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投稿日:2008年05月06日

2008年05月06日

船場吉兆の「お客の食べ残しを使い回した」というニュースは、かなりショックを受けたのだ。ニュースを聞きながら吐きそうになったので、もし過去に船場吉兆で食事をしたことがある人なら、相当気分が悪くなるんじゃないだろうか。
過去に飲食店の噂話で「あそこの店はパセリを使い回している」「さくらんぼは洗ってまだ出す」などの話は聞いたことがあったが、いずれも悪い冗談だと思っていたのだ。
残った焼き魚をまた焼き直して出すだなんて、メインの料理そのものが使い回しだったわけで、女将は「あれは食べ残しではなく食べなかったお料理」だと言っているが、どうしてそんな考えになるのかと心底ガッカリしたのだ。
手をつけなかったお料理は、前のお客さんが宴席で机の上に乗せたまま長い時間そこにあったもの。だから、ツバだって一杯飛んでいる。
女将もそうだが、板長さんも一度いい具合いに焼いた魚を、もう一度焼くということに、料理人としてのこだわりはなかったんだろうか。二回目に焼くと更に身がしまって美味しくなるんだとでも修行中の若者で教えていたんだろうか。高い値段を取って一流の店として在りながら、どこにどういう哲学があるのかも全くわからない。
裏切るってこういうことだ。
ごめんなさいと謝っても、もう私は信じない。
また独自の法律で「あら、結果裏切っていたということになるんですね。ごめんなさい」というようなことをやるに違いないのだ。
家で食べられる食事を、わざわざ外に出てお金を払って食べるには、誰しもみんな理由がある。とても大切な思い出として、大事にしている人だってきっと居るのだ。
一体店のメニューにある値段は何を以ってその金額にしたのかと思う。
もう絶対に行かない。
船場吉兆は敷居が高くて行けない店から、一生行かない店に変わった残念な店となった。