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投稿日:2009年04月25日

2009年04月25日

レコーディングで新宿御苑そばの某スタジオに行った。
ここはビルの地下一階にある。上の階は一般の会社が入っていて、平日は人の出入りが多いのだが、今日は土曜日で上の階にある会社は全てお休みみたいなのだ。
平日はエレベーターが頻繁に利用されていて待ち時間があったので、最初は空いていていいなと思っていたのだが、夜になって来るとちょっと寂しく不気味な感じがしてきた。
前回、音楽スタジオには幽霊が出る所が多いという話題をエンジニアのKさんとしたところだ。ここのスタジオも見える人には見えるらしく、生首を見た人も居るなんてことも聞いてビビったのだったが・・・・。
このビルは、女子トイレが2階と3階の間にある。エレベーターで上ってから、階段を下りてトイレに行くのだが、一人でエレベーターに乗ってシンとした上階で下りて、そこから人気のない階段を下りて更にトイレの電気を自分でつけて一人でトイレの奥まで行くというのが、夜が更けていくにつれだんだん憂鬱になってきたのだ。
さすがに「トイレについて来て下さい」とは言えないので、勇気をふりしぼって行く。こんな日ほど、トイレに度々行きたくなってしまうのだ。
急いで手を洗って急いでトイレを出て、急いで地下に戻る。急いでもせいぜい2秒ぐらいしか時間は短縮出来ないのだろうが、とにかくトイレに行くのが怖いというのは久しぶりかもしれず、ずっと心の中で「こわい、こわい」とつぶやいていたのだった。
しかし何度目かのトイレの時、ふと鏡を見たら、恐怖に怯える自分の顔が何よりも恐ろしい表情になっているのに気がついた。
「生きている人間が一番怖い存在なんですよ」
と、いつだったか誰かが言っていた。
鏡を見て私も思った。
<自分の顔が怖い。>
化粧のノリやブサイク云々を越えていた。
何かに怖がってビクビクしている時、本人は自分自身のことを小動物か何かになっているつもりだが、見た目は恐怖マンガに出て来る斧を持った老婆の顔にそっくりになっているのである。