投稿日:2010年01月14日

2010年01月14日

「あとでね」
ダンボが覚えた言葉のうちの一つに、この言葉がある。
もうちょっと待ったら、お散歩に連れて行ってもらえる。もうちょっと待ったらご飯をもらえる。
「あとでね」と、言うと<今はだめなんだ>ということを理解して、それなりに折り合いをつけてピョンピョン跳ねていたのを一旦収めてくれるので、「あとで」は共通の認識を持っているんじゃないかなと思うのだ。
最近、お風呂嫌いのダンボにもうちょっと風呂好きになってもらおうと思って、私がお風呂に入っている時にお風呂場に来たらオヤツをあげるようにしたのだった。
お風呂場の扉をちょこっとだけ開けておく。
するとオヤツが欲しいダンボがぴょこんを顔を出す。
<来たよ>
「はい。じゃぁ、オヤツ」
いっこボーロをあげる。
<もっと欲しいな>
そのまま待っているので、「もうおしまい。またあとで」と言うと、面白いことに一度浴室を出て、それから洗面所を出て、廊下をトコトコと歩いてキッチンから自分の居る部屋に戻っているのだった。
そして1分ぐらい経つと、向こうから足音がする。
トコトコトコ・・・。
ぴょこん。
<また来たよ>
一度部屋に帰って、出直すということを自ら考えるところがなんだか可笑しい。犬は犬なりに<うん、もうそろそろ行ってもいい頃かな?>と思っているのかもしれず、私が「あとで」という言葉を使うと、こんな行動をするようになったのだった。
「もうおしまい。もう終わり。ない。おしまい」
最後はこれで終わる。
犬はトコトコと帰って行き、もう風呂場には来ない。
私がお風呂から上がって部屋に戻るとベッドにもぐって寝ている。
お風呂嫌いをなくそうと始めた試みだったのだが、ダンボの行動が可愛く思えてその先の訓練にちっとも進めない私達なのだった。


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