今年の5月、生まれて初めて車検なるものを受けることになったのだ。
だんだん5月が近づくにつれ、車検のこと勉強しなくちゃなぁ・・と思いつつ、つい後回しにしてしまい、ゴールデンウィークも過ぎ・・これじゃいくらなんでもだめなんじゃないの?と急に焦ってきた。
まずは見積りを!
で、3〜5軒ぐらいに見積りを出してもらおう。
まずは家から一番近いK社に電話を掛けてみる。
電話応対に出た女性が気さくでいい人そうだったのと、早ければ明後日が空いていますよ。と勧めてくれたので電話で即決していた。まぁ、見積もりというのは基本的な金額で、どうせ総額は提示された金額だけじゃ済まないのだ。どこのお店で見積もってもらっても総額はわからないのだ。
そしてその明後日となる土曜日の今日、朝9時15分の予約で私の初めての車検は始まったのだった。
まずカウンターにて手続きをする。
見積り書の控えを渡され、内訳と金額を担当の女性が読み上げる。まるで、「イチゴパック1つで398円、ブロッコリーがお一つ198円、新じゃがが一袋247円、なす一袋157円のこちらは30%引きで・・」とレジを打つのと同じ早さでしかもその単語が普段の生活で使わないものなので、だんだんボーっと聞くようになってきた。
以上で「61,826円になります。」
「はい」
「では続きまして。エンジンオイルはどうなさいますか?」
これで終わりじゃなかったのか。
その後も3点ぐらい「どうなさいますか」シリーズは続き・・それが終わったら整備士さんが引き継いで女性の座っていた椅子に座っていた。
「えぇっと、ここからは僕が担当になります。あとは実際に車を見てみないとわからない部分がありますので、その都度お電話で確認を取りながら進めさせていただきますので、どうぞよろしくお願い致します」
「あ、はい。よろしくお願い致します」
では、お話はこれで終わりです。
見積り書の値段がちょこっと上がっていた。
「どうなさいますか」シリーズで「お願いします」と答えた分なんだろう。車に詳しい人ならともかく、私みたいな素人はこういう検査の時にケチってはいけない。私が判断出来るのは「この音源ソフトは、買いかそうでないか」ぐらいしかないのである。
「じゃぁ、また何かあったらお電話させて頂きますので」
そう明るく見送られて店を出たが、何もないことを祈るのだ。
はぁ〜あ。
取りに行くのは17時45分なのだそうだ。
家に帰って3時間ぐらい経った頃・・・。電話が鳴った。
「K社の@@です」
受付の女性からだった。
店から電話が来るというのは”追加で何かが見つかった”ということに違いない。
覚悟を決めて言葉を待っていたら、見積りの計算に間違いがあって実質はもう少し安くなるということだった。まぁ!なんて嬉しい誤算なんでしょう。こんなこともあるのね。まぁ、レジ打ちの早さでそれも言われたので、何がどう安くなるのかはわからなかったのだが・・。
そして3時頃、また電話が鳴った。
店で話をした整備士の男性だった。車を見ている内に出て来たいくつかの追加作業と値段を言われ、どうなさいますか?と尋ねられたがもう自分には判断能力もなく・・・。
「それでだいたい1万円ほどお値段が上がりますが大丈夫ですか?」
「はい、お願いします」
職種が違うと全くわけがわかんない。何にもわかんないのである。
5時頃になって再度電話が鳴り、裏を見たら左側のベルトのなんとかというパーツがもう使えなくて、これを直さないと車検には通らないのですが、どうなさいますか?と尋ねられた。車検に通す為に出しているんだから直さないとあかんのやろ。
「はい、お願いします」
「これでだいたい全部で7万8千円とか、それぐらいになります」
もうこれで電話は最後かと思っていたら、最後に担当の女性から「では、総額が82,897円となります」とようやく本当の値段を効くことが出来たのだった。
しかし。
ここでクレジットカードが使えないことを知る。
えぇえええっ。カードが使えないの?そんなこと聞いてなかったよ。だいたい総額分が今家の中にはありません。基本的にクレジットカードは使えないが、いくらかが現金の支払いであれば使えるという変な案を出されたので、家の中のお金をかき集めて取り敢えず家を出た。そして見積書の欄にはクレジットも用意してあるとのことだったが、クレジットで2万、あとを現金で支払って私の初体験の車検はなんとか終わったのだった。
世の中には私の様なよくわからないまま車検を受けてよくわからないまま車検が終わっていた。という女性は少なくはないだろう。詰めが甘い例として突っ込みどころ満載の車検として誰かの参考になれば、せめてちょっとだけ救われる。
それにしてもなんだろう。見積りって。
一寸先は闇。あれって見積りのことなんだろうか。
車は快適。安全運転でまたよろしくね。マイラパンちゃん。