投稿日:2010年08月24日

2010年08月24日

大学生の頃、今位の時期はサークルの夏合宿に行っていた頃だ。
二回生以降は夏合宿は志賀高原のペンションを借り切って4泊5日とかそれぐらいの日程で合宿が行われていた。私が所属していた軽音楽部の部員はだいたい40〜50名で、大型バスが一台と上回生の車数台で移動をし、大学時代の私の夏の最後の思い出はこの軽音楽部の夏合宿だったのだ。
現地のペンションは貸し切りなので、普通の防音施設もない部屋がスタジオになる。着いたら3つか4つの簡易スタジオを部員で楽器を入れて合宿用のスタジオの出来上がり、その日から朝から晩まで部員達が練習をするのが合宿だった。運動部のしごきとは違って、軽音楽部は「練習、いやだなぁ」というのがなく、練習時間の割当てが少ない方が文句が出る。今思えばあんなに夢中になってよく全員が練習に明け暮れたなぁと思う。「サボりたい」というのがないめずらしい合宿だったのだ。
夏の志賀高原は暑さがそれほどでもなく、山独特のひんやり涼しい空気があった。残暑の頃の日差しと緑の匂いがして、すごく大人に思えた4回生が「最後の夏」を思い切り悔いなく楽しんで過ごしているのが感じられると、少し寂しく思えたのだ。もうすぐ居なくなってしまう蝉達のように、精一杯羽根を鳴らしているそんな感じがした。
「俺はアイツとは合わんわ」
小さな人間関係のこじれや派閥もあったし。
青臭い話で真剣に語りあったりもした。
それらは今からすれば本当に取るに足らないことばかり。
でもあっているか間違っているか、大人で冷静な判断が出来ることよりも、当時自分が真面目に考えていることを一歩足を踏み出して声に出来たことが何より素晴らしかった。
母校のうんと後輩達は今年も夏合宿の頃なんだろうか。
精一杯鳴く蝉と同じぐらい今に心傾けて。
処暑を過ぎて今年の夏もゆっくり終わりへと向かっている。


“ 5 件 ”のコメントがあります

  1. おっさんX より:

    こんばんは。初めて投稿します。
    僕はみきさんの学生時代の友達のダンナです。
    残念ながら僕はみきさんに会ったことはないのですが、嫁はんからよくみきさんの話を聞かされたので、他人とは思えない親近感を持っています。
    みきさんの、病気に負けずポジティブに生きる姿に勇気をもらっています。
    嫁はんに内緒で(!)また時々のぞきに来ますね。

  2. JUNO より:

    みきさん、こんにちは。
    京都は先日全国最高気温を記録する街もあったりして、近畿でも一番の酷暑が続いていますが、東京はどうですか?
    体調はいかがでしょうか。暑さもあるので、身体には十分気をつけて下さいね。
    夏合宿、懐かしいですね。あの頃のまっすぐさというか「青臭さ」。ちょっと気恥ずかしい部分と、なんかまぶしさも感じながら記事を読ませていただきました。
    「夏」もですが、「春」の琵琶湖も想い出深いです。
    今、良くも悪くも「大人」になったけど、軽音時代の「みんなで一つの音をつくっていく」ことを通して仲間達と同じ時間を過ごした経験は、今でもどこかで活きているように思っています。

  3. 吉川みき より:

    おっさんXさん
    はじめまして、学生時代の友達の旦那さんなんですか?えぇぇ〜〜っ、誰だろう??といろいろ考えましたよ!では「嫁はん」によろしくお伝え下さいね^^そして内緒でなくまたこれからも遊びにいらして下さいね!
    JUNOさん
    大学時代はいろいろなことを感じた、それらが今も大事な宝物になっていますね・・・。一生懸命になったことって、それが何か社会的な結果につながらなかったとしても、やっぱりすごく意味のあることだと今なら言えます^^

  4. こんちゃん より:

    懐かしいお話(^o^)。昔の写真を引っ張り出して見たくなりました(実際はまだ見てませんが)。
    私が一番思い出に残っているのは、自分が3回生の時、2つ上のみきさんたちの代の先輩方が、大挙合宿に来てくださり、打ち上げで異常に盛り上がった時のことです。ハゲヅラをかぶって踊っていたK口さんの姿は今も忘れることができません。本当にいい思い出です。
    JUNO先輩と同じく、今もいい経験になって生きていることが多いと思います。

  5. 吉川みき より:

    大学時代の笑えるエピソードは沢山ありますよね。なんでもないことばかりだったような気もするのに、それなのに今の自分の血となり肉となっている重要な時期なんですよね。同窓会バンドを組むのも面白いかもしれないですね^^

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