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投稿日:2007年02月17日

2007年02月17日

仕事の帰りに、今日は新宿のY氏行きつけの某バーに寄った。
Nさんのお店は新宿3丁目、末広亭という有名な寄席の店のすぐそばにあって、伊勢丹デパートから少し入った辺りにある静かな店だ。
Nさんは物静かな人で、店内は薄暗い照明、BGMはトムウエイツやボブディランが流れていて落ち着いた感じがいつもある。
今日のお客はY氏と私の二人。なんでもない話をNさんと3人でしていて、ふと”おしぼり”の話題になった。
「この間、おしぼりで鼻をチ〜〜ンとかんでいる人が居て、もうおしぼりで口とか、拭けなくなっちゃいましたよ」
と、私が言うと、
Nさんはふふ・・と笑って
「おしぼりは・・・まぁ。そうだねぇ」
と言ってうつ向いた。
あれ、なんですか。
その薄笑いは。
「おしぼり、なにかあるんですか」
「おしぼりは・・・ふふ。」
Y氏とNさんが、
「いろいろ使うからねぇ・・」
と言って顔を見合わせたのだった。
イヤな予感。この「ふふ」は、太陽の光をあびた「ふふ」ではない。「ふふ」って何だ。「ふふ」って。
もしや。
「ここ、新宿だしね」
「まぁ、いろいろ」
「店もあるし」
げげげ!!
「上半身だけ、とも・・」
うげげげげーーー!!
「言えないしねぇ」
うげげげげげげーーー!!
大ショック。
考えたこともなかった。
中で何をしてどうなって何を拭くのかは定かでないが、
「それは、そういうことなんですか!」
「おしぼりは、それでも利用されるわけなんですか!」
と、はっきりしない「それ」会話をしながらも、はっきり浮かぶどよーんとした世界が脳裏に浮かんだ。
「それは・・・常識なんですか」
「おしぼりについて、みんなが知っていることですか」
次々に、「それ」という単語を使って安心を得たいと質問をしたが、「ま、誰でも知ってるって言えば知ってるんじゃないかな」と、クールな回答が返って来たのであった。
どよーーん。
知らなかった。
少なくとも私は。
おしぼりの常識を今日初めて知った。
「ごちそうさまでした。あー、おいしかった」と、言って口を拭いたことが蘇ると、急に吐きそうになってきたのだ。
ひどいじゃないか。ずっと知らなかったことで、急に怒りがこみ上げてきたのだった。
世のおかん達は息子に常識を教えなかった。
ショック。
もうおしぼりは使わない。おしぼりの前世がもう広がりすぎて、とうとうついて行けなくなった私なのである。