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投稿日:2009年06月03日

2009年06月03日

夕方、電話が鳴ったので取ったら、先日父に品を送った店からだった。
「こちらの不手際で、まだお品物をお送り出来ていないことがわかって・・・・」
え!?
一昨日必着で余裕を持って買いに行ったのに、まだ発送もしていなかったとは・・・。
そりゃそうだ。直接店舗で品物を買ってこれを送って下さいとお願いをしたのだから、あいにく在庫が切れていてという理由ではないだろう。
「今から送ってもいいですか」
だってもう済んじゃったんだから、今から送るしかないだろう。急に強引にそこだけ詰め寄るちょっとてんぱった店員さんだったのだ。
ガチャン。
はぁ〜〜〜〜〜あ。
今まで私は父に何かを送っても「送ったから」と先に電話をすることはなかった。そして父に「ありがとう」と言われたのも生まれて初めてのことで、めずらしい出来事だったなと思っていたら、こういうあまりない出来事にもあってしまったのだ。
一昨日、「じゃぁもう品物が届いても電話せーへんよ」と父は言っていたので、私も疑いもしなかったのだが、もっとめずらしいのは、父が「あれから待っとるけど、一向に何もけぇへんがな!」と2日間も何のリアクションもせずおとなしく待っているということだった。
ちょっと可哀想になった。
しげおっちは私の50倍ぐらいせっかちなのだ。
5分待たせたら、それを1時間ぐらいに感じるじいさんで、きっと「今日は荷物がもうすぐ届くから家に居てね」と言ったのでずーーーーっと家で待っていたに違いない。取り合えず電話をして事情を話そうと電話をすると・・・。
「そうやねん。けーへんなと思っとってん。今日まで待ってけーへんかったら、あんたに電話しようと思ってな」
私のことを「あんた」と呼ぶ以外、まるで別人のようなしげおっちではないか。しかも、その店員さんは今頃あせって責任感じてすぐ送ったと思うで、みたいなことを言うので更に驚いた。
<これは父のキャラではない。>
この人は誰なんだろう。
昔、眉村卓さんのSF小説にハマった時期があって、その頃母がちょっと優しいキャラになると「この人は母のフリをした宇宙人かもしれない」と真面目に疑ったことがあった。
しげおっちは宇宙人になったかもしれない。
温厚すぎておかしい。
大人な意見を言えるなんておかしい。
電話を切るとそんなことが頭をよぎっていった。