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投稿日:2009年06月22日

2009年06月22日

夜、西荻窪のterraに山臼セッションを観に行った。
山臼<さんきゅー>セッションはベースの山内薫さんとドラムの臼井かつみちゃんの二人のリーダーセッション。山内さんは私が入院する前だからもう10年前になるが、その頃にライブでベースを弾いて頂いていた。かつみちゃんが一緒にセッションをやっていると知って、よく知り合いの知り合いが繋がっていることに驚くが、その時も驚いたっけ。
でも最近は、少しそういったことにも納得もし始めている。それはやはりよく考えてみると、共通するその人の持つ匂いが同じ温度感だったりするからだ。音楽をやっている人同士だったら、その人の音楽観というか大事にしている事が一致していたり・・・。
音そのものが「この人だからこの音なんだ」と思える、音楽を奏でる人に心を動かされる。ライブは特にその人の輪郭が見える場所だ。なんだかよくわからないけれど、その立ち姿がまず何か美しいと感じられたら、きっとそれはその人の音楽の既に一部なんじゃないだろうかと思う。
シンプルにそれに向きあって、その瞬間に集中力を注げる。私の思う山内さんとかつみちゃんの共通するところで、誰とどんな場面で音を出したとしてもきっとそれはブレないと思う。そういう強さが土台にある人は、やっぱり立ち姿だけでもどうも目を惹かれる。
昔、ハモンドの先生に「音楽」について本当にいろんな話をしてもらった。一度ものすごく練習をして行ったにもかかわらず「今の吉川くんは上手く弾けるだけ」だと言われてその日のレッスンが終わりになった時、何を言われているのかがわからなかったが、今はようやくそのことが自分なりにだが感じられるようになった。
音楽は決して音だけでは作られない。
音楽の「楽」も決して「単に楽しい」では作られない。
時々、とても素晴らしい音楽の仲間と知り合えていることを再確認することがある。
音楽と幸せな気持ちが同じライン上にある、そんな夜だった。