投稿日:2008年01月03日

2008年01月03日

家の南側と東側の塀は、この辺りを縄張りにしている数匹の猫の通り道のようで、日中度々猫が通って行くのを見掛ける。
猫達が通っても、7割気づかずノン気に毛づくろいをしている我が家のダンボだが、今日はベッドの上に居る時にたまたますぐそばを歩く猫を見つけたのだった。
「ガウ、ガウガウッ!」
東側の塀は、部屋の窓から50センチ程の至近距離。窓の外に向かって、ダンボは部屋の中から猛然と吠えかかる。大きさは、ダンボの方が猫より一周り小さいのだが、ダンボは過去に近所の猫を追い払ったことで、猫に対して自信があるらしいのだ。
片や猫の方は全くビビる様子もなく、目一杯頑張っているダンボを塀の上で冷静にジーっと見ていた。
「もういいじゃない、やめなさいよ」
もし窓がなかったらダンボは猫パンチで一撃で殺られている。今のを男と男の決闘だと思っているのは、ダンボだけだよ。
「ガウ!ガウ!ガウ!」
ダンボの興奮が収まらないので、猫の方がしばらくしてこの場を去るという形で一応の収拾がついた。
数分後。
さっきの猫がまた塀にやって来た。
今度は明らかに家の中を覗いているではないか。そして、それだけでなく私と目が合うとジっと見つめるのだった。
<アイツ、どこ行った?>
え?”やっぱりムカつくし、もう一回来た”ってやつですか?
私にダンボは居るかと尋ねているのだ。
ダンボはまた毛づくろいをしていて、もう外に猫が居ることに気がついていない。
猫が私に訴える。
<呼んできて>
あんまりジっと見つめるので、「ダンボ!猫が来てるよ」と何度か教えたが、その日本語はダンボには通じず、ダンボは毛づくろいに夢中で動く様子はなかった。
<呼んでくれた?>
猫はしばらく塀の上で部屋の中を見ながら待っていた。
<まだ?>
呼んだけど、来ないんだもの。
猫はあきらめて帰るまで、割と待っていた。
まるで小学生の息子の居る家のようだった。
猫は私をダンボのオカンとして見ていた。
厳密にはオカンではないのだが・・・・。
しょうがないので、オカンは最後に、「さっきはおったんやけど、なんやしらんけど、今はおらへんわ」と答えたのであった。
「せやし、もうアンタもおうち、帰り!」
やんちゃなんはええけど、どこのオカンもしょーもないケンカは嫌いなのである。


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