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投稿日:2010年12月22日

2010年12月22日

ファッション雑誌やカタログを見ていて思うことがある。
それは必要以上にモデルさんの目つきに睨みがきいているということなのだ。
いつからモデルさんは笑わなくなったのだろう。かつてモデルさんは雑誌の中でニコニコ笑っていた。その笑顔がわざとらしいという価値観がきっと出たのではないだろうか。そしてモデルさんの笑顔は取り扱いが慎重になって、逆に今は昔のような笑顔がファッション雑誌には見られなくなった。
だがその睨みに私はずっと違和感を感じてきた。
そんなに睨まなくても・・・・と思いながらページをめくっていたりする。
あまり気持ちのいいものではない。
目力に負けてページをめくっているような、目をそらすような感じ。何かに似ているなぁと思ったら、近所の猫のにらみ合いの図そのままだ。ボス猫の威嚇に耐えられなくなって小さくなって退散する感じ。そう、睨みのモデルさん達はみんなネコ科の大きい動物とダブるのである。
トンがったファッション雑誌ならまだわかる。こんな装いで近所のスーパーには絶対行けないわというようなページばかりで構成されているような外国のファッション雑誌のモデルさん達はそういえば昔からヒョウみたいな目つきでメンチを切っていた。
だが、最近はファッション雑誌だけでなく、「手編みの本」や「かんたんソーイング」「お家でくつろぐ服」などハンドメイド系の本のモデルさんまで睨みをきかせるようになってきたのだ。
手編みのセーターを着て睨まんでも・・・。
睨むまではいかなくても、ヤル気がないような表情で写っているモデルさんも居る。もちろんモデルさん自身がヤル気がないわけではなく、そういう雰囲気を要求されてそれに応えているからこれがokテイクになるわけなのだが、くつろぐ服を着てイヤそうな顔をしているカットを見ると、そのページで一番気になることが「この服、作ってみたい!」ではなく「なんでこんなイヤな顔をしているんだろう」ということになってくるのだ。
睨む目力はあんまり好きじゃない。
少なくとも私はかっこいいとは思わない。
唯一私が微笑ましく受け入れられる「睨み」は、「この頃ヤンキーやったわぁ」と言って昔の写真を見て懐かしむ、元ヤンキー達の昔の写真の中のほんまもんの睨みだけなのである。