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投稿日:2011年06月30日

2011年06月30日

ビーズのネックレスのキットと刺繍キットの二つを購入して、今から作るのが楽しみなのだ。
昔は工作なんて大嫌いだったのに、今はちょっとしたものを作るのが楽しい。特にキットは道具も一緒に入っているから、やったことがなくても気軽に出来るのがいいのだ。
こういうものを作るのが好きだと言うと、器用な人間だと勘違いされるがそうではない。仕上がりはちょっといびつになっていたりして、あらためて自分の不器用さを再確認することになる。だが、時間さえかけて焦らずに駒を進めれば、必ず完成図通りの物が作れるというのが楽しいのかもしれない。ここが長年親しんでいる音楽との違うところなのだ。
こういうキットの場合、やったことがなければまず初心者用の簡単なものから入るのが普通かもしれないのだが、私の大胆なところは「これが仕上がったら嬉しいだろうなぁ」と思ったキットにいきなり手を出してしまうところだ。そういうのは大抵難易度が高いのだ。家に帰ってやろうと思ったら細かいパーツがいっぱいあるのに気づいて、急に途方に暮れるというのが常なのだ。
が、それでもキットの場合は紙に書いてあるとおりの順番で、コツコツと手順を進めて行けば一旦は投げやりな気持ちになった難しい作品がちゃんと仕上がる。
「作るのが好き」だと言うと、「作るのが好きなのね」と言われる。
今まではそうなのかなぁと何気なく聞き流していたが、「作るのが好き」という観点からではなく、「ストレス解消グッズ」としておすすめなんじゃないかと私は思っている。だって、コツコツ頑張れば必ず成功するものなんてそんなにあるわけじゃない。というか、むしろそんなことの方が少ない。それなのにこういうキットは必ず成功させてくれるのだ。山登りなどの趣味にも共通しているのではないだろうか。
私に成功気分を味あわせてくれるこれらキット達。
こんにちは、よろしくね。
あぁ。しかしまたこれで私は家に居るのが大好きになるのだろう。
「出会いが欲しいなら外に出なくちゃ」という助言から更なる逆行をしそうな私なのである。


投稿日:2011年06月29日

2011年06月29日

今日は神経内科の外来日。
主治医の診察曜日が違うので、2日続けて病院に来る日があって今月は昨日に続いて今日も診察に来たのだ。
神経内科は結構待ち時間が長い。最近は診察券を入れたら「何番目」の診察なのかがわかる機械が設置されて、おおよその目安はわかるようになったが、それでも次の次ぐらいの順番に居ながら30分以上待つなんてことはめずらしくない。
待つのに慣れているので、外来日の待ち時間はあきらめてぼんやりテレビを見ているか、目をつぶっているか、ゲームをしているかのいずれかで時間をつぶしている。
斜め前のおばあちゃん二人はおしゃべりをしている。家庭内の込み入った話をしているので家族なのかなと思っていたら、たまたま待ち合いの席で隣りになっただけということを会話から知る。初対面同士そこまで深い話が出来るのもめずらしい。
<私の順番、まだかなぁ>
ふと視界のはじに動く物が入ったので目をやったら、80代ぐらいのおばあさんが待ち合いの椅子に座ったまま足をブラブラさせていた。
子供がよくする”足のブラブラ”だ。
品の良さそうな雰囲気の老女なのだが、唯一足だけをブラブラさせていて、大人でそんなことをしている人を見ることがなかったので、ヤケに気になってチラチラ見てしまうのだった。
きっと、あのおばあちゃんも”まだかなぁ。”と思っているのだ。もしかしたら無意識でやっていたのかもしれないが、私も気持ちはわかる。私だって足をブラブラさせたい。
まだかなぁ。
まだかなぁ。
待合室の人間で待ち切れなくなってきたら足をブラブラさせるというのは、目を閉じて待つより、テレビを眺めて待つより、ゲームをして待つより、気分転換になりそうだ。
おばあちゃん、お先に。
先に名前を呼ばれたので、席を立った。
おばあちゃんの足は、待ちぼうけの足のまま「バイバイ」と手を振るように揺れていたのであった。


投稿日:2011年06月28日

2011年06月28日

呼吸器外科の外来日。
今日もレントゲンを撮ってから診察室に入ったが、4月に撮った時にあった肺炎の影が消えていたのでホっとしたのだ。
しかし、あの肺炎はおそらく去年の年末に受けた放射線治療の副作用で出たものだと聞いてちょっと驚いた。副作用については、治療中に出るものもあるが治療後数ヶ月〜数年後に出るものもあるとは聞いていたが、肺炎というのは事前には知らなかったのでまさか放射線治療と関係があるとは思ってもいなかった。
通常は治療後2〜3ヶ月後に起こる可能性が高いのだそうで、時期的には少し微妙だけれども恐らく副作用であろうとのことだった。
春頃まではまだ治療のダメージで息切れが結構していたが、それもようやく落ち着いて体調が安定したなぁと思っていた時期だったから、忘れた頃に副作用ってやって来るのかもしれない。副作用については勉強したつもりだったが、知識が足りていなかったなぁと反省をする。
しかし、影が消えていたのは嬉しい。
診察室に入るとまずいつもレントゲン写真をドキドキしながら見ている。
先生の説明がないとあぁいうものを素人見で判断をすると、内蔵の影までが悪いもののように思えてしまうから、”先生、早く何か言って下さい・・・・”と心の中は不安で一杯になるのだ。
次の診察は9月。
ここの診察を受ける患者さんはたいてい手術を受けているかこれから受ける患者さん。
もうすぐ私も手術を受けてから1年になるのだ。


投稿日:2011年06月22日

2011年06月22日

レコーディング中の2曲のTD日。
トラックダウンの作業は、エンジニアさんにデータを渡したらその後は出来上がるまでエンジニアさんの作業タイムになる。
今日のTDは日暮里のスタジオなので、あまり来る機会のない近くを散策することにしたのだ。
最初は近くにある喫茶店に入って涼んでいたのだが・・・・。私は喫茶店に長居することが出来ない。というか、一カ所でジっとしていることが出来ない性質なので、抹茶オーレを飲み終えたらもうジっと座っているのがイヤになってきた。
この辺は「谷根千」と呼ばれている辺りらしく、「谷根千」と言えばプチ江戸旅行気分が味わえるところだということは知っていた。じゃぁせっかく時間があるのだからこの辺りをブラブラしてみようか。と、散策をすることにしたのだった。
しかし。
喫茶店を出たら早くも店の前で、今居る”ここ”がどこなのかわからないことに気がついた。どこかプチ旅行気分を味わいたいのですが・・・・・。それはどこに向かって歩いたらいいのでしょう。何にも詳しいことを調べて来なかった。なのにぴょんと飛び出て来てしまった。
そうだわ。
こんな時こそi-phoneの地図があるじゃない。
自分の位置を調べてみると、駅のすぐ近くに自分が居ることが判明した。
「あら。舎人ライナーって日暮里から出ているのね」
地図によると、以前から気になっていた「舎人ライナー」という路線が載っていて、よくあることなのだが私は”自由”時間の時はこんな風にどんどん気が向くまま好きな方向に行ってしまう。
「そうだ、駅に行ってみよう」
「そして舎人ライナーに乗ってみよう」
「なんとかライナー」というネーミングがプチ旅行っぽくて、恐らくそこに惹かれてしまった。あと乗ったことのない電車に乗るのは楽しい。
だが・・・・。今度は駅についたら「ようこそ日暮里へ」という幕と今度は「谷根千案内マップ」みたいなものが置いてあるのを見つけた。
わわわわ。
すごい~~。
計画性がないとよく親に言われたが本当に計画性がないなと自分でもつくづく思う。案内マップを手にした私は、急に京都めぐりの若い女性のように駅を後にして、今度は谷中銀座に向かって歩き出したのだった。
そうそう、さっき谷中銀座が近くにあると教えてもらったんだった。
谷中銀座はちょっとした江戸旅行的ムード、器のお店にフラっと入ったらお茶を出してもらったりして、気分はすっかり一人旅モードになっていた。いいやん、いいやん。
いやいや、私こんなところで遊んでいていいのかしら。何も言わずに出て来たけれどデータに不備がある、とか何か困ったことになっていないかしら・・・。
ま、何かあったら電話が掛かってくるでしょう。
そうしてマップ片手にブラリ散策を続行したのであった。
それにしても今日はまた暑い。梅雨とは思えない真夏日でジリジリと太陽が照りつけてくる。
はふぅ~~~っ。
気づけば思ったよりスタジオから離れた場所まで歩いて来ていた。
急にちかれたび。
クラクラしてきた。
急に歩くのが疲れて来てグッタリしていたのだが、マップを見ると「めぐりん」というコミュニティバスのバス停がすぐそばにあるのに気がついた。「めぐりん」は上野から浅草の方を回るバスと谷中近辺を回るルートの2種類があって、浅草ルートは何度か乗ったことがあったが谷中ルートは、上野の美術館からフラっと乗った一度しかまだ乗ったことがなかった。
何故・・・、私はバスに乗ってしまったのだろう。
いえいえ、いつもあなたこんな感じじゃないの。
計画性の無さはここでも出てしまい、そのバスに乗りしばらくの後に私は上野駅のアトレに居た。
もうこのままパンダでも見に行っちゃおうか。
何もなかったら行っていたかもしれない。が、今日はTDの日。一番最後の大事な行程の日なのである。
ちょっとだけTDのことが心配になってきた。
まさか今上野に居るということはエンジニアのN氏は知らないであろう。大丈夫かしら。もうそろそろ試聴タイムの時間なんじゃないかしら・・・・。
罪悪感に覆われつつ・・・・駅ビルのアトレを出ると私はアメ横を歩いていた。
「奥さん、安くしとくよっ」店のおっちゃんに声を掛けられている。なんでこんなところまで来てしまったんだろう・・・という罪悪感と共にまた「閉店セール」をやっている貴金属店に吸い寄せられ・・・・。もう帰らないといけないわ・・・と思いつつ洋服屋さんを覗いていたり・・・・。
最後、松坂屋のデパ地下でブラブラしたところでようやく我に返ったというかなんというか・・・・。
タクシーの運転手さんに「谷根千マップ」を見せて「この辺りに連れて行って下さい」と言って、ほんのちょっとの散策は最後はタクシーで帰るお出かけになっていた。
まるで門限を破って帰ったときのようなドキドキ感があったが・・・・。そぉ〜〜っとスタジオに戻ると、ちょっと大丈夫そうだったので安心した。いや、本当は大丈夫じゃなかったかもしれないが、なんとなく大丈夫っぽいムードが漂っていたのでそのままfade in状態でソファに座ったのだった。
そして今日は念願の2曲がまずTDまで終了した。
とてもいい形に仕上げてもらった。
干支を一回り分、私はポップスをお休みしていた。
また始まりのあらたな一歩。
待っていてくれる人が居ることを胸に、目一杯自分の温度感を詰め込んで球を投げて行きたい。


投稿日:2011年06月21日

2011年06月21日

ダンボは朝起きて、私が起きるのが待ち切れなくなって来ると上に乗っかって、「起きようよ」とアピールをして来る。
最近は朝起きたら一緒にウッドデッキに出て、ミニトマトとブルーベリーを摘んで食べるのがダンボとの習慣になりつつあり、食い意地の張っているダンボは早く食べたくて仕方が無いみたいで、布団の上から丁度私の身体の上に乗って至近距離で私を見ているのだった。
そういえば、ダンボは要求吠えというのはしない。
わんちゃんによっては、おねだりをする時に吠える仔もいるらしいのだが、ダンボはひたすら気づいてもらえるまで位置をかえたりしながら、私のことをじ〜〜っと見ているのだ。
「起きよっか」
声をかけると待っていましたと言わんばかりに、布団の上で飛び跳ねる。
痛い痛い、痛いんです。4キロの子豚に身体の上で跳ねられると・・・・。
「ブルーベリー、食べる?」と言うと、もうすっかりブルーベリーという単語を覚えたようで、飛び跳ねて窓の所に行く。そして私がミニトマトたブルーベリーの粒をもぎって自分にくれることをすごく楽しみにしているのだ。
少しおかしくもなる。だってミニトマトもブルーベリーも、ただ買ってきた鉢を外に置いただけで、植え替えをしたりもしていないし何にも世話をしていない。それにトマトは確か200円ぐらいの値段だった。
とってもささやかなことなのに、こ〜〜んなに喜んでくれて嬉しいよ。
ネットを張った壁にアサガオのつるが少し伸びてきた。
どこまで伸びるかな?
ダンボは朝が好き。
キミは本当にわかりやすいね。
アサガオが咲いたら一緒に見よう。
もうすぐ夏がやってくる。


投稿日:2011年06月17日

2011年06月17日

デパ地下の洋菓子コーナーでお土産を探していると、期間限定のデニッシュのお店を見つけた。物はデニッシュパンなのだが箱がエルメス風でなんだかお洒落な雰囲気。種類も何種類かあってお土産に丁度いいなと、一回りしてもう一度戻って来たら既に人だかりが出来ていた。
私も吸い寄せられるようにジワジワとショーケースの方に近づいて行く。
人だかりは試食が出されたことにあるらしい。
抹茶タイプのデニッシュやアップルシナモンなど、8種類ぐらいのデニッシュの試食がケースの上に置かれていて、それに群がるように若い女性やご婦人が手を伸ばして試食品をつまんでいるのだった。
私も、私も、試食したい。
が、いろんな人が目の前で素手でデニッシュのかけらをつまんでいるのを見ると、うげげ・・・と食欲が失せた。図としては知らない人が次々にポテトチップスの袋に手を入れて取って行く様なもので、一つ口に入れたらまた別の種類のにも手を伸ばしている。
ちょっとみなさん・・・・不潔な感じがするんですけど。
私も本当は味見がしたいのだが、長く伸びた爪でパンのかけらをほじくっているのを見ると試食はあきらめるか・・・・という気になって来るのだった。
でも・・・・美味しそうだし、じゃ今日はここで買おうか。
そこで注文をしようともう少し品物がよく見える場所に行ってみることにしたのだった。
ジワジワ。
ちょびちょび。
ゆっくりショーケースの前に進もうとさっきからしているのだが・・・・。
試食好きな女性達が陣取っていてちっとも前に進めない。
早くどこかに行ってくれないかなぁ。
私の前に陣取っている女の子は、さっきから恐ろしく試食しまくっている。もはや購入検討の為の試食ではなく、バクバク食べているといった様子、この娘がこういう状態だからちっとも前が空かないじゃないか。
驚いたことにこの女の子。ショーケースの中の品物を指差して「これも試食させて下さい」と言っている。
まだ食べていない種類のも出してもらって、私が見ているだけでも量的にはロールケーキ半本分は食べていて、意地汚ささえ感じられる試食の仕方なのだった。
貴女・・・・買う気があるんですか。
買う気がある人間を優先して欲しい。
私の前を陣取ったままその女子は全種類制覇し、その量も半端ではない量食べていたのだった。
「コレ下さい」
女子は最後に試食しまくった品ではなく、その横に置いてあったミニキャンディみたいなものを店員さんに渡していた。
もうこれで退いてくれるのかしら。
と、思ったら店員さんがおつりを用意している間に、もう終わったように見えた試食を最後に思い切りしまくっていた。
ようやく買い物を終えたが、なんかモヤモヤする。
このデニッシュの値段って・・・・・。
なんだか納得いかないわ。
知らない人の試食分の値段がこの中に入っているような気分で店を後にしたのだった。


投稿日:2011年06月10日

2011年06月10日

少し前に注文をしていた組み立て式のウッドデッキが届いた。
私の家は南側にちょこっとスペースがある。狭い庭スペースと言えるのだが、多分雑草が生えないようにとコンクリートでかためられたおかげで、味気ないスペースだったのだ。春から秋までは一応隣家が迫ってはいいるものの南向きなので日当りがいいのだが、部屋から降りる段差が微妙に私には不便でほぼここはデッドスペースになっていたのだった。
持家だったらもっと早くにいろいろ手を加えていただろうが、賃貸なのであまり情もわかないようにと庭作りもだいぶ気持ちを抑えてきたのだ。バラを育てるなら地植えでなきゃと思ってもいたし、本当だったらちょっとでも空いたスペースがあれば別荘小屋みたいな隠れ家風の家も作りたかった。
が、ついに3年程前に我慢出来なくなってツルバラを植えたらそこからすこ〜しずつタガが外れてきてしまった。まだ宅配ボックスのあるオートロックマンションというものに住んだことがない私は、一度ぐらいピポパと暗証番号を入れたらウィーンとドアが開くような「マンション」に住んでもみたかった。
ウッドデッキはそういう意味では私にとって、分かれ道なのである。
家っぽいところでないと、このウッドデッキの空間はこれまた難しい。
ウッドデッキを買ったら、もっと根が生えちゃって引っ越しはなくなるぞ。なるべく身軽に暮らそうと思っていたのに、賃貸の家をこんなに愛着のある家にしちゃっていいの?と、ウッドデッキを買うぐらいのことなのに、妙に余計なところまで考えていたのだった。
でも。
買っちゃった。
買っちゃったら、急にモードは変わり。
毎日私は部屋の中からまだ設置もされていないウッドデッキ完成図を描いて、それこそカーテンに手あかがつくんじゃないかという程、南側の窓の外を眺めるようになった。
それにしても、よりによって梅雨の時期に買わなくてもよかったのだが・・・・。
デッキでカフェ気分を味わい、そばにはダンボが座っている。ついこの間までただのデッドスペースだった場所が自分の癒しの空間になるのである。あの変な板の間みたいなものを設置するだけで。
いやん、どうしよう。盛り上がっちゃう。
ついでに一人用ワンタッチテントも買いたくなってきた。デッキに広げてダンボを一緒に寝たら家の中から窓一つ隔てただけで一気に旅気分が味わえる。
あ〜あ。この家を買えたら一番いいのにな。
もうこの気持ちが抑えられない。ウッドデッキにテントに、そのうちツリーハウスも作って大家さんもびっくりなワンダーランドを作りたい最近の私なのである。


投稿日:2011年06月09日

2011年06月09日

今日は母の命日。
もう11年になるのか。
心臓病に甲状腺がん、リウマチにくも膜下出血、そしてパーキンソン病と大病ばかり抱えていたが、母は父に大事にされて私は幸せな一生だったんじゃないかと思っている。
父は頑固者の変人だが、母のことをとても大切にしていた。
両親は私の知る限り一度もケンカをしなかった。決してラブラブなムードはなかったが、母が入院をすると「しゃーないな」と言いながら毎日病院に通っていたし、今から思えば父は母のアッシー、メッシー、貢ぐくんであった。母はそんなこと、全然気づかなかったわと言うかもしれないが恐らくそんなフリをして、父をうまく使っていたような気がしている。
たまに母は夢に出て来る。
自分の夢に一番多く登場するのが母で、母が頻繁に夢に出て来る時は「身体に注意して」のサインだったりする。傾向からするとそういうパターンなので、最近母が夢に出て来ないのは私にとって平和な日々ということになる。
昔の話をもっと聞いておけばよかったなぁ。
恋人や友達より、私は父と母のことを知らないままだった様な気がする。
バラが大好きな母だった。
棘のあるところと茎ばかりがひょろっと伸びているところが、私には魅力的には思えなかったのに、今私の家に一番多いのはバラだ。
母の命日に手を合わせ、語りかけてみる。
きっと私の声が聞こえているのでしょう。
大事な人のことは会えなくなっても忘れない。いつだって足を止めれば思い出せる。
生前私は母が亡くなることが怖くて仕方がなかった。
でも今はもう怖くない。そしてさびしくもない。
私は今貴女をふと身近に、よく思い出している。


投稿日:2011年06月08日

2011年06月08日

裸足が好きだ。
家では冬でも「裸足にサンダル」で過ごしている。もともとは飼っていたフェレットの「チビ太」が、”靴下を履いた足を見ると思い切り噛む”ということから、噛まれたくない一心で冬も”靴下なし”で過ごしていたのだが、それがいつの頃からかチビ太のせいではなくなり、そしてチビ太が居なくなった今でも年中裸足にビーチサンダルで家の中は過ごしている。
以前に「靴を脱いだらホっとした」という歌詞の歌を書いたことがあった。昔から足元が窮屈なのは好きじゃなかったんだろう。
だがその頃はまだ裸足生活ではなかった。家の中でも靴下を履き、寒い日には靴下を履いて寝たりすることもあった。
あ〜〜〜っ、裸足って気持ちがいい。
何にも皮膚に載っていない状況というのは、言ってみれば一番身近な「自由」を得ているような気がする。
あぁ。
だが、しかし。
新幹線で毎週京都に通っていた頃は、隣りの席に座った人が靴を脱ぐと、100%の確率ですんごく臭かった。
ふぅ〜〜む。
中途半端に靴を履いたりするので、足が嫌がってついに我慢出来ずに悪臭を放つようになるというしくみになっているのではないか。
「ムンクの叫び」のように「足の叫び」としてモワンと悪臭を漂わせてしまうのだ。
だからやっぱり足は裸足がいい。
私の特技は足の指を「パー」に開けることだ。
私の足は割と自由を謳歌しているのである。


投稿日:2011年06月07日

2011年06月07日

今週はレコーディングデータを完成させるべく、割と家で作業をしている。
最近は家でデータを作ることが出来るようになった分、一人でやる作業も多くなったので作る以外の「確認」作業にも結構時間がかかり、私は特にこの「確認」作業が苦手なので苦戦しているのだ。
苦手というより、惜しい失敗を「確認」作業でしていることが多く、データを渡したあとにとんでもない初歩的なミスをしていて大幅に作業を戻して再度やりなおさなくちゃいけないケースを割と踏んでいる。自分一人でやり直す分ならグッタリしながらやり直すだけでいいが、時々他人も巻き込んでいるのだから始末が悪い。なるべくそれは避けたいと「確認」作業を失敗分も含めてより回数を多めにしているので、余計に一人で地味な作業時間が長くなっているのだった。
もともと一つの所にジっとしていられない性分なのだ。だいたい私が鍵盤楽器に触れることになったのは、あまりに落ち着きのない私を少しでも座っている時間を持たせたいと、母親がオルガン教室に強制的に入れたがきっかけだった。それまで私は犬みたいに繋がれて散歩をしていたのだ。
まだ字も読めない、書けない頃から「ジっとしていられない」状況だったのだから、元々本質がそこにあるわけで、大人になった今はさすがにだいぶ我慢してジっとしていることは出来るようになったが、一人ジっと座っての確認作業は私にとっては修行みたいなものなのだ。
会話のあるレコーディングってやっぱりいいなぁ。
厳しいことを言われてスタジオで泣いたことも一度や二度ではなかったが、今となってはいい思い出。
無人島な部屋で今はレコーディングの詰め作業中なのである。