投稿日:2011年11月03日

2011年11月03日

レコーディングしている曲の中の2曲のTDの日。
思えばデビューアルバムのレコーディング曲は、全てライブで何度も演奏をした曲ばかりだったが、それ以降は曲を作ってから先にレコーディングをしてそしてライブで演奏をするという順番になっていたのだ。
今回のレコーディングは久しぶりにデビューアルバムと同じ方法になる。最近はデモ状態でも気にせずアップしたりネットラジオで聴いてもらったりしているし、楽曲のアウトプットに対する考え方も随分変わった、というか自分の考えがようやくそこまで持てるようになったとも思う。
私はやっぱりポップスが好きなのだと思う。鍵盤を演奏する時の嗜好とはまた違う回路があって、言葉と音楽が寄り添って身近に入ってくるものが同じ位好きで、自分の中にはその2つの趣味の音楽人格が居るのだろう。12年ぶりのポップスは、よりはっきりもう一人の私の思うままの温度感を形にしたい。
「好きなことをするのが一番」という言葉をたまに聞く。文章だけ読めばちょっと浮世離れした感じもして、あまり徳のある内容じゃなさそうだが、もう少し説明を加えれば私にとって最もな言葉になると思っている。
自分の好きだなと思うもの、例えば普段の洋服選びや食材選び、身近なものはもちろん好きな音楽、好きな人・・・etc。人には「好き」だとピンと来るものとそうでないものがある。その「好き」だと思う感覚こそが、その人自身を例えばの形で表しているのだ。自分探しをしにわざわざどこか遠くに出掛ける必要もない。身近な「好き」がもうその人自身で、そのことに気づいて毎日を暮らすことが出来たらいい一日が増えるような気がする。
自分が好きだと思う、この温度感なんだと思えるところをより意識して作品を作る。漠然と今までもあったのかもしれないが今回は、そこが最も重要だなと思いながら進めている。商売はお客さんが喜ぶことをするというのが鉄則だが、作品を作るというのなら、徹底的に好きなものの純度を高めるのがいい。
日々過ごしている中でふと孤独を感じる。
そんな時、私は寂しさを紛らわせてこなかった。
それもその人の個性を感じる為の意味ある沈黙の時間として必要に思っている。


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