「これは・・・何て種類の犬?」
今日、ダンボはまた何の犬かと尋ねられた。
ダンボちゃんは、おじいさんかひいおじいさんがチャンピオン犬の純血のチワワなのだが、血統書が偽物なのではないかと思う程、私もダンボはチワワには見えないと思っている。
チワワとジャックラッセルテリアとミニブタのMIX犬だと答えるのが、一番納得度が高いのではないかと思うのだが、ずっと前に「柴犬」に似ていると言われた時は、さすがにどう返事をしたらいいかわからなかった。
おじいちゃんかひいおじいちゃんは、チャンピオン犬だったのにねぇ。
チワワには規定というのがあるらしく、体重は2、7キロまで。ダンボは体重、体長、体高全て規定の最大値の更に1、5倍なので、チワワ規定によるとダンボではチワワの枠に於いて失格となり、チワワではなくなることになる。
そんな・・・。
どう頑張っても私が22センチの靴が履けないのと同じで、どう頑張ってもダンボの体の長さをそこまで短くすることは出来ないのだ。
チワワじゃないんだって。
どうする?
いいよね、それでも。
私も引っ越しの時に、ダンボの血統書をなくしたようで、チビ太とゴン太の血統書は今もお骨の前に飾ってあるのに、犬のだけがない状態なのだ。
証明するものは、何もなくなり。
本人も自分で名乗るわけでもなく。
何の犬か、誰もわからない。
「ダンボはチワワです」
「え、そうなんですか」
こんな会話を何度となくして来たが・・・。
”本当なのかな・・・”
ダンボちゃん、私心細い。
唯一の血統書もなくなった今、私も自信がなくなり、ふと自分が狂言を言っているような気がしてならないのであった。