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投稿日:2009年07月23日

2009年07月23日

朝起きたら南側の窓を開け、するとダンボはピョンと外に出て行く。
ダンボくんには朝のお勤めがあるのだ。
一去年、排水口からニョキニョキと生えてきた大きな雑草。その冬に枯れたので気にもしていなかったが、去年はパワーアップして低木サイズにまで成長をし、秋には稲穂ぐらいの種をビッシリつけて冬にまた枯れて行ったのだった。
今年は種が飛んでほうぼうに芽を出していて、排水口のは5月の時点で私の力では引き抜くことが出来なくなっていたのだった。
気持ち悪い謎の雑草。排水口の穴から出てきて、何の世話もしないのに我が家で一番立派な木に成長するところが不気味で、秋につける種はネトネトした手触りで、犬の背中にひっついてきたり、落ちた洗濯物にひっついていたりとその生命力にも気味の悪さを感じていたのだ。
「ダンボ、おしっこして」
「そこで」
「そう、そこで」
シーーー。
「いいこだね」
ダンボのマーキング癖を利用して、あの雑草と闘って約2ヶ月。引っこ抜けなかった太い幹も、おしっこには勝てなかったようで、毎日雑草におしっこをかけさせ続けて、ようやくあの謎の雑草が枯れようとしているのだった。
昔、「朝一番のおしっこを飲む」健康法が一時話題になり、私の友人は本当にそれを実行して健康を手に入れていた。しかしまた、あの強い雑草をも枯らす強い威力だってある。
とにかく、ダンボがおしっこをしたものは朽ち果てて行く。
ダンボが実行犯で、私が陰の黒幕。
報酬はオヤツ1粒。
私は窓辺に立ち、そっとそれを見ていた。
そうして彼のピストルは、雑草の息の根を止めたのであった。