ダンボちゃん。
もうすぐ一週間程お留守番になるんだけど・・・・。
大丈夫かな。
部屋で私と一緒に居る時のダンボは、くつろいでいる。イタズラもしないし、いつまでもおとなしく近くで毛づくろいをしたり、眠っていたりゴロンと横になっているのだった。
チワワというのはそういう犬種らしい。大好きな人が一人居て、1対1で過ごしたい犬なのだそうだ。
それでなのか、ゴン太が起きてゴソゴソとすれば、急にライバルに対してダンボは闘志を燃やす。インターフォンが鳴れば私の頭を踏んででも、威嚇に行ってしまう。
だが、普段はとても静かにしている。飽きないのかと尋ねても、穏やかな顔をしてその場にジっとしている。
だから私の留守中がちょっと不憫だ。
イタチのゴン太はシンプルな性格で、多分「喜」と「怒」と「楽」しかない。先住のチビ太は同じイタチでも「哀」があったはずなのだが、ゴン太はその辺りがさっぱりしているので、こんな時は気持ち的にちょっと罪悪感が少なくなる。
「ボク、捨てられちゃったのかな」
こう思いそうなのは、ダンボだ。
こんな時に、上手に人間の暮らしのしくみを動物達に伝えられたらなぁと思う。留守番をしている間、いつも一緒に居る人は、怒って出て行ったのでもなく、嫌いになったわけでもなく、長い時間外で用事があるから居ないただそれだけなのだと。それで寂しさが減ることはないかもしれないが、それでもそういうことを伝えられるのとそうでないのとは、やっぱり何かしらの違いが出ると思うのだ。
今までに、数日家を空けたことがあったが、何度か私の布団の上にダンボは吐いている。いずれもペットシッターさんに頼んで報告がなかったので、最終日ペットシッターさんが帰ったあと私が戻るまでの間にやったのだ。布団の上でこういうことをするのは決まって留守中なので、犬には犬の何か理由があるのだと思う。
やっぱり、”寂しいストレス”かなぁ・・・。
「待て!」
「よし!」
「伏せ!」
「拾って!」
「お手!」
しつけには、ムラがあってはいけないのだそう。
急に自分を置いて居なくなる飼い主を、どんな目で見ているのだろう。
これもムラになるんだろうな・・。
なんにも、悪くないよ。
もうすぐダンボは寂しくなる。
お前との関係においては私は「お手」よりも「お前は悪くない」と、教えられた方がよかったと思うのだった。