投稿日:2013年10月10日

2013年10月10日

家系的には糖尿病になる予定はなかったのだが、ステロイド糖尿病で血糖値が高く、退院後もインスリン治療をすることになった。

そんなことが決まったと思ったら、午後になって看護師さんが血糖測定器を持ってベッドにやってきたのだった。

iphoneを入手した時のようなちょっとしたこの「新しいメカセット」が、今日から私の物になるらしい。

器械の使い方を教えてもらう。

ポーチが大好きなのだが、この新しいポーチは複雑な気分。インスリンを打っている友人が同じのを持っていたなぁと思い出す。

午前中は薬の影響で少しむかつきがあるが、午後は楽になる。昼前に先生の方から今回の入院治療は終わりが見えてきたので、日曜日に点滴治療を終えたら月曜日に採血をして、必要に応じて輸血をしたら火曜日に退院しましょうかと具体的な話があった。

入院したばかりの頃は、だ〜れも「退院」という言葉を口にしない。「退院日の目処」さえ話に出ないのだが、大部屋に移ったらもう退院がすぐという風に急に決まってくる。病院生活は今どこもこんな感じだと思う。身体が入院患者モードになっているので、退院に向けて心身共に準備を始めなくては。

お昼ご飯が終わったら歯学部病棟にある理容室に行った。本当は病棟を離れるのに許可をもらわないといけないのだが、理容室はダメと言われる可能性が高かったので、内緒で出掛けてみた。1時間半ほど病室に居なかったが、幸い教授回診の時にはベッドに戻っていたので、私の冒険に誰も気づいていない。あれ、髪変わりました?とも言われていない。

やっぱり冒険は楽しいのだ。

今居る大部屋は4人部屋。私が一番若く3人はちょうどお姑さんぐらいの年齢のご婦人方だ。

大部屋は同室の患者さんが、先生からシビアな話をされているのも漏れてくる。

「今の状態では転んだら半身不随になってしまいます」

聞こえてくるので胸を痛めていたのだが、先生が居なくなったらこの患者さん、「転んだら半身不随なんだってー。先生ってちょっと大げさに言うもんだから、あれだわよね」と笑い飛ばしていて、大事に過ごすどころか週末は孫の誕生日だから絶対に家に帰ると宣言していた。ベッドにも全然居ない。退屈で院内をブラブラしているので時々看護師さんに怒られている。

見た目普通のおばあちゃんなのだがガッツが違う。

豪快な姑さん、私はまだまだなのだ。


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