今の家から一番近いドラッグストア。
此処に住み始めて4〜5年ぐらいになるので店員さんの顔も覚えたし、新しい店員さんが入れば「あ、新入りさんなんだな」と思いながらレジに立っていたりするのだ。
新しい店員さんはまだぎこちない。
「えっと、レジですね・・・。あっ、ちょっと待って下さい・・・」
少々おどおどしながら、なんとか不手際なく接客をしようと一生懸命なのでよほど急いでいない限り、新入りさんにはおおらかに接してきたつもりだ。
「あなた、最近入った方?」
なんて会話はもちろんしない。
顔見知りになっても軽い会話をするぐらいで、店員さんとの距離は少しはある方なんじゃないだろうか。
割と年配の女性がパートに入って来られた時は、それまでの店員さんより年齢がグンと上なので「続くかなぁ」とちょっぴり心配したものだったが、今やそのご婦人の終始気持ちのいい対応にすっかりファンになっている。
そして。
「その」女性もまた半年ぐらい前からたまに見かけるようになった店員さんだった。
最初、やはり手際が悪く「新人さん」のにおいがプンプンしていたが、もう最近はそれもなくなった。あまりこの店でのパート日数は多くなさそうで、今もたまにしか見ないのだが・・・・。
水曜日に栄養ドリンクを買いに行った時のこと。
<あ、今日はこのひとなのね>
いつものように心の中だけでつぶやいて品物を台に乗せると・・・・。
もう店にすっかり慣れた様子のその女性は、「姉御」キャラの人だったようで、豪快に「栄養ドリンクね〜、これ買うんだったらこっちの方がお・と・く!」と若干命令口調とも取れない微妙なノリで勧めてくれた。
あの初々しさは。
どこに。
まぁ・・・・、
別に不快な対応でなかったので別にいいのですが。
でも、なんかちょっぴりショック。
何がショック?
うーーーむ。
”アイドルはうんこをしない”と信じていたそれが破れてショックを受ける男の子って、こんな感じの気分なのかな・・・・。
多分私は姉御肌タイプの女性が苦手なのだ。窮屈なのだ。
初々しかったのになぁ。
ちょっぴり侘しく店を後にした私なのであった。