先日、クリスマスツリーを出した。
去年は出せなかった。一昨年もそう言えば仕舞ってある場所が奥の方で、あきらめたっけ。
新しいのを買ってもよかったが、東京に来て中野の部屋に住んだ時に、おもちゃ問屋で買ったささやかなツリーは、キッチンの窓辺に置いてチカチカと瞬くとちょっぴり豊かな気持ちになれた。外から帰って来ると窓にツリーの灯りがついているだけで、自分の部屋が少し温かく感じた。
その後引っ越しをしても、毎年秋の終わりになると部屋のどこかに飾ってきた。電源を差す時には「今年は灯りがちゃんとつくかなぁ」とドキドキしたものだった。
かなり時間がかかったが、押し入れのものを一つ一つ動かして自分で出すことが出来たツリー。
「つくかな」
一度目はつかなかった。
そうだよなぁ。
もうあれから10年ぐらい経っているから・・・。
だがあきらめられずもう一度差し直してみると、
チカ・・・チカ・・・。
少し間を置いてから、ツリーが点滅し始めた。
チカ・・・チカ・・・。
赤や青や黄色の電気が瞬いて。
ツリーにとっては、4つ目の家。
久しぶり、ツリーさん。
引っ越しをしたんで、新しい家になったんですよ。
サンタが道を迷わないように、この部屋からも照らして下さいね。
私の家には昔サンタが来てくれて嬉しかった。
だから子供達にはサンタが来て欲しいなと思う。
寒いけれど、あたたかいこの時期が好き。
今年もクリスマスの季節がやってきた。