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投稿日:2007年09月16日

2007年09月16日

「宇宙一、美味しい焼き鳥屋なんだよ」
そう言われて、ある焼き鳥屋さんに連れていってもらったことがある。
私は焼き鳥に興味がないので、「へー、そうなんですか」と食いつきが非常に悪かったと思うが、行ってビックリ、一緒に連れて行ってもらったみんなも口を揃えて「本当に宇宙一ですね!」という感想を述べたのだった。
私もビックリ。
全く「焼き鳥」に反応をしない私が、この店にもう一度行きたいとあの日から思うようになったのだ。
多分、宇宙一ここのつくねは美味しい。今までどの「美味しい焼き鳥屋」に連れて行ってもらっても、つくねは串に刺さった肉団子程度でしかなく、「一応、食べとこかな」ぐらいで、「一応食べてはみた」というのが感想だったのだが、ここの店のつくねはおかわりをしていたのだった。
今日はその店のある浅草方面に来て、それをふと思い出した。
一緒に居た会社のY氏は、体内の細胞が焼き鳥と焼酎で出来ているぐらいの焼き鳥好きなのだ。そこで”宇宙一美味しい焼き鳥屋さんに行きませんか、帰りの運転は私がしますよ”と言ってみたら、これまた驚く程顔色が良くなった。
「じゃぁ、宇宙一美味しい焼き鳥屋さんに行きましょう!」
今までにさんざん、Y氏には「焼き鳥が美味しい店」に連れていってもらった。今日は超穴馬の私がキング・オブ・ヤキトリの店にお連れしましょう!
きっと喜んでもらえる。
それを考えただけで燃えてくる。
「多分、場所はあっちの方!」
この時点で冷静になれたらよかったが、私も盛り上がっていたので「あっちの方!」というだけで、他は何も考えていなかった。
一度しか行ったことのない店。
名前を思い出せない。
目印はコンビニ。
それで辿り着けるわけないじゃないか。
そうして結果、恐らく半径500メートル圏内のところまでは詰めながらも、私は店を見つけることが出来なかったのであった。
何人の人に道を尋ねただろう。ここらに住んでいる人なら知っているはずと踏んだが、やはりちょっと方角がズレていたようで、逆に全員に「この辺に・・あるんですか?」と尋ねられたのだ。
Y氏は「焼き鳥マジック」により、かなり我慢強く付き合ってくれたが、今度は自分が疲れてしんどくなってしまった。
ごめんなさい。
しんどくなってきちゃいました。
Y氏、ガッカリ。
すいません。
しかし、そんなにみんなは焼き鳥が好きなのか。
「宇宙一美味しい焼き鳥屋さんを探している」ことを知ると、道を訪ねた知らない人達がものすごく興味を示し、「え、それはどこにあるんですか!」と逆に細かいことを尋ねられたりもしたのだ。
普段ポーカーフェイスのY氏が、あきらかに暗い顔になっていた。
Y氏を送った帰り道、乗せてもらったタクシーの運転手さんが普段は浅草で走っている運転手さんだとわかり、今日の失敗を話していると、運転手さんまでが「それって、どの辺」「目印は」「あぁ、俺も急に焼き鳥が食いたくなってきたよ」と言うのだった。
焼き鳥って・・・・
そんなに好きな人が多いのか。
あとでわかったが店の名前はI。観光マップには載らない、地元の人達しか行かないやはり地元の人達に評判の店らしい。千束通りと言問通りの交差する少し北側辺りに行けば小さな店がある。