旅も後半となった。
夕べはとても綺麗な星空を見ることが出来た。
「南十字星」の近くには「偽せ南十字星」があるのだそうだ。お客さんへの説明を私もそばで聞いて「本物」と「ニセモノ」がどれなのかを目で追う。満点の星空に天の川が瞬いていて、それはそれは綺麗な星空だった。下船するまでにもう一度見られるかなぁ?あの綺麗な星達を。
朝食のビュッフェから部屋に戻ると、またぐっすり眠っていた。
船での生活にも慣れてきてここ最近は、蘭さん、Nさん、Iさんとは一日数回偶然顔を合わせる程度というペースになっているが、それぞれ有意義に過ごしておられると思われる。私は昼寝をしているか図書室で旅の本を眺めているか、どこかでスィーツを食べているか・・・。それにしても、よく寝るなぁ。
今日は午後に蘭さんの「講談初級講座」があったので、シアターに行った。実際に講談の語り手の表現の手法を教えてもらって、みんなで練習して語ってみるのだが、やってみるとこれがとっても難しい。わかりやすいお話ながらもプロのお仕事を垣間見ることが出来て、あらためて彼女の才能を感じる時間となった。なんか、アッという間に終わってしまった楽しい講座だった。
図書室では、下船日がだんだん近づいてきたので、下船先のフリーマントルとパースのことをあれこれ調べている。
パースとフリーマントルにはスワン川という川が流れていて、どこだったかではブラックスワンが見られるらしい。なんとも素敵、エリアはスワンの町なのだった。フリーマントルとパース間は電車で30分なのだそうだが、バスはそれぞれ無料バスが走っていて、クルッと回れる様子。一泊出来たならバスで景色を眺めたいなぁ。
が、去年のアメリカカナダ旅では、最後のロサンゼルス空港の乗り継ぎで突然力尽きた。ものすごくしんどくなってフラフラになりながらなんとか帰り着いたという崖っぷちな感じを経験したので、今回も最後の乗り継ぎが怖いのだ。体力を温存しておかねば。
東京は桜が咲き始めたのだそうだ。船にある今日の日付けの日本の新聞で見た。
日本の春は素晴らしい景色だ。
私にもいつの間にか沢山に増えた桜の頃の記憶を辿っていた。