投稿日:2007年04月01日

2007年04月01日

桜、満開。
とてもいい天気で、花見客が今日はたくさん来ている様子だ。部屋の中に居ても車の往来、クラクションが鳴るのや、警察が車の移動を促すアナウンスが聞こえて来る。
日中は人が多そうだからやめておこう。
せっかく近くに絶好の花見スポットがあるというのに、近所の人間程一番いい時を避けるんだろう。日が高い間は部屋の中から出なかった。
草野球は今日もやっている。
カキーンという音が時々し、遠くで大人の青春球児達の声がする。
夜になってダンボを連れて、川べりの桜を見に行く。夜になっても花見客はまだお花見を楽しんでいて、高円寺が比較的近いせいか、高円寺でよく見かける自由人風の若い人達が多い気がする。
いいな。
犬のお供でなく、人と一緒がよかった。今日はなんだかそんな気分で、一人で来たのが少し寂しくなったのだ。
誰かに電話してみようかなぁ。
やっぱり急過ぎるよなぁ。
だがこんな時、誰かに気さくに「桜が綺麗だし、見に来ない〜?」という電話が出来ない方なのだ。
ダンボを連れて、一人花見をする。
私の花見は、その辺で犬を連れた買い食いなのである。
コンビニに入ってアイスクリームを買い、屋台でたこやきを買ってベンチに座って、遠巻きに花見客が楽しそうにやっているのを眺める。ライトアップされた桜が低く枝を垂れて、人々の座る上に桜の屋根が続いていた。
”早く帰ろうよ”
”ねぇ、もう帰ろうよ”
”まだ?”
たこやきはクシが入っていなかった。もう一度屋台に取りに行くにはちょっと遠い。アイスを食べたけれど、今日は私もあまり長く居たくなくなった。
満開の桜は一人で見てもつまらないもの。
いつもいろんな花を一人で楽しんでいるのにね。
誰かと一緒に見たいと、別に思わないのにね。
不思議だね。
帰ろうか、ダンボ。
桜の花はそうなんだ。
咲きかけたら誰かに教えたくなり、
咲いたら誰かと一緒に楽しみたい。
今日が満開。
反省は携帯を持って出たのに、小さな遠慮が重なって結局誰にも「お誘い」が出来なかったことだ。
あぁーあ。
たこやきの袋をぶらさげて帰る道。
でも季節を一周した。
ここに引っ越してきて初めての4月。
桜がこんなに綺麗な川沿いの道が、いつもの散歩コースだったことを、私は知ったのだった。


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