投稿日:2010年09月30日

2010年09月30日

昨夜から血圧が低いので昇圧剤で血圧を上げてもらっている。昇圧剤なしで血圧が90以上になったら、Aラインという手首に刺さっている管を抜いてもらえる。私はこの手首に刺さっている管が大嫌いなのだ。こんな場所に針が刺さっているのは何とも気持ちが悪い。早く抜いてもらえないだろうか。血圧は薬を使わないと80ぐらい、確かに低いなと思うがこれは術後だんだん良くなるらしい。熱も8度あるが、他がしんどいせいかあまり気にならない。熱もまた術後安定してきたら下がるらしい。
背中に刺してある管は硬膜外麻酔の管で、哺乳瓶みたいなものを私はぶら下げている。そこから痛み止めが送られて痛みが少し和らぐのだそうだ。痛みが強い時は哺乳瓶の付属の注射器を押すと麻酔が追加される。昨日から追加麻酔を結構使ってもらっている。痛みとしては身体の内側をブロック塀みたいなものがガンガンと叩かれているような重い痛みがある。
「はい、では一度起きてみましょう」
看護師さんが私を見てニコニコ笑っている。
最近は術後すぐに動かされるということを聞くが、こちらがうううむと唸っていても容赦してもらえない。
「起き上がって、それでお水を飲んでみましょう」
一日寝ていただけで身体ってこんなに動かなくなるのかしらというぐらい身体が重かった。なんとか身体を起こして水を飲んだら「合格」をもらった。その後おしっこの管を外してもらって、酸素マスクが鼻からのチューブにかわる。状態がいいので午後になったらICUから出られるようなことを聞いた。
遅めの午後、13階にある一般病棟の個室に移動をした。
窓のある部屋はやっぱりいいなぁ。
血圧が90台を維持出来るようになってきたので、夜になってAラインの管が抜けた。身体についているまだいくつかの管が抜けるとだいぶ楽になるだろう。
「では、ちょっと歩いてみましょう」
ほ、ほんとですか。フラフラなんですけれど。
それに目が開きません。
筋無力症の症状がちょびっと出ていて、術後のしんどさに加えて持病のしんどさもある。歩けるのかしらと自信がなかったが、容赦してもらえなかったので、歩行器で30メートルほど看護師さんに付き添われて歩く。
スパルタなのだ。
フラフラのヨボヨボだが、かろうじて歩けた。
鬼だと思ったが、歩けたら達成感の方が大きくなった。
なんだかよくわからないが、言われるまま頑張ってみよう。
麻酔などで頭がぼんやりしている。
生命力が落ちている時は深く考えない。
それが一番よい。
長くて短いような一日だった。


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