋のソファに座ってぼんやり眺めていたら、いつの間にか眠ってしまった。

日付が変わっていたのでそのままベッドに移動して眠ったのだった。


投稿日:2013年05月06日

2013年05月06日

朝。チェックアウトをにしフロントへ降りる。夕べの胡散臭さとはうってかわって今朝のフロントは清楚な女性が2人立っていた。あれは夢だったのかしら・・・?それぐらい雰囲気が一変していた。

ホテルを出るとシャトルバスでまた空港まで連れて行ってもらう。今日は空港からまたシャトルバスで今度は次に訪ねるナイアガラフォールズに移動をするのだ。予約の紙をプリントアウトしたものを運転手さんに見せて、ナイアガラエアバスの発着ポイントで降ろしてもらい、それからツアーカウンターに行ってまた 同じ紙を見せて、今日のシャトルバスを予約した者ですと伝える。

バスを待つ間に海外生活の経験がある幼なじみから偶然メールが来て、英語が全く理解出来ずに苦戦していると送ると度胸と愛嬌があればなんとかなるもんよと返事をもらう。そうだわね。なんとかなるわね!

トロントピアソン空港からナイアガラフォールズまでは移動距離が約125km、一時間半のバスの旅だ。シャトルバスは観光客がよく利用するせいか、今日の運転手さんもお礼を言うと日本語で「ドウイタシマシテ」と返事をしてくれた。

トロントは今朝も天気がよく、それに暖かい。こちらに住む友人からは”4月の下旬でも雪が降って寒いよ”と情報をもらっていたから、イヤーマフラーを持って来た が、今日は半袖で過ごせる日本の今頃の気温と変わらない。

広い高速道路をシャトルバスは行く。

左手に海のように見えるオンタリオ湖が眺められて空の面積が 広くてそれだけで気持ちがおおらかになってくる。琵琶湖の方も好きな景色だったが、走っていると琵琶湖にも思えなくない。他は東名高速道路の由比辺りにも 感じが似ている。

バスは1時間半程走ってナイアガラフォールズに到着した。

乗客の宿泊する各ホテルを順に回って私も今日は泊まるホテルで降ろしてもらい、無事ホテルに到着。今日のホテルは滝が見える部屋を予約してあったので部屋に入るとまず窓の外を見てみる。

実際に訪ねるまではいろんなサイトや写真でここを確認していて、それと同じなのだが肉眼で見ると想像していたよりうんと感動的で壮大な景色だった。

もう少し近くまで行ってみたいなぁ。

ナイアガラフォールズには最近になって市内を走るWEGOという循環バスが走るようになったらしい。パスを買えば乗り降り自由の観光客用の移動手段だそうで、早速ホテルの売店でパスを購入、マップをもらってバスに乗って滝近くまで行ってみることにした。

バスに乗って5分程で滝のすぐの所にやって来た。

ゴーっという滝の音がしてすぐそばをすごい勢いで水が流れてその先に落ちて行く。怖いというより凄いという印象だ。手すりの近くで流れを見ているとミスト状になった川の水が飛んで来る。

自分には何か特別な能力が備わっているわけではないけれど、ここにはなんだかとてもいい「気」が漂っているのだと、自分の本能が語りかけてくる。よくわからないけれど”ここにしばらくいたらいいよ”と本能が教えてくれている気がする。

パワースポットという言葉は聞くけれど、多分ここはパワースポットなんだわと実感する。友人のふじこさん が、私の旅行は病気を治しに行っているような気がすると何度か言ってくれているけれど、本当にそうかもしれないなぁと初めて旅の本当の理由みたいなものについて頭をよぎった。そうだなぁ。本当に病気が治ったらいいなぁと自分でも思う。治るとまでは行かなくても、基本的に身体が少ししんどい状態という日常生活から解放されたらどれだけ嬉しいだろうなぁ。

滝があまりに素晴らしいので更に近寄ってみたくなった。遊覧船で滝のすぐそばまで行けるという「霧の乙女号」に乗りに行く。

チケットを買うと少し坂の道を下ってそこからはエレベーターに乗る。エレベーターで一気に下まで降りるとそこが船の乗り場になる。水に濡れるからというこ とで使い捨て雨合羽を乗船前に受け取ってみんな着用して船に乗り込む。晴れているのにデッキは水浸しになっていて、これは冗談抜きでかなり濡れるんじゃな いだろうかと想像をする。

霧の乙女号、出発。

ナイアガラの滝は2つの滝がメインの滝で、片方がアメリカ滝、もう片方がカナダ滝と呼ばれている。一般によく写真で見るナイアガラの滝はカナダ滝の景色なのだと思うが、まず船はアメリカ滝のそばを通過する。

ザーっ。

水鳥はなんてことなく浮かんだり飛んだりしているが、船にいる私達はプチパニックになっている。雨が降り出したかのように水が上からどんどん降って来るのだ。船のどこに逃げても水から逃れられない。それに急に気温も低くなってかなり寒くなってきた。

アメリカ滝を通過してしばらくしたら更に大きいカナダ滝にいよいよ船は近づいた。

ザザザーーーーー!

目の前は嵐のよう、船が転覆してもおかしくないほど割と荒くれたエリアに突入して、子供たちはよく泣かずに乗っていられるなぁと心配になるくらいだ。

水鳥達はとても元気に飛び回っている。ここで生まれる水鳥は幸せなんじゃないかなぁ。環境がよさそうで、平穏で長生き出来そうなところだ。

霧の乙女号を楽しんで船着場に着くと、どうもエレベーターに故障があったようす。霧の乙女号もそれによって急遽乗船も出来なくなったらしい。

日本人が一人も居ないので、なんとなくの雰囲気で状況を理解しつつ、行動も周りに合わせて自分も待機する。何か急いでいる用事もないからまぁいいか。そし て結局1時間程そこで待機をしてエレベーターも復帰せず、最終的に急な坂を登って帰る人が続出することになった。これはさすがにキツいなぁ。どうしたらい いものかと途方に暮れていたらナイアガラの滝の管理のバスがやってきて、杖を使っている人をピックアップして乗せて上まで連れて行ってもらえたのでとても 助かった。

循環バスに乗ってレストランのある辺りで降りて夕飯を食べた。

ミートボールの入ったパスタ。それにコーラを頼んで2300円程。それにチップが加わる。パスタの茹で加減はやややわらかめ。ミートボールは少し硬かった。

ご飯を食べたあとはちょこっとだけカジノに寄ってみた。20ドルスロットで楽しんだら帰りは380ドルに増えていた。いや、減って380ドルだったのでかなり遊んだと思う。ちょこっとだけのつもりが1時間半ぐらい居たと思う。周りは負けている人ばかりだったし、ハマるといけないので明日はもう来てはいけな いぞ。

夜はカナダに住む友人宅に電話をする。

金曜日から友人宅に泊めてもらうからで、今回の旅は友人夫妻に会いに行くというのが全てのきっかけだったのだ。

「hello」

もしもしと私が言うと日本語に変わる。

カナダ、いいところだわー!

数日後には会って沢山話すことが出来るのに、電話で待ちきれずに話し出す私なのだった。

ホテルの部屋まで滝の音が聞こえてくる。

ゴーっという音が夜に鳴っても遠くでしていた。


投稿日:2013年05月05日

2013年05月05日

今朝のモーニングはホテルの前のレストランで摂る。昨日外から見て美味しそうだったからだ。

数種類の朝メニューがあったが、果物がしっかり摂れそうなものを頼んだ。バターが甘い味付けになっていて、飲み物はコーヒーもしくは紅茶もしくはオレンジ ジュース。これでチップ込み1200円。やっぱり高いなぁと感じる。日本の食事は繊細と言われているけれど、本当だな。料理下手だと思ってきたが、なんだか自分の味が恋しくなってきた。もしかしたら私、実は料理が上手かったんじゃないだろうかとまで思えてきた。


サンフランシスコは今日は薄曇り。午前中はパラパラと雨も降ったし今日はなんだか寒い。

4日滞在したサンフランシスコを発って今日はカナダのトロントへ向かうのだ。

朝食を終えると荷物の片付けをして、忘れ物がないかのチェックをする。遅い午後の飛行機なのだが、チェックアウトの日はなんとなく慌ただしい。

ホテルをチェックアウトしてbartに乗って空港に向かう。

何も疑わずに乗った電車だけど、これ、空港に行く電車だったかしら。そうでないなら次の駅で乗り換えをしないといけない。車内アナウンスがよく聞き取れな くてあたふたしていたら、近くの男性が「空港に行くならここで降りないとだめだよ」とさりげなく教えてくれて助かった。男性はジェントルマンが多 い。何度もドアを開けてもらってどうぞと言ってもらっている。杖というのもあるだろうがレディファーストで接してもらうとやっぱり嬉しい。

それにしても、こっちでは英語がほとんどわからなかった。

ドコカラキタノ?

ぐらいしかリアルタイムでは聞き取れず、若干の敗北感と共に電車に揺られる。

「Doors are,closing」

電車のドアが閉まる度に車掌さんが言うこの言葉を復唱してみる。繰り返しつぶやいていっこだけでも綺麗な発音で言えるようにしよう。

電車の中でずっと呪文の様にブツブツ口にしていた。

「ドアが…閉まります」

「ドアが〜、閉まります」

「ドアガ、シマリマース」

これが京王線か何かの車内だったら、間違いなく周りは引くだろうが、練習は何度も何度もしてようやく身につくものなのである。

サンフランシスコ国際空港到着。

飛行機の時間に余裕を持って来ているので、安心して確実にチェックインまで頑張ろう!

今回の旅行ではあまり買いたい物が見つかっていないので、買い物らしいことをまだしていないのだ。海外で見つけたものの多くは日本にも売っていて、去年イ タリアに行った時これはさすがにここで買わなくちゃと買った可愛らしいデミカップは、その後秋口になってアフタヌーンティにシリーズで置かれているのを発見した。プロバンスのホテルにホテルグッズとして売っていたリスの小さい人形に至っては、先月高円寺の商店街の雑貨屋で同じ物を見つけて、もう日本で買え ないものはないなと更に思ったばかりだ。

空港の日本食コーナーでカレーを発見、美味しかったです

トロント行きの飛行機の搭乗口ロビーに行くと、サンフランシスコであんなに見かけた日本人は一人も居なかった。そうか、ゴールデンウイークも終わったのだ。

サンフランシスコとトロントの時差は3時間。トロントの方が進んでいるので、トロント・ピアソン空港に到着したら日付が変わっていた。

ホテルに電話を掛けて、シャトルバスをお願いする。相変わらず電話の掛け方はよくわかっていないが、シャトルバスに迎えに来てもらう流れはわかってきた。 S5というエリアで拾うのでそこまで行っていて下さいねとホテルのフロントの人に言ってもらって、無事数分後に拾ってもらうことが出来た。ホテルまでの混載バス。全部で4組の乗客を乗せてホテルまで連れていってもらってチェックイン。

トロントまで辿り着けた。

やったー!

靴を脱いでようやくホっとする。

「コンコン」

・・・・?

誰かが部屋をノックするので部屋から覗いてみると、さっきチェックインした時に対応をしてくれたフロントの男性だった。

「はい!?」

慌ててドアを開けると、初老のそのフロントマンはお部屋など特に問題はないですか?と親切に訊いてくれる。

よかった。

クレジットカードに不備があるとかだったらどうしようかと一瞬焦ったのだ。

「thank you!」

ありがとう、問題なくお部屋に入れましたよと身振り手振りで答えたのだが…。

「5フン、ホド、ナカニ、ハイッテモ、イイデスカー?」

「?」

何か故障でもあるのでしょうか?

その後またフロントマンが何を言っているのかわからなくなり…。

うーん。

うーーーん。

ヨクワカラナイデス。アイキャノット、アンダースタンド。

すると

おじさんはハグするジェスチャーをして

「make love!」

と言うのだった。

はぁっ?

「はぁあああ〜〜〜〜〜っ!?」

自分でも驚くようなデカい声と驚きの表情をしたと思ったらそのままバタンドアを閉めていた。

今・・・、確かに「MAKE LOVE」と言ったよね。

びっくりした。こんなことってあるのかしら。

空港に着く直前、トロントの夜景の美しさに感動したばかりだったのだ。今まで見たことのないタイプの夜景の形。精密機械の基盤に綺麗に整然と色んな色を点けたようなキラキラ綺麗な景色だった。

くそ爺さんめ。

あれはおそらく常習犯。

いつもの私なら英語がわからなくなると、最後は笑ってOKと言って済ませてきた。

ちょっとだけでも英語がわかってよかった。

難を逃れた。

やっぱり言葉は大事。

あわや知らん外国人とメイクラブな夜になるところなのであった。


投稿日:2013年05月04日

2013年05月04日

今日の朝食は近くのカフェで過ごせたらいいなと思ってブラっと近くを歩いてみた。

何軒かチェックして美味しそうなヨーグルトを置いている店に入ってみる。椅子はあるのだが、前のお客さんがテイクアウトで買っていたのでつられて私もテイクアウトで店を出ていた。


今日は思わぬユニオンスクエアの芝生の上での朝食となった。

行き当たりばったり。一人旅だから適当でもいいのだ。

軽く食べたらホテルに帰って寝るつもりだったが、思ったより体調がスッキリしているので、このままBartに乗ってオークランド方面に行くことにした。

駅に着いて電車のカードをチャージしようとしていると、10代と思われる女の子に話しかけられる。どうもお金を頂戴と言っているみたいで、そうでなければ チケットの買い方を教えてお金をもらおうとしているのだろう。去年の旅で知ったが、駅にはそういう人が居て小銭を稼いでいる。元気そうに見える人がそういう風に時間を使っているのを見ると残念になるのだが、結局チャージの仕方がわ からなくて彼女にチャージを頼み、要求された2ドルを渡した。中学生ぐらいだが爪の先が黒く汚れていた。貧乏なのかと考えたが、やっぱり貧乏だからここに居るという感じはしない。学校には行かなくていいのかなぁ。リュックを背負っていて家出しているようにも見えた。

旅先での楽しみは町のスーパーマーケットに行くことや、市内の交通機関に乗ったりすることだ。取り敢えず最初に来たBart に乗ってみる。 bay fairという駅で人が割りと降りたので私も降りてみる。電車から見える景色は広大で車がないと生活は大変そうなところだ。駅の外に出るのはやめてそのままリッチモンド行きの電車に乗り換えてdowntown berkeleyに向かうことにした。

Downtown berkeleyはバークレー大学のある町。駅を出るとサンフランシスコの賑わいとは違って郊外ののどかな町のイメージだった。ただ道は日本の郊外の街より広い。

バスが出ていたが早速くたびれてしまったので特に何をするでもなく駅前でしばらくぼんやりしてまたホテルに帰ったのだった。

ホテルに帰って夕方まで寝たらまた元気が出てきた。なので、今日はこのあと夜景ツアーに行けたらいいなとフロントに「今日夜景ツアーに参加出来るものはあ りますか」と尋ねてみる。するとユニオンスクエア前から7時30分発のbig busツアーがあると教えてもらえた。ラッキー。夜景ツアーには行ってみ たかったのだ。

ホテルを出て少し時間を潰しながらゆっくりユニオンスクエアに向かう。

やっぱりネイティブの英語にはちっともついて行けない。フロントの男性の説明に把握出来ているか自信がなかったのでイラストや文字や数字を書いていちいち確認をする。

7:30pm

・・・に、ココに行けばいいんですね!?文字に書いて指さしをして最終確認をしてようやく安心した。

少し早めに行ってバスを待つことにしよう。

ユニオンスクエアに向かって歩いていると、確かにフロントの男性が教えてくれた茶色の二階建てバスが通って行くのが見えた。

よし、あの色のバス。オーケー。

一本前のバスが今行ったということね。

そして時刻は7時20分になり、

30分。

・・・を過ぎて・・・・

そして、50分を過ぎた。

ちょっと遅いんではないのかしら?

不安になってきてネットで調べたら、私が乗る予定のバスはフィッシャーマンズワーフを7時発と書いてあった。しかもその一本だけが夜景ツアーのバスであることがわかったのだった。

ということは・・・。

15分頃に目の前を通って行ったあのバスがそうだったってことなんじゃないの。

ずっと待っていたのに・・・。

あんなに確認したのに・・・・。

寒くて疲れて悲しくなってこのまま帰ろうとしたら・・・・、

ビッグバスの姿がようやく見えた。

やったー。私はずっとあなたを待ってイタノデスー!

手を上げてバスに乗り込むと運転手さんが「こにバスは終わりだよ。夜景バスツアーはフィッシャーマンズワーフを7時に出たのが最終だよ」と教えてくれた。

がっかり。

日が暮れるとサンフランシスコは急に寒くなる。

さぞかし私は暗い顔をしていたのだろう。

「貴女のホテルはどこですか?」

運転手さん、ガッカリしている私を見て、なんとバスでホテルまで乗って行きなさいと特別にその2階建てバスでホテルまで送ってくれたのだった。

これはラッキー。なんてラッキー。「サンキュー!」こんなとき にこそチップだわとチップを弾んで10ドル渡そうとしたが最後まで受け取ってはくれなかった。とってもジェントルマンな運転手さんだった。

「Thank you!bye!」

運転手さんを見送ると・・・・

市内バスが目の前に止まった。

習性なのか、ドアが開くと吸い込まれるようにまたフラっと乗ってしまった。

このバスはどこへ行くのか知らないが、真っ直ぐ帰るのは惜しいので市内バスでもう一周だけしようか。

バスの中では運転手さんと乗客が会話をしていた。英語じゃないなぁ。ラテン語ってこんな響きだったかなぁ。

だんだん乗客が減って折り返し地点まで来ると会話をしている乗客のおじさんと運転手さんとの3人になった。

「ドコヘイキタイノ?」 

結構こう尋ねられているが、行きたい場所を決めていないので、答えにいつも困ってしまう。

乗客のおじさんにホンコン?と聞かれた。

「No,japan!」と答える。

すると。

「ワシはキューバだよ。この運転手さんはエクアドル。」

エクアドルの運転手さんが日本語で「サヨナラ」と口にした。

キューバとエクアドルの人には多分生まれて初めて出会って会話をした。

サンフランシスコでの滞在は今日で終わり。観光地をいくつかこぼしてしまったが、今度また来られた時に訪ねられればいい。

何事も大きく困ったこともなく、いい数日間が過ごせたことに感謝。


投稿日:2013年05月03日

2013年05月03日

朝は夕べルームサービスで頼んでおいたホテルの朝食を食べる。

ホテルの朝はさすがに日本のホテルの朝食みたいに繊細なのかなと思っていたが、ものすごく量が多くて大雑把なブレックファーストが運ばれて来てビックリし たのだ。これで一人前…?また私は夜に残った半分を食べることになる。野菜サラダがあるのかなと思ったがポテトが沢山乗ったお皿だった。ウエルダンでとお 願いしたものの、ベーコンと卵はカチカチの域まで焼いてあった。ミディアムで十分だったのだ。

朝ごはんを食べてちょこっと横になったら、今日はフィッシャーマンズワーフに向かう。ホテル近辺は海の感じが全然しないのだけど、本当に海があるのかしら。

パウエル駅前で路面電車に乗る。乗客の会話を聞いていると、このままどうやらこの電車でフィッシャーマンズワーフまで連れて行ってもらえるらしい。しばらく街を走っていたがつきあたりまで来たら一気に海沿いの道に景色は変わった。こんなに急に景色ってが変わるのかぁ。潮の香りもしなかったのに3分程の間に全く想像も出来なかった景色に変わったことに感動した。

今日は天気がいい。

日差しと風の温度が、私の好きな”ゴールデンウィークのお天気に恵まれた日”と同じだ。

サンフランシスコに来てからはすれ違う人の大半が観光客だ。なので、仕事もせず自分だけがブラブラしているという罪悪感が今回は全くない。それに買い食いしている大人たちの多いこと。あっちもこっちも何かしら食べ物を持ってはぶらぶらしている。

フィッシャーマンズワーフに到着。

何か食べられるとよかったが、朝ごはんが胃にもたれて食欲がわかない。

食べ物を与えないでとい看板の近くでウミネコ達が観光客があげたパンを奪い合っている。そのうちに湘南のトンビや日光の猿みたいに人間を襲ってくるのではないかとちょっと心配になる。

観光船乗り場があったので、湾内を一周する船に乗ることにした。

私が乗った回は丁度団体さんなのか中国人観光客が多かった。日本語チャンネルを選んでガイドを聞く。ゴールデンゲートブリッジやアルカトラズ島のことやサンフ ランシスコの歴史に少し触れることが出来て、言葉が加わると景色がより一層深く刻まれるものだなぁと思った。壮大な景色はいつも写真に収めきることが出来ないが、私も周りの人達もずっと写真を撮りまくっていた。


約1時間のクルーズを終えると、ピア39という観光客の為の店が集まったエリアに行く。

お土産物屋さんが沢山あるのだが、日本で言う地名を書いたキーホルダーやTシャツ、灰皿などが置いてある。うーん。せっかくだけど、いくら記念にとはいえ ここで買いものをするのはやめておこうか。

奥にはメリーゴーランドが回っていた。メリーゴーランドって思ったよりいろんな場所にあるんだなぁ。

裏手に回ると沢山の野生のアザラシ達が日光浴をしていた。海の上に板が浮かべられていて、そこにアザラシが上がって休憩をしている姿が見えるのだ。大きな声で鳴いているのもいる。すっかり熟睡中の個体もいる。

「オオッオオッ!」

鳴いている方を見るとどうもそのアザラシ、文句を言っている様子。立ち上がって目の前のアザラシにケンカを仕掛けてい た。少し離れた場所では水中から上がって来ようとするアザラシを「お前、こっちに来るな!」と突き落としたりしている。神経質なのもいるんだなぁ。いいじゃない。そんなに気にしなくたって・・・。器の小さいアザラシくんは、気に入らないことに対して「オオッオオッ!」と叫び声を上げていばっていたので結構笑えた。

帰りはバスで帰ってきた。パスを持っているのでとにかくやって来たバスに乗って、あとは乗り継いでなんとかホテルに帰れたらいいからだ。通りの名前も路線 図も今ひとつ把握出来ないが碁盤の目に街が作られているので京都の方向感覚を当てはめたらだいたいの位置がわかるので便利だ。

サンフランシスコの今の日暮れ時は夜の8時ぐらい。

夕飯は朝食の残りを食べた。

カチカチのベーコンはベーコン同士がひっついていてもはや剥がせない。

美味しい物が食べたいなぁ。
 
 
 


投稿日:2013年05月02日

2013年05月02日

今回の旅は、体調が心配なので無理をしないように、眠たくなったらまず睡眠を取る。無理やり現地時間に身体を合せない。目が覚めたら起きて、眠くなったら寝る。3時間起きて3時間寝るパターンで一日に何度も寝ている。 

遅い朝ごはんは駅前の大きなショッピングモールの地下に買い出しに行く。

ショッピングモール内のケーキ屋さん。すごく甘そうです。

スーパーマーケットが大好きなので、お目当てのスーパーに向かうと途中でボードゲームなどちょっとしたお洒落なゲームを売っている店を見つけたので入ると店員さんに声を掛けられた。

「このゲーム、教えましょうか?」と言っているらしい。会話能力がないのでこれはちょっと難しいぞと思ったのだが、もう流れはレクチャータイムに入っていた。

最初にめくって前に出された2 枚のカードに絵がそれぞれ5つぐらい書いてある。幼稚園の受験の時に受けたのに似ていてサボテンだけが共通したイラストだった。

が、その先の店員さんの英語がわからないのだ。

ビッグと言っていて、サボテンの大きさが違うということを言っているのかしら。

うーん、うーん、うーん。

あれ。私はナゾナゾやゲームやクイズなんて大嫌いだったはずじゃないのか。

目の前の東洋人が英語が苦手だと察知した店員さんは、「OK!」と言ったあとに機転をきかせて言葉使いをもっと優しくしてくれたのだが、もう私の方がやる気がなくなっていた。

「sorry,thank you.sorry…」

ごめんなさい。

日本語でもナゾナゾは答えられないんです。

店員さんは私に説明が出来なかったこと自体にガッカリしたみたいで、頭を抱えていたので申し訳ないことをしてしまった。こんなに真面目に接してくれるだな んて思いもしなかった。だって、こっちに来てから度々英語が理解出来ずに困ることはあったが、親切に付き合ってくれる人は居なかったし、途中でイラっ とされて急に話がまとまったり了解してもらったりで適当にあしらわれていたからだ。

ごめんね、店員さん。あなたはおもてなしの心がある人だったわ。ありがとう。

ホテルに戻って朝ごはんを食べたら今日は市内交通のパスを使って、出掛けてみよう。食べたら早速また昼寝をして、起きたら出掛けることにした。

行き先を特に決めずに来た乗り物に乗る。まず最初に乗ったのがミュニメトロと呼ばれている路面電車。可愛いレトロな風貌で各国から集められたものなのだそうだ。そういえば色や形も統一されていない。去年訪れたミラノを走っていた路面電車も サンフランシスコに来ているらしいので、乗れたらいいなぁ。

適当に降りて次はミュニバスというバスに乗る。こちらに来てから、日本では ほとんど見掛けないぐらいのすごく太った女性をよく見掛ける。移動するのもしんどそうなのに、手には甘いシェイクを持っていたり座るとクッキーを鞄から出 して食べていたりする。うーん、どうなんだろう。

乗ったバスは中華街を走るバスだったようで、思ったより長く中華街の中を走っていた。旅行者が多いのと暮らしている人種もさまざまなので、日本人でも全く浮かない。ネイティブだと思われて話し掛けられてあたふたするぐらい溶け込んでいるみたいだ。

信号待ちで「生猛泳海鮮」という看板があった。

めっちゃ元気に泳いでいる海鮮。

”めっちゃ美味しそう!”

と、人は言うのだろうが

私の場合想像力が変な方向へ行ってしまい、食べ物でなくどう猛な魚に思えてきてしまうのだ。

その下には「生猛家禽項鶏」とある。

”めっちゃ美味しそう!”

とは思えず・・・。

ものすごくグロテスクな鶏に追いかけられるという図が頭に浮かんで、更に食欲がなくなってきてしまった。

いきなりそんな想像が出来るだなんて・・・。中国語の方がまだ理解が出来るんだなぁと、半年ぐらい英単語を頑張って勉強した身としてはちょっと複雑だった。

バスを乗り継いで最終的にはケーブルカー乗り場に着いたのでケーブルカーで戻って来ることにした。少し前にテレビで終着駅に着いたらケーブルカーは人力で 向きを変えることを紹介していたが、間近でそれを見ることが出来た。肩で係の男性がうんしょとサンドバッグみたいなものを押すと回転式の床が回って向き が反対向きに変わる。バスやメトロと違って乗客はみんな旅行者だ。

ホテルに戻る前に近くのバーガーショップでシェイクを注文した。

ホイップクリームは入れるの?という言葉はわかったぞ。やった。

しかし受け取ったシェイクはイチゴ味ではなかった。

これ?何味?

最後まで飲んだ頃になってようやく、多分クッキークリーム系の味だとわかった。

「ストロベリー」は通じなかった。

だが、だからといってなぜそれがクッキークリームに聞こえるのか。

ようわからんのである。

部屋に帰ったら昼間食べきれなかったいなり寿司を食べた。

物価は高めの印象。いなり寿司3 個で400 円強。

味は美味しかったのでマルとしよう。


投稿日:2013年05月01日

2013年05月01日

夕方、成田発の飛行機でサンフランシスコへ向かう。

今日は一日が長いのだ。飛行機が離陸する頃に成田は日が暮れて暗くなりかけていたというのに、今から9時間半も飛行機に乗って向こうに着いたら日付は今日の朝に戻っている。

一日が得した気分。そして逆に帰りは一日がいつの間にか過ぎているという浦島太郎にもなるのである。

隣りの席にはママと飛行機に乗っている男の子が座っている。

チビくんはさっきから私のことを恨んでいる。

だって、大好きな飛行機にせっかく乗ったのに、私の席が窓側だったからだ。

「ウゥーンッ!」

「ムゥ・・」

外が見たかったんだよね。

でも気づいた時はもう席をかわってあげられる状況じゃなくなっていたんです。

コワイです。

そんなに睨んできて・・・。

チビくんのママはフレンドリーで、機内サービスのジュースを手渡しをしてくれたりする。アメリカに帰るのかなぁ。日本に旅行に来ていたのかな?チビくんは相変わらず心を開いてはくれないが、ママには英語で何度か話しかけられた。

飛行機に乗っている時間はとても窮屈な時間だ。

家に居る時にだってず〜っと椅子に座っているのに、飛行機での移動の椅子の上となるとなんでこんなにも違うんだろう。普段枕が変わってもなんなく寝られる性質なのだが、飛行機内ではどうも眠る事が出来ない。うつらうつらするのが限界で、身体も頭も疲れてしまうのだが、隣りのチビくんも同じ様子。こんなに小さいのに、やっぱり飛行機の座席はキツいらしい。ママの方にもたれかかったり、向きを変えてみたりといろいろ工夫していたが、すっぽり収まるいい形は見つからなかったようで、苦戦していた。

が、そこはやっぱり子供。

眠たさの方がいよいよ勝って来た頃には私に頭をあずけ、またあるときは私の膝に両足を乗せる程無防備になっていた。

こうして長い飛行機での時間を過ごし・・・。


サンフランシスコ空港に到着。

最初に入国審査を受けるのだが、機内で渡された入国審査用の記入用紙に書く為のボールペンがなくてまず困った。

ボールペンって必要なのね。

前は持っていたんだったっけ。

前に並んでいた日本人の親子に頼んでボールペンを貸してもらったが、周りを見渡してもボールペンを持っていないことで困っている人は私以外はいなかった。持ち物を軽くしようとしたらこうして困ることが起こるので、普段私の鞄の中にはあれやこれや入っているのだが・・・。

サンフランシスコ空港からはBartという電車に乗ってホテルのあるパウエル駅まで自力で移動をする。

ゴールデンウィークということもあってか日本人が多い。しかも私のように旅慣れていない人が割と居るようで、あちらこちらで日本語が聞こえてくるので、ちょびっとホっとする。何かあった時はおたがいタスケアイマショウ!

サンフランシスコ空港からBartに乗ると、早速景色が広い感じがした。

それから少し埃っぽい。

たまたまアスファルトがあまり敷かれていないエリアに目をやったせいかもしれない。

それにとっても眠い。

午前中の清々しい時間帯にもかかわらず、久しぶりに次の日の昼までレコーディングをしていた頃のあの疲労感がドっと押し寄せてきた。はやく、はやく、ホテルのベッドで眠りたいデス。

そうして。

Bartに揺られて約30分、無事ホテルにチェックイン。

とっても疲れていたので、顔も洗わず飲み物を近くに買いに行ったあとすぐにベッドで横になる。

<コンコン、コンコン>

ガチャ。

ドアが外から開けられたがチェーンを掛けていたので、誰かは知らないが帰って行った。

ベッドメイクの人が部屋を掃除をする間違えたんだろう。

しばらくすると、また

<コンコン、コンコン>

と、ノックをしてドアを開けようとする人がいる。

チェーンが掛かっていたのでこの時も人は入っては来なかったが、一体誰だろう?と思ってドアを開けに出たら・・・・。

そこには屈強そうな大柄な黒人男性が立っていたのだった。

ポリスなのか何かの制服を着用し、手には武器。

武器を見せながら、何かを話しながら部屋の扉の前に立ちふさがってしまったのだった。

何が起こっているのかはわからなかったが、武器を持った大きな男性に目の前まで来られたらもう私にはどうすることも出来ないだろう。一瞬のうちに”何かが起こっても、もう逃げることは出来ないんだ”とあきらめ気分に覆われたのだった。

英語で武器を持ったポリスマンみたいな人が何かを言っている。

よくわからないんです。その早口の英語が・・・。

でかい男性は、武器を見せ部屋の鍵を指さすのだった。

<ヘヤノ、カギノ、シュウリニキマシター>

へっ!?

武器に見えたそれはドライバーだった。

へっ!?鍵を直しに?ですか?

そんなことは聞いていなかったので、びっくりしつつも一瞬「これまでか・・・」と思っただけに、ホっとした。

男性はしばらくの間、部屋の鍵の修理をしてそうしてまた出て行ったのだった。

この部屋はその後も、ノックをしては部屋を開けようとする人が居たが、もう眠い方が勝っていたのでそのまま気づけば夜まで眠っていた。

夕飯はホテル近くのファストフードピザ。何かお腹に入れるだけでいいやと思ってあてにしていなかったらとても美味しかった。街は観光地の色が強くて夜も観光客で賑わっている。


スーパーが近くにあれば行ってみたいな。

でも深追いせずに今日はまた寝よう。

明日はバスに乗ったりケーブルカーに乗ったりしてみたい。